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[主人公たち!]  作者: 狼の野郎
狂った少女は夜に照らされ静かな笑みを浮かべる
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狂った少女は夜に照らされ静かな笑みを浮かべる8

リーシャと別れたルディアとアルは夕日に照らされながら普段住んでいる魔道具店に向かって足を運んでいた


「っと、さ・て・と、今日の夕飯は何にしますか?」


「そうだな、今日は肉の気分だな」


「はぁ~日頃毎日アルさんは肉の気分じゃないですか、こ~もっと他にないんですか?野菜や魚とかとか」


「ないなぁ、人間は常日頃から人間は肉を求めているんだよ?分かるかい?ルディア君?」


「何言ってるんですか、固くなりますよ」


一歩一歩、二人は帰り道を歩いていく、二人の帰路は魔道具店に近づけば近づくほどに人の影は薄くなっていった


騒がしいほどの喧噪は鳴りを潜め、今は二人だけの声と足音だけが響いていた


こつん、こつんと足音を立てると、こつんこつんと足を響く


「それにしたって今日は楽しかったな」


「私は疲れましたよ」


「そんなこと言ってぇ~お顔には楽しかったって書かれてますよ?お嬢さん?」


「はっ倒しますよ?‥‥‥‥…‥‥まぁ楽しかったです」


自身の内面を当てられて恥ずかしかったのかアルの顔を見ずにルディアは言葉をこぼした、彼女の顔は紅く染め上げられていく


その様子にアルはにこやかな表情を浮かべた


こつん、こつんと歩を進める。そうすると、またこつん、こつんと足音がなる


「というかリーシャさんは一体何なんですか、いきなり攻撃してくるわ、言動が変わってたり、たまーにかわいい顔を見せたり…なんなんですか」


「さぁ?出会った時からあんな奴だしなぁ、面白い奴だよな」


「面白いで済ませていいんですか」


「でもま、ルディアがいきなり勝負を挑まれたのはびっくりしたな。ルディアに挑んだ理由も不明だしな。面白かったからどうでもいいけど」


アルはけらけらと笑いながら言葉を締めた。その様子を見てルディアは不服そうにアルの様子を見ていた


「面白かったって…‥‥普通に死にかけたんですけど?」


「危なかったら助けたって」


「はいはい」


こつん、こつんと二人は帰りの道を歩いていく、今日の楽しかったことや、今日買った新しい服のことや今日のお昼に食べた料理のことを楽しく喋りながら


アルは常にからん、からんと太陽のように笑って、ルディアは怒ったり、げんなりしたり、表情をころころと変えながら、二人は楽しそうに喋りながら歩いた


こつん、こつんと足音を鳴らしながら二人は魔道具店に向かうために歩いた


こつん、こつん‥‥‥こつん…こつん、こつん…‥‥‥こつん…‥‥こつん、こつん‥‥こつん


こつん、こつん‥‥‥こつん…こつん、こつん…‥‥‥こつん…‥‥こつん、こつん‥‥こつん


こつん、こつん‥‥‥こつん…こつん、こつん…‥‥‥こつん…‥‥こつん、こつん‥‥こつん



空は既に大部分が黒く染まり始め、街頭などは人々の営みを明るく照らすために自らの身体を明るく光らせる、遠く彼方の空を見ると薄っすら綺麗な明るいオレンジ色の空が見え隠れしながら存在していほどの時間


アルとルディアの目の前にはようやく魔道具店の店先が目に入り始めていた


「ほい、とうちゃーく」


「喋りっぱなしで良くそのテンション持ちますね」


「テンションなんて上げてなんぼよ、上がってますかー!」


「上がりませんよ、これから夕飯作らないといけないんですよ?テンション上げてどうするんですか」


「テンションマックス料理?」


「何言ってるんですか…それよりもアルさんにはやるべきことがあるでしょ?」


「私がやらないとダメか?ルディアも一緒にやってくれない?」


「私もですかぁ?もう今日は疲れたんですよ」


ルディアは心底嫌そうな顔をする


「そこを何とか、お願いしますよ~ルディアさん」


ルディアの口からはため息が漏れる


「えぇ~‥‥は~‥‥‥分かりました、じゃあ行くとき言ってください、合わせますから」


ルディアは準備を始める、自身の奥底にある能力を使うために呼びかける、力を貸してくれと。

能力はその呼びかけに応じて力を発揮する、嬉々として力を貸す、自身の主のために。


「おお助かるな、じゃあ頼むぜ?三で行こうか」


ルディアは準備を始める、自身の奥底にある能力を使うために呼びかける、力を貸してくれと。

能力はその呼びかけに応じて力を発揮する、嬉々として力を貸す、自身の主のために。


「三」


アルがカウントを始める


アルは何もしない、いつも通りに、普段通りに何もせずに唯々待った


「二」


息を合わせるためにルディアがアルのカウントダウンの一つを担当する、アルも声を聞いてにやりと笑う。いやいやながらも付き合ってくれているルディアに笑みが零れた


ルディアは既に準備を終えていた。ルディアの手の甲には青く輝く幾何学模様が浮かび上がっていた


「「一」」


最後の”一”は二人で合わせた。そのカウントダウンは見事に同調し、二人の声は綺麗に一つの声となる。そして二人は動き出す、一斉に、同時に同タイミングで動きだした


アルは「空間の連続性の否定」をし、その場から消える


ルディアは能力を使用する、逃げられないように。逃げることができないように自身の背後、つけている人物を捕えるために何百本の鎖を展開し蜘蛛の巣のように鎖を張り巡らす。


リーシャと別れてからこの魔道具店まで追いかけてきていた人物を捉えるために。


まぁ、リーシャさんと別れる前、ショッピング中からつけられてましたけど、ここまで追ってくるのは不気味ですからね、流石に対処しないといけませんよね


ルディアは鎖が二人の人物を束縛したことを感覚的に理解する


「へ?」


「は?」


一つはアルの声、もう一つは知らない女性の声、素っ頓狂な声がルディアの耳に入る。


さて一応捕らえましたよ?後は二人で話し合ってください、私はそうですね‥‥疲れたので座ってましょうかね


ルディアはにやりと笑う、今日の鬱憤はこれでちゃらですと言わんばかりににやりと笑い、魔道具店の店先に腰を下ろした


アルの声が聞えてくるが、そのアルの声、楽しそうにルディアの助けを求めている声を左から右へと流し、そして空中へと流し、これからどんな会話が繰り広げられるのだろうか?とぼんやりと考え頬杖をつきながら、ルディアは綺麗な真っ黒な空に幾つもの煌びやかな光を放っている星を眺めた

リコリスリコイルは最高のアニメですね、みんなも見よう!!

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