49.気にし過ぎ
サンドイッチと私はオレンジジュースを、雨宮さんはカフェラテをそれぞれ頼んで来るまで待つ。
「夢依ちゃん」
「は、はい」
「ふふっ、呼んだだけ」
私達以外にお客さんがいない中で、雨宮さんは楽しそうに笑って私を見つめてくる。その視線に私は耐えられず、視線を彷徨わせていると、
「あっ、夢依ちゃん、浴衣持ってる?」
雨宮さんが思い出したように顔を近付けて聞いてきたので、私は驚きながらも首を横に振る。
「い、いえ……」
「やっぱり普通は持ってないよね。ねぇ、夢依ちゃん。明日昼から絵音の家行く気ない?浴衣貸してくれるよ」
「か、貸してくれるんですか?」
「うん。私も毎年夏祭り前に聞かれるけど、持ってないって言ったら、いつも貸してくれるの。どう?浴衣着る?」
人生で一回も浴衣を着たことがないので、着てみたいなとそう思う以上に、雨宮さんの浴衣姿が見たくって、
「き、着たいです」
私は頷いて答えると、雨宮さんは無邪気に笑って、
「やった!夢依ちゃんの浴衣姿、すっごく楽しみ」
スマホを取り出し誰か……きっと絵音さんにメッセージを送り私に向き直る。
「ふふっ、早く明日が来ないかな」
「た、楽しみにし過ぎですよ」
雨宮さんの期待に満ちた表情を見て、私は不安になる。ただでさえ可愛くない私が浴衣を可愛く着れるのかと……
「お待たせしました」
私が思わず下を向こうとした時、おじいさんが頼んだものをすべて持ってきてくれ、頭の中が切り替わる。
そして雨宮さんに言われ、一緒に手を合わして食べ始める。
野菜が沢山入ったサンドイッチは、さっぱりしていて美味しい。
「夢依ちゃん、気に入った?」
「ひゃ、ひゃい!」
「なら良かった。食べ切れそうになかったら言ってね。私が食べるから」
結構な量があるからか、雨宮さんは優しくそう言ってくれるけど、私はあまり少食というわけではないので、雨宮さんとちょっと話しては食べ進めていき、先に完食する。
「夢依ちゃんって、意外と食べるんだね」
「ま、まあ、お腹空いてたので……」
「本当、可愛い」
雨宮さんの呟くような一言に私はドキッとしながらも、なんて返したら良いのか分からず黙っていると、
「私も負けてられないね」
雨宮さんは大きな口を開けて、サンドイッチを詰め込んで行く。その姿を思わず見つめていると、あっという間に雨宮さんも完食した。
「ふぅー。ちょっとゆっくりしてから、家に帰ろっか」
「は、はい」
「家に帰ったら何する?」
ゲームをして映画を見て、他に何かあるだろうかと私は考える。でも、いいのが思いつかなくって、家で暇な時私はこの時間、何してるだろうと考えて、ふと思い付く。
「ひ、昼寝?」
その一言に雨宮さんは大きく笑い、
「うん、昼寝しよっか」
楽しそうに頷いた。
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