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七話

Wi-Fiがつながら今日この頃




(アイリス視点)




俺は今、黒い虎と戦った場所からだいたい一時間ほど歩いていた。

あと、どれ程歩くのかと思っていると、ルナマリアと話ていたセシリアが話しかけてきた。




「アイリスは、ライラックに何をしに向かわれるのですか?」




「………私は、何者にも縛られずに自由に旅をしている。だからその

ライラックという街にも何かしに行くという訳ではない。」




「なるほど、ではアイリスは冒険者ギルドには所属してないのですか?」




「…冒険者ギルド?そんなとこには属してない。」




(この世界には冒険者ギルドが有るのか、ゲームの中でも有ったが所属はしてなかったなぁ、それよりも単独でのダンジョン突破とタイムアタックをするのに忙しいかったし、大勢の人が居るところは苦手だ。)




俺がゲームのことを思い出していると、ルナマリアが話しに入ってきた。





「貴方ギルドも知らないの、ギルドは大抵の街に在る組合だけど。」




「………私は人混みの多い所が好きではない、だから街には必要な物を買いに行く程度で何の施設があるかなんて気にしてはいない。」





「呆れた!あんたってそのローブの色と同じくらい暗い性格なのね!」(ふん!)




ルナマリアは俺が人付き合いの悪さに毒舌をはく、しかしその毒舌を口にしたときのオーラはこちらに対して悪いことをして後悔しているのか暗い青色をしていた。




「こら!だからいじめてはいけないって言ってるでしょ!まったくもう。ごめんなさいね、本当は心の優しい子なのよ。」




そんな妹を姉がしっかりとフォローする。本当に良い姉妹だ。




「………いや別に気にしてはいない、それに見ず知らずの相手に警戒するのは間違ってない。」




(この子は姉に対して俺が何かするかも知れないと警戒している。

それに、ちゃんと悪いことをしていると認められるということは、

それだけ大人ということだ、背は小さいが。)




俺が心の中で背は小さいなと思っていると何か気づいたのか

ルナマリアは更にこちらをローブの下から紅い眼で睨む。




「………あんた今、私の背が小さいと思ったでしょ。」(ギロ!)





「……………いや、思ってない。」





俺はそっと目線をそらす




「まぁ、まぁ、それよりもまだ顔を見せていませんでしたね。

私達はここらでは珍しい種族なのでこのようにローブで顔を隠しているのですが、貴方になら見せても大丈夫そうですから。」




そう言うと、セシリアは被っていたローブのフード部分を後ろに下ろす。そこには月明かりに輝く金色の髪、優しげな蒼眼、肌は白雪のようで、その纏うオーラの通り金色のエルフが目の前にいた。




「!姉さん!」




ルナマリアはいきなりフードを下ろしたセシリアに慌てている。




「大丈夫よルーちゃん。この人は私達の事を見てもいきなり捕られようなんてしないわ。」




「でも!」




なにやら事情があるのか、セシリアはルナマリアを落ち着かせようとしている。確かにこんな綺麗な美人エルフを見たら捕らえて自分たちの物にしようとするヤツもいるだろう。俺もこんな人が奥さんだったらとても嬉しいが、




「………確かに貴女は美人だ、その美貌なら捕らえて自分の物にしようと考える者もいるだろう。」





「!やっぱりあんたも姉さんを!」




ルナマリアがこちらに武器を構え用とする、




「……しかし、貴女は既に契りを結んだ相手が居るようだ。」(チラ)




「!」 「!(照)」




俺は、この二人が既に契りを結んだことはオーラを確認しなくてもわかる。




「………それに、私は他人の大切な者を奪い取るようなことはしない」




そう言うとルナマリアは疑ったことを恥じたのか黙ってしまった。




「ルーちゃん、落ち着いて。彼がその気なら私達はとっくに襲われてるわ、それに彼はとても精霊に好かれてるのはルーちゃんにも分かるでしょ。」



「……………うん。」




セシリアはそんなルナマリアを抱きしめて撫でる。





精霊は万物に宿るものでエルフはその気配や姿を感じ見ることが出来る。




(精霊?俺にもそんなのが着いているのか、眼を通しても察知出来ないが、)



俺はその着いている精霊について考えてると、ルナマリアはセシリアの胸から顔を離してこちらに向き直る。




「…………悪かったわ、疑って」




「別に気にしない。」




「いや、気にしなさいよ!貴方を悪者と疑ったのよ!」




「だから、別に気にしてはいない、愛してる人を守ろうとするのは当たり前のことだ、」




ルナマリアの心情はオーラで確認していたからだいたいはわかっていた、しかし、こちらが気にしてないのが嫌なのかルナマリアは




「だから!………もう!」(ファサっ!)




ルナマリアはセシリアと同じようにフードを下ろした。



そこには、艶やかな銀色の髪をツインテールにまとめ、

眼は燃えるような紅眼 肌は姉と同じく白雪のようで、

オーラと同じ意思の強そうな銀色のエルフがいた。




「これでいいでしょ!」(ふん!)




なにやら満足げなルナマリア、確かに可愛らしい美少女、いや美幼女か?まぁどちらにせよ美人なの間違いない、セシリアとは真逆な感じだがそれがこの二人をより美しくしてきるのかも。




しかし、





「…………別に無理に顔を晒さなくてもよかったのだが?」





「!無理なんてしてないわよ!こうでもしないと私の気が済まないのよ!」




「………そうか、」




「えぇ!そうよ!」




俺とルナマリアの話が合いが落ち着いたのを見計らってセシリアが口を開く、




「さて、話し合いもすんだみたいだし!街に急ぎましょうか!急がないと城門が完全に閉まってしまうわ!そうなったら野宿だもの!」



               

「そうね姉さん。…………ほら急ぐわよアイリス!」




さっきまでの暗い空気を吹き飛ばすように声を出すセシリアと

俺を名前を呼ぶルナマリア、そんな二人の姉妹に遅れないように俺も急ぐとしようか。




「あぁそうだな、急ぐとするか。」




街には次の話しでつきますので

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