斎、死ぬ
令和X年。日本。
「つ、強い……。」満身創痍な人は木刀を折られ、肩を大怪我した。このままでは。
死ぬ!
「どうだ、俺の剣術は世界一だろ?」ニコニコ笑うボーイは、まだ歳の頃、十歳くらいだ。
「そこまでだ!!」
警察が現れた。
「ふん。警察なんかに俺の剣術が通用するはず……」パァン!
「え?」血、どばぁー!
「アホか。いくら強くても剣で銃に敵うか!」
その通りである。ここのところの道場破りの侍ヨーチューバーガキンチョ、簡単に発砲許可を得た警察には、まさに、大人と子供。
しかし、この物語はここから始まる。
「ふーん、【斎】、十歳、剣士を百人殺しているな。間違いなく地獄行きだ」
「納得できるか!」まぁ、それもそのはず、ここ閻魔亭はオーナーの閻魔大王が握る、寿司屋だった。客は死んだ天国行きの人。閻魔大王はよくある姿。
「殺しは地獄行きって決まっている上、百は最早自分から死にに行くようなものだ」
「じゃあ、お前も斬る!」
「はっはっは! 何を言いよるか! お前は今【剣を持っていない】じゃないか!」そう、死んだのに、剣まで付いてくるわけがない。服を着ているだけ福利厚生が良い。
「ぐぬぬ……。あ!」
「ん?」
斎はネタを切る包丁を奪った! そして、斬る!
が、閻魔大王は身体が筋肉で硬く、包丁が刃毀れしただけだった。
「はっはっは! 小僧、地獄よりも厳しい処罰を望むか? ならば【奈落】へ落ちるが良い! それ!」閻魔が指を指すと斎は床に溶けていく……。
ーー。
「ここは?」気がついた斎だが、真っ暗で地面も悪い。
「ヒッヒッヒ!」「美味しそうな人間がやってきた!」「皆で丸焼きにして食べるべ!」
「誰だ!」斎は気を張り、大声で叫んだ!
「オレら、奈落の住人」「お前の目では見つけられまい」「ヒッヒッヒ!」
暗い上にジメジメしていて、汗ぶわー。足元を良ーく見てみると、死体。なんの動物かはわからないが、腐って異臭を放っている。
「けけけ!」「お前は美味しそうだから」「骨の髄までしゃぶってやる!」
「おっ、とりあえずコレ使うか?」
斎は骨を手に取った。
「そんなものでどうする?」
「こうするの、さ!」ブオン! 斎のものすごい素振りが辺りを現わにする。そこは光が少ししかなく、だが、地面があり、奇妙な声の主達が正体を見せる。
「ちいさ!」
そう、小さな三匹の小鬼。光が少ないからか、元からか? 小鬼は赤い肌をしていた。
「見られた!」「バレた!」「逃げる?」
『そうしよう!』ピューっとふくジャガー。
「なんだったんだ……。しかし、どこへ進めばいいやら? 死んでいるから腹ペコにはならないだろうな。しかし、さっきのがオレをたべようとしていたってことは、じっとしていたらダメってことだ。うーん、剣ないかなぁ?」
とりあえず歩を進め、死体の山から転げ落ちた。「てー!」斎はカルシウムが如何に大事かわかった。
「あのー」下から声。
「私の骨、返してもらえます?」それは骸骨だった。
「うわ」驚く斎。
説明しよう。ここは死後の世界。死なないのだ。だから食べられても骨だけで動いたりできたりする。
「私は元鍛冶屋でして、剣を作れますよ……、足の骨さえあれば……」
「本当か! じゃあ、これ使え!」
「いやいや、それが、未知の力により、死なないのと、骨も自分のじゃないと動かないみたいでして……」うわー、めんどくさい!
「……、つまり、この骨の山の中から、お前のを?」
「はい」「他探すわ!」即答だった!
「ちょっと!」
「なんだよ?」
「そんなことしてたら日が沈むでしょ!!」
「剣を作るなら、せめてダイヤとクローバーが必要だろ?」
「じゃあ2枚引かせてよ!」
「えー」
「皆はどう思う?」
「んー、TRPGってさ過程が大切じゃん? ハートが出れば鍛冶の骨は復活でいいんじゃ?」
「そうだよね! 楽しまないと!」
「そもそも、なんで死なないのに骨になったか? が、微妙かなぁ?」
「そこは御都合主義で! 続けるよ?」
以上TRPGでした。
いや、やっぱりTRPGめっちゃ楽しかった!




