絡まれた⁉︎
よくある展開。
発展はしません。
「今日はどの依頼を……」
ゴブリン討伐か、スライム討伐か、オーク討伐か、
どれにするか悩んでいると、
「どけ」
と、ガタイの良い男性が俺を押し除けてきた。
あれ? この展開どっかで聞いたことが……
「お前はEランクなんだから邪魔するな」
「はぁ」
「薬草でも取ってろ」
う~~む、こういうときってどう切り抜ければ良いんだ?
てか何でこの人俺がEランクだってこと知ってるんだ?
「俺にはお金が無いんです。討伐の方が報酬が良いので、依頼を選ぶためにここに居たんですけど……」
「知らん」
「え~~……」
まじでどうすりゃ良いんだ?
俺が黙っていると、この人はBランクの依頼用紙を持っていった。
ふぅ、良かった~~
結局何だったんだ?
でも、Bランクって今の俺からじゃ考えられないほど強いんだろうな~~。
「これお願いします」
そう言って出したのは、Dランク依頼のオーク討伐。
「Dランク依頼ですね。ランクの高い魔物なので、気をつけてください」
「はい、ありがとうございます」
いや、背伸びしたはいいけど大丈夫か?
ゲートを潜り、オークの生息地域である沼地に行く。
オークに沼地のイメージあんま無いけど、なんで沼地なんだろ。
5分もすると、沼地に着いた。
しかし、
「オークどこだ~~?」
オークはデカい筈なのに、全然見つからない。
「弓の練習でもするか」
探そうとも思ったが、俺の今の体力じゃあ探せる範囲なんてたかが知れてるので、その場に留まることにしたのだ。
「よいしょ。これでいいかな」
俺は木の幹に的を作り、インフィニティボウで射抜く。
多分15分くらい経った頃、オークらしき魔物が近づいてくるのが見えた。
「よし、ーーアイアンランス 顕現ーー」
俺はすぐさまアイアンランスを顕現し、オークと向かい合う。
オークは右手の棍棒を俺に振り下ろしてくる。
俺はそれをサイドステップ避けると、槍を振り下ろす。
この槍は先端が斧の様にもなっているので、それでも十分にダメージを与えられる。
アイアンアックスの存在意義は? などと考えてはいけない。
「おらぁぁ!」
オークの頭に槍が刺さる。
「グガアアァァァ!」
オークは生きていたが、致命傷にはなったようで、それが、遺言? 遺鳴? になった。
「ふぅ。え~っと、オークは爪が証明部位だったよな」
しかし、爪だけで判別できるものなのだろうか?
「まぁ、考えても分からないものは考えても仕方ないか」
その時だった。
言い表せない恐怖と悪寒を感じ、後ろを振り返る。
「…………」
そこには、オークと同じ見た目の、それでいて恐ろしいほどの威圧感を発している魔物がいた。
登場魔物紹介
オーク Dランク
豚のような見た目。
でかい。4mあるやつもいる。
これまた大きな木の棍棒を持っていて、力で押しつぶしてくる。
アイアンランスは、ゼ○ダのブレ○イに出てくる騎士の槍みたいな感じです。