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モブオタクの異世界戦記  作者: 五三竜
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番外編(上) 癒優と彩花

 これは、ある日の真耶に起きた出来事である。


 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━真耶はある敵と対峙していた。その敵とは、なんと希望と一緒にいた癒優と彩花だ。


 2人とはたまたま街で出会ったのだが、何故か決闘を申し込まれた。


 当然断ったがな。めんどくさかったしどうせ俺が勝つから諦めさせた。しかし、どうやら2人は諦めてなかったらしい。


「……それで、なんで俺の目の前にドアがあるんだよ。てか、なんでドアしかないんだよ」


 真耶はそんなことを呟く。今、真耶に起きていることはこうだ。


 夜中に起きると、何故か奏達全員がいなくなっていて、ドアを開けて外に出ようとしたら急に真っ白な世界に閉じ込められてしまった。そこは、どこを見ても真っ白で、何も無い。唯一あるのは自分が入ってきたドアだ。


「うわぁ……入れってことだろ」


 そんなことを言いながら嫌そうに渋々ドアを開けた。すると、やはりそこも真っ白だ。……いや、見えなくなる魔法をかけられてるだけか。中に入らないと分からないらしい。


 真耶は自分の体を確認した。寝ていたせいで武器が無い……なんてことはなく、ちゃんとアルテマヴァーグを持っている。


 真耶は1度周りを確認すると、そのドアの中に入っていった。


 ━━……そこは、驚きの場所だった。なんと言うか、すごいとしか言いようがない。


 どこを見ても檻のようなものしかなく、その中に裸で鼻フックをされ、お尻の方に紐がくい込んで何やらいかがわしそうなことをされてそうな奏達がいたのだ。


「……俺帰るわ」


 そう言ってふりかえってドアの中に戻ろうとする。奏達が慌てているが関係ない。帰ろう。……と、思ったがドアがない。どうやら閉じ込められてしまったようだ。


「詰んだな。……はぁ、さっさと出てこいよ、癒優、彩花」


 真耶は呆れたように言った。すると、白い空間から人が出てくる。


「あら、わかったの?」


「すごいですね。わかっちゃうなんて」


「誰でもわかるだろ。あの時俺らに魔法でマーキングでもしたんだろ」


「すごいわ。そこまでわかるなんて」


「なんでもいいけど早くここから出せ」


「嫌よ。あなたとは勝負がしたいから」


 彩花はそう言って不敵な笑みを浮かべる。全く悪趣味だ。奏達を人質にとって、彩花と癒優がダメージをおったら奏達に被害が及ぶとかだろう。


 その証拠に、奏達はまるで全体重をかけないようにしているのか、つま先立ちでかつ、お尻を上げてプルプルしている。


「あ、言っとくけど、あなたの想像とは違うわよ。私達は彼女たちに手を出さないわ。手を出すのはあなたよ」


 そう言って真耶の足元に落とし穴を作った。真耶はそのまま奈落の底まで落ちていく。


 そして、気がついたら姉貴と同じ檻の中にいた。


「なんだこれ?」


「真耶くん、私達はあなたと直接対決するわけじゃないわ。それは最後よ。まずはあなたには自分の大切な存在を傷つけてもらう。彼女たちに私達が良いって言うまでお仕置をしてもらうわ。軽いのはダメよ。拷問レベルじゃないと良いって言わないから」


「……何っ!?」


「言っとくけど、負けた方は1ヶ月間裸で過ごしてもらうわ!アハハハハハハハ!」


 彩花達はそう言って勝ち誇る。しかし、それは間違っている。


「これだけのことをするってことは、それだけの代償を払うことはわかってるんだろうな?」


「代償?そんなものないわ!」


 やはりな、わかってないらしい。だったら分からせてやる。大いなる力には大いなる代償が伴うことを。


 そのためにはまず、お前らにお仕置しないといけないな。


 真耶はそうの心の中で思うと、不敵な笑みを浮かべながら玲奈の顔を見た。玲奈はその真耶の顔を見て怯え始める。


 ほぉ、わかってるじゃないか。さすがは俺の姉貴だと言ったところだ。だったらこの後どうなるかもわかってるんだろう。


「遠慮はしなくていいよね」


 真耶はふるふると首を横に振る姉貴に目もくれず、足を振り上げ何かをけろうとする体制に入った。


 そして、力いっぱい玲奈のお尻を蹴った。これは俗に言う、”タイキック”と呼ばれるやつだ。


 ん?なんだか焦げ臭いな……て、さっきの蹴りが強すぎて空気摩擦で火がついてしまった。そのせいで玲奈のお尻から煙が出ている。叩いて消火せねば。


 そう言って革のバットを作り出した。そのバットで玲奈のお尻を叩きまくる。


 バチバチバチバチバチ……!!!


 どんどん玲奈のお尻が赤くなっていく。玲奈はその痛みに耐えきれないのか泣きながら声もな出せなくなっている。しかし、それでも真耶は止めない。ここでやめてしまえば手を抜いたと思われるからだ。


 と、その時突然地面に穴ができて落とされた。そして、再び気が着いた時には目の前に紅音がいた。


「あれ?なんで……まぁいいや。次は紅音だな」


 そう言って近づいていく。紅音はそんな真耶を見てまるで殺人鬼が目の前に来た時のような顔をする。


「そんな目をしてもダメだから」


 真耶はそう言ってお仕置を始めた。だいたいやることは姉貴の時と同じだ。


 とか思っていると、紅音がぐったりしている。お尻はりんごより真っ赤だ。


 さらに近づこうとした時、突然地面に穴が空いた。また同じパターンだ。


「あれ?まただ。まぁいいや」


 真耶はそう呟いて不敵な笑みを浮かべた。


 ━━……それから何時間経ったのだろうか。気がつけば真耶は、檻の外にいた。そして、檻の中には真っ赤なお尻を上に突き上げて泣きながらつま先立ちで足をプルプルさせる奏達がいた。


「あれ?なんでここに?」


「あなた……最低ね」


 突然声が聞こえた。声がした方を見ると、彩花達がいる。


「最低って……お前らが言うか?」


「えぇ、何度でも言うわよ。仲間に、それも女の子にあんなのとするなんて……」


「お前らもやってるだろ。フックなんかつけやがって」


 そう言って奏達を一瞥する。確かに、俺がやったのが8割くらいだろうが、彩花と癒優がやったのもある。多分これ以上時間をかけると奏達のお尻の穴は引き裂かれるだろう。奏達の力が尽きる前にけりをつけなければならない。


「15秒だ。15秒で終わらせる」


「言ってくれるね。でも、真耶君じゃ私達には勝てないよ」


 そう言って2人の体にとんでもない魔力が宿った。

読んでいただきありがとうございます。

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