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[主人公たち!]  作者: 狼の野郎
狂った少女は夜に照らされ静かな笑みを浮かべる
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狂った少女は夜に照らされ静かな笑みを浮かべる3

「ちょっと待ってください!」


「待てないわね、私は見極めたいんだ、貴方の中にある物を…触れてみたいんだ、私にはない物を」


「‥‥?」


ルディアはリーシャの言葉を理解するために頭をフル稼働するがリーシャは間髪入れずに言葉を重ねる


「ふっ、我は最強で神に愛された可憐なる美少女なり、我は今生の生を実感するために‥‥ために!我は全力を出させてもらう!!」


リーシャは自身の言葉を言い終わると同時に動きだす、いつの間にか手に持っていた赤い剣でルディアの事を斬りつけに行く


だがルディアも易々とやられる気はなく、赤い剣で応戦する


重い剣同士の重なり合いで人にとっては不愉快な音が辺り一帯に響き渡った


「こんな!!真昼間に!!なんで!!全力で!!戦わないといけないんですか!!」


ルディアの迫真の嘆きもリーシャの耳には右から左へと流される、二対の赤い剣は踊る様に、日中にも関わらずに二対の剣は踊り狂った


「いやー吸血鬼が考えてることなんて分からないからなぁ~というか理解なんかしたくないしな」


「私の知ってる!!吸血鬼は!!30倍ぐらいには優しさに満ち溢れていましたよ!!」


自分が外野だからって暢気な事を言っているアルをどうやって巻き込んでやろうかとルディアは考えるがリーシャの攻撃によって思考が中断される


赤い剣を打合せてルディアは理解する、赤い剣の練度に関しては相手の方が数倍上だということが、鋭さに強度、軽さなどなど…


それもそうだとルディアは一人でに納得する


この魔術はもともとは吸血鬼の物だ、シャルルに教わったがやはり結局は格段に出力が落ちたものしか展開ができなかった


私のはあくまで猿真似だ、本物には勝てない


そんなことを裏で考えながら剣を打ち合っているとパキンと嫌な音が鳴った


ルディアが持っていた赤い剣が真っ二つに砕かれる


「壊れるぞお嬢さん、どうする?」


リーシャはかわいい顔とは反するように狂気的に猟奇的ににやりと笑いながら、一閃、研ぎ澄まされた一つの攻撃をくり出す


「だぁ!!緊急防壁!!」


けたたましい音と共にリーシャの赤い剣がルディアの腹部へと叩きこまれる、ルディアは紙切れのように地面へと叩きつけられる


ごろり、ごろりと二度三度地面をボールのように転がる


「手加減なしですか…いてて」


「おー大丈夫か?ルディア?ま、本当に危なそうだったら止めるけど…ま、頑張りたまえ」


「はぁ~アルさんの事を思いっきり巻き込みたいんですけど‥‥でも多分ここでアルさんの事を巻き込んでごたごたなことになるとまたリーシャさん?でしたっけ?…に狙われそうですからね」


「それは違いない」


アルは苦笑いで答える


「ですから、私もそろそろ泣き言はやめて本気で戦いますが危なくなったら止めてくださいね?」


「任せとけ、最初からそのつもりだ」


「はぁ、最初からなら本当に何事も起きる前に止めて欲しかったんですけど」


「無茶言うな、姉のソフィアだったら思考がまともだから読めるがリーシャは分からん、長い付き合いになるけどリーシャは本当に分からん、勘弁してくれ」


「はいはい」


「戯言は終わったかしら、さぁてと我は次の段階へと進化するぞ、ついてこれるか?フハハハハハハ!!」


リーシャはいつの間にか黒い黒すぎる翼で飛び立ち空中にいた


太陽光が降り注いでいるためにまぶしい背中にその太陽光とは対比して蝙蝠の形を持った真っ黒な翼だった


ルディアは吸血鬼なのだから飛ぶのは当たり前だろうと思うと同時にこの吸血鬼も太陽光は問題ないんだなと思う、シャルルにも以前そのことに対して突っ込んだことはあったがその時は、太陽光なんてものにやられるわけないだろと平然のように返されたのを覚えている


だがルディアもそんな些細な問題は切り捨てる、それよりも気になることがあるからだ、その気になることを当の本人にぶち込みに行く


「すみません、戦闘中に水を差すようで悪いんですが…なんでそのような喋り方を?」


「かっこいいだろ?」


「‥‥まぁ、分からなくはないですね」


「えぇー」


後ろからアルの呆れた声が聞こえてくる


その声、アルの言葉を最後に会話が途切れる


風の音と周りにいる観客の熱い声援以外の音は掻き消えていた


「え?他には?」


「っふ、あるわけないだろ?この言語は我が考案した神をもひれ伏す最強の言語、模倣をしても良いぞ?」


「ないんですか…真似はしませんね、会話するのに中々頭使いそうですし」


「っふ、そうか、そろそろいいか?」


「律儀に待っててくれるんですね」


「我は全力の試合がしたいのみ、悩みを持っていればポテンシャルが落ちるだろ?だから我は全てに答えよう、それがこの世界の真理であるからな」


「だったらなんで私に絡むんですか」


リーシャは答えなかった、答えずにっこり明るい少女の笑みを見せた


その笑顔は会話の堅苦しさとは対照的だった、柔らかく、優しく、だがその中にギラリと狂暴な獣がいるような笑顔だった


「まぁ良いですよ、私も腹をくくったので本気で生かしてもらいます」


「古き人間よ、我は見る者なり、我は見るしか能がない吸血鬼なり、我は挑戦するものなり、さぁ挑ませてもらうぞ」


「本当に何なんですかね」


ルディアは呆れながらその言葉を聞いていた


ゆゆゆいがサ終とのことでロスってました、それで自分で二次創作制作して欲求を埋めるかなど考えてました‥‥

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