狂った少女は夜に照らされ静かな笑みを浮かべる7
夜に向かう国で殺人鬼は今日も堂々と歩き続ける
殺人鬼は楽し気に国を歩き続ける、だって獲物を探しているから
だって今日のおもちゃを探しているから
今日は誰にしようか、今日の獲物は誰にしようか、今日の捧げものは誰にしようか
そんな風に楽しそうに夜に向かう、吸血鬼の国で吸血鬼よりも凶悪な殺人鬼は今日も一人で笑顔で国を闊歩する
だ・れ・に・し・よ・う・か・な
だ・れ・に・し・よ・う・か・な
だ・れ・に・し・よ・う・か・な
目で人を追い、指で人を追い、人を一人決めるべく心の中で言葉を反復させる
いつも通りにランダムに、無造作に、決めていく
だ・れ・に・し・よ・う・か・な
だ・れ・に・し・よ・う・か・な
だ・れ・に・し・よ・う・か・な
殺人鬼は見定める、今日のおもちゃを、生贄を
男性にしようか?はたまた女性にしようか?大人にしようか?子供にしようか?はたまた老い先短い老人にしてやろうか
屈強な男性にしようか、それともか弱い女性にしてやろうか、それとも戦い慣れた冒険者にしようか
だ・れ・に・し・よ・う・か・な
だ・れ・に・し・よ・う・か・な
だ・れ・に・し・よ・う・か・な
夜に向かう国、または綺麗な綺麗すぎる幻想的なオレンジ色、誰もが心温まる夕日に照らされた国で残虐にする品を選んでいく
そうだね、そうしよう、じゃあ今回はあの人にしようか
殺人鬼は一人の人間に決める、今回のおもちゃを、今回の生贄を決めた
この世で最も理不尽に可愛そうな、哀れな人間が今、決められた
殺人鬼は静かに笑った
ふふふ、ふふふ、ふふふ、ふふふ、ふふふ、ふふふ、ふふふ、ふふふふふふ、ふふふ、ふふふ、ふふふふふふ
静かにされど嬉しそうに笑った
ふふふ、ふふふ、ふふふふふふ、ふふふ、ふふふ、ふふふふふふ、ふふふ、ふふふ、ふふふふふふ、ふふふ、ふふふ、ふふふふふふ、ふふふ、ふふふ、ふふふふふふ、ふふふ、ふふふ、ふふふふふふ、ふふふ、ふふふ、ふふふふふふ、ふふふ、ふふふ、ふふふふふふ、ふふふ、ふふふ、ふふふふふふ、ふふふ、ふふふ、ふふふふふふ
静かにされどご機嫌に笑った
ふふふ、ふふふ、ふふふふふふ、ふふふ、ふふふ、ふふふふふふ、ふふふ、ふふふ、ふふふふふふ、ふふふ、ふふふ、ふふふふふふ、ふふふ、ふふふ、ふふふふふふ、ふふふ、ふふふ、ふふふふふふ、ふふふ、ふふふ、ふふふふふふ、ふふふ、ふふふ、ふふふふふふ、ふふふ、ふふふ、ふふふふふふ、ふふふ、ふふふ、ふふふふふふ、ふふふ、ふふふ、ふふふふふふ、ふふふ、ふふふ
静かにチョウのように笑った
ふふふふふふ、ふふふ、ふふふ、ふふふふふふ、ふふふ、ふふふ、ふふふふふふ、ふふふ、ふふふ、ふふふふふふ、ふふふ、ふふふ、ふふふふふふ、ふふふ、ふふふ、ふふふふふふ、ふふふ、ふふふ、ふふふふふふ、ふふふ、ふふふ、ふふふふふふ、ふふふ、ふふふ、ふふふふふふ、ふふふ、ふふふ、ふふふふふふ、ふふふ、ふふふ、ふふふふふふ、ふふふ、ふふふ、ふふふふふふ、ふふふ、ふふふ
静かに殺人鬼が煌めくように笑った
ふふふふふふ、ふふふ、ふふふ、ふふふふふふ、ふふふ、ふふふ、ふふふふふふ、ふふふ、ふふふ、ふふふふふふ、ふふふ、ふふふ、ふふふふふふ、ふふふ、ふふふ、ふふふふふふ、ふふふ、ふふふ、ふふふふふふ、ふふふ、ふふふ、ふふふふふふ、ふふふ、ふふふ、ふふふふふふ、ふふふ、ふふふ、ふふふふふふ、ふふふ、ふふふ、ふふふふふふ、ふふふ、ふふふ、ふふふふふふ、ふふふ、ふふふ、ふふふふふふ、ふふふ、ふふふ、ふふふふふふ、ふふふ、ふふふ、ふふふふふふ、ふふふ、ふふふ、ふふふふふふ、ふふふ、ふふふ、ふふふふふふ、ふふふ、ふふふ、ふふふふふふ
静かに煌めくように笑った
