五歳の誕生日01
初めまして、『葦原 さくら』と申します
初心者の為、お手柔らかにお願い致します
初投稿の割に、ちょっと難しいの書いちゃってる感が半端ないですが
頑張って書いていきたいと思います
誤字脱字あれば申し訳ございません
※占いツクールでも掲載する事に致しました
私、アリス=ド=ルーテシアは、今日五歳の誕生日を迎えた女の子です。
お父様のカロル=ド=ルーテシア公爵と、お母様のルシア=ド=ルーテシア公爵夫人の愛情を一身に受け、此処まで育ちました。
…と言うのは、建前です。五歳の女の子である私が、言うセリフではないですが。
其処は後で説明させて貰うので、頭の片隅にでも置いておいて下さい。
「アリス様、お誕生日おめでとうございます!」
メイド長であるサラの一言で、メイド・執事などからもお祝いの言葉を貰った。
お父様とお母様は王族の次に権力のある、貴族社会の頂点に立っていて、色々と物騒な事も屡々。
この間お父様とお母様がテロリストに襲われたそうだけど、執事のアーノルドやサラの弟のシャノンの活躍で、何事もなく済んだと言っていた。
そう言う私も、ついこの間誘拐されそうになったけど。メイドのアンリのおかげで、拐われずに済んだんだ。
私のお屋敷で働いているメイドも執事も、特殊な訓練を受けて合格した者を採用しているのだと、執事長のオースティンに聞いた事がある。
「ありがとう、皆。お父様とお母様、皆に祝って貰えて、私嬉しい!」
メイドや執事は涙ぐむ人も居るようで。少し大袈裟かなと、思ってしまう。
「アリス様、五歳のお誕生日、おめでとうございます」
「ありがとう、じいや。ばあやは一緒じゃないの?」
「後から参ります。妻には仕事がありましてね。――アリス様、良いと言うまで少しの間目を瞑って頂けますか?」
じいやであるルイズのセリフにもしやとは思ったものの、言う事を聞いて目を瞑った。
私はばあやであるアイリーンが、優しくて大好きだから。
じいやの開けて良いですよと言う言葉に、そっと目を開ける。
すると目の前いっぱいに茶色いモコモコしたものが広がる。
「じいや、これ…!」
特大のくまのぬいぐるみ!しかも、私が欲しいと言っていた、背中に天使の羽が生えた!
ばあやは器用な人でもあるから、ぬいぐるみもお手製だったりする。
「お父様、お母様。今日は一緒に居てくれるの?」
「ゴメンなさいね、アリス。私ははこれからお出掛けしなければいけないの」
「私もも国王様に呼ばれているから、今からお仕事に行ってくるよ」
お父様とお母様を見送り、ぽつんと佇む。
――本当は、行ってほしくない。
…なんて我が儘は飲み込んで、メイドや執事たちに笑顔を向ける。
こう見えても、中身は大人なんだからね。
言ってある人しか知らない事だけどね。