どうしてこうなった
見切り発車。
こういうネタ有名だしJKバージョンだと商業化もされてるけど、元がふぐり付いたバージョンって見ないなと思って勢いで。
ちょうど良い固定キーワード見つからなさすぎ。
「なのに、どうしてこうなった」
「・・・いきなり何を。時にご主人様」
「・・・はい」
「昨今では、転生して云々、というモノが創作で一般的になったそうですね」
「・・・そうね」
「ご主人様は、そういったものはお好きで無かったですか?」
「いや、まあ、好きだよ、モノにもよるけど」
「でしたら、私のことも好きということになりますね、相思相愛です」
「話の飛躍が世界新並で草」
「あ、そういう言葉遣い、いけませんよ。仮にも社会人なのですから、年相応に振舞っていただかないと」
「いや、むしろ俺の世代だとプライベートはこんな感じだろ」
「そうですか・・・やはり、離れ離れになっていた期間が惜しく感じます」
「そうね」
「しかしご主人様、私の記憶によれば、ご主人様はこういったものに興味がありそうな様子でしたが」
「俺そんな昔からオタク丸出しだった?あと言ったろ、モノにもよるって・・・」
「ですか」
「ですよ」
「光栄です、私がその〝モノ"に含まれているのは」
「なにお前ポジティブモンスター?」
「まあ、元から後ろ向きな性格では無かったですね、そうでしたでしょう?」
「そうね、クッソ前向きというか、何も考えてなかったというか」
「失礼な。ご主人様への忠誠心で溢れかえっていましたよ」
「・・・あのな、それ」
「はい?」
「ご主人様っていう、それ」
「なにかいけませんか?」
「いけませんから言ってんのよ。やめてくれって言ったよな?」
「言われましたが、納得も了承もしておりませんので」
「ほんっと融通きかないなぁ」
「しかしご主人様、年頃の男性はご主人様呼びには憧れを抱くものと」
「それ、場合によるんだよな。今日な、すれ違う通行人の顔見た?」
「いえ、ご主人様とその安全の確保にしか興味がありませんでした」
「視野が狭いのか広いのか分からねえよ・・・とにかくな、お前がご主人様と呼ぶたびにな、すれ違う人たちは皆怪訝な顔をするのよ」
「はあ、まあ、一般的な呼称ではありませんからね」
「理解してんのが性質悪いんだよなぁ・・・」
「まあ人間としてこの世に生を受けて18年になりますし、ある程度の一般常識はわきまえてるつもりです」
「わきまえてんなら行動に移してほしいんだけど・・・まあ、さっきの憧れ、的なやつの話だけど」
「はい」
「〝ただし、かわいい女子に限るっていう"注釈がつくんだよ」
「ふむ」
「・・・え、本当に理解していない感じ?」
「一応、理解はしているつもりですが」
「・・・あのな、お前」
「はい」
「お前が俺をご主人様と呼ぶ理由って?」
「それは私の前世が、ご主人様の飼い犬だったからです」
「うん、その時点でもう非現実的で条件付でオタク歓喜な案件なんだけどさぁ」
「ならば良いではないですか」
「お前・・・男ジャン」
「はい」
「しかも、設定に対して無駄遣いだろって言われるレベルでイケメンじゃん」
「外見に関しては、日本人の感性としてはそうらしいですね」
「おんまえ・・・まあ、とにかくさ、もうちょっと理解してくれよ、この状況」
「はあ」
「昔の死んだペットが転生って、今時だとJKになって恩返しとかが主流じゃん?
それがイケメン高校生ってどういうことだよ!!!!!!」
これ続くのかな。