ふふふ、ふふふ、ふふふふふふ、ふふふ、ふふふ、ふふふふふふ、ふふふ、ふふふ、ふふふふふふ、ふふふ、ふふふ、ふふふふふふ、ふふふ、ふふふ、ふふふふふふ、ふふふ、ふふふ、ふふふふふふ、ふふふ、ふふふ、ふふふふふふ、ふふふ、ふふふ、ふふふふふふ、ふふふ、ふふふ、ふふふふふふ、ふふふ、ふふふ、ふふふふふふ、ふふふ、ふふふ、ふふふふふふ、ふふふ、ふふふ、ふふふふふふ、ふふふ、ふふふ、ふふふふふふ、ふふふ、ふふふ、ふふふふふふ、ふふふ、ふふふ、ふふふ
あぁ楽しいな、楽しくて、面白くて、最高で、気持ちが良くて、気持ちが晴れて、気持ちが上がって、気持ちが前に向くほどに‥‥楽しいな…嬉しいな
楽しくてしかたがない、楽しくて、嬉しくてしかたがない、胸のワクワクは止まることを知らなかった
これからアイスクリームを買ってもらえる子どものように胸は高まりを抑えることを知らなかった
殺人鬼は人目を気にせずに静かに笑った
ここで例えばだが、街で人が歩いている中で、何事もないのに笑う人がいたら不振がるだろう、不安がるだろう、気味悪がるだろう、それに一人でに笑う人がいたら少しの間だけその人はスターに成れるだろう、目を引く存在になるだろうが‥‥
だがその行為、殺人鬼が静かに笑うという行為は誰にも不思議がられなかった、誰にも気に留めなかった、いや気に留めた人は数人いたかもしれなかったがそれでも気にするほどではなかった、誰も、彼もが殺人鬼の凶悪性に気付かずに国を行き交いしていた
殺人鬼は周りを気にする様子もなく静かに笑った、殺人鬼は妄想に浸りながら静かに笑った
今回はどうしようか
骨を折る音を楽しもうか、ぼぎりぼぎりとその音で曲を作ってみても楽しいのかもしれない
骨を増やすのは溜まらなく面白い遊びだ、いやたまには骨を外へと露出させ骨の観察でもしようか、人によっては骨の感触は違う物だろうか?サラサラなのか、ザラザラなのか?つるつるなのか、骨を触ってみたい興味は尽きない
それとも爪を一枚一枚丁寧にゆっくりと剥がして、ぽたりぽたりと爪から滴り地面へと打ち付けられる血の音を聞きながら、苦痛に歪む顔を眺めようか
いやいや、顔を炙ると人の皮はどのように溶けていくのだろうか?焼き肉のようにどんどんと黒色になっていくのだろうか?それとも熱に耐えられなくてドロドロに溶けていくのだろうか?
いーやだったら傷口から木の棒でも持ってきて突っついてみようか、その時の感触はいかほどの物だろうか?その時の人の顔はどれぐらい歪むだろうか?
はたまた今回は足を切断してみようか、足を切断した際に血液はどのぐらいの量がでるのだろうか?それは死にかけのホースのようだろうか、それとも…
いや、それはダメか、それは措置をしなければ死んでしまうな
死ぬのはダメだ
殺人未遂の殺人鬼は一人でに頭を回し続ける
考えるのが楽しい、できる事、やってはいけないことのギリギリを責めるのが楽しい、行動に移している時間も好きだ
好きな事をしていこう、この内に秘めた思いを隠しながら生きている‥‥つまらない人生を送るなんて性にあっていない
明るいオレンジ色の時間はそろそろ終わりを迎えようとしている
刻々と暖かなオレンジ色の夕暮れは夜の漆黒の空へと塗り替えられていく
吸血鬼が好きな時間へと
殺人鬼が好きな時間へと
夜に照らされ始めた空を見ながら殺人鬼は一人、心で呟いた
さぁて始めようか…
今宵のショウは私のための物、次回のショウも私のための物、ずーっとずーっと品を選んでショウを続けて行く、だって自分の欲求はこれで満たされるから
殺人未遂の殺人鬼は嬉しそうに、楽しそうに、ご機嫌にスキップをしながら夜の国へと向かっていった。
殺人鬼は静かに笑みを浮かべた。




