148.我儘とおねだりとお願い
ホワイトクリスマスの空の下、白い息を吐き知らない道を歩いて、ドキドキしつつも浮かれているとあっという間に、
「ここだね、夢依。ほら、胸を張って笑顔」
「うん」
「ふふっ、可愛いね」
目的地のホテルに着き、入口を潜りロビーへ。
そしてどこか非日常を感じる空間の中、綾は迷いなくタッチパネルが並んでいる場所へ向かうと、少し迷いながらも操作した後お金を払って、
「夢依、行こ」
すんなりエレベーターへ。
「もう入れるの?」
「うん。ふふっ、楽しみだね」
私はなんとなくのイメージで人がいると思っていたけどいなくって、こんなにすぐにチェックインが終わった事に驚きつつも、
「あっ、お金」
綾が全部お金を払ってくれたので、半分は絶対に出そうと財布を取り出すと、
「良いよ、元々は私の我儘だし」
綾は気にしないで、という様に笑い首を振る。
それに私は財布を仕舞って、せめてものお礼を返す。
「綾が良いなら……でも、その代わりやって欲しい事があったら言って。なんでもしてあげる」
「ふふっ。夢依、大好き」
私のお礼に綾はいきなり私を抱きしめてきて、丁度来たエレベーターに連れ込まれ部屋の階に着くまで中でイチャつく。
「んあっ♡……綾、着いたよ」
「本当だ。んっ♡……部屋はこっちだよ」
頬にキスをしてくれた後、私から離れた綾は手を引いて部屋に案内してくれ、扉を開けて中へ。
「なんだか、エッチな雰囲気だね」
ピンクのネオンライトが部屋を照らし、大きなベットと大きなテレビに少し興奮していると、
「うん、エッチな気分になっちゃうね。夢依、お風呂軽く入る?」
綾が広めのお風呂を覗きながら聞いてきて、
「ううん、朝入ろ」
「分かった」
私が首を横に振るとすんなり綾は頷いて、すぐにお互い荷物を置いてベットへ。
「夢依、写真撮っても良い?」
「もちろん」
「やった。初めてのラブホテルだから……んっ♡」
「「んんっ♡……んはっ♡……んむっ♡……ぷぱぁ♡♡」」
「イルミネーションの時のお返し」
ベットの上でキスをしている所を写真に収めて、綾は嬉しそうに笑った後スマホを置いて、
「夢依。服、着たままやろ?」
「うん」
私の返事と共に優しく押し倒してきて、首筋を舐めてくる。
「んっ♡……綾っ♡」
そんな綾を私も舐め返して、温泉であんなに散々やったのにムラムラが収まらなくなり、
「夢依っ♡……好きっ♡……もっとっ♡」
何分間かお互いに首筋を唾液まみれにした後、
「夢依、なんでもしてくれるって言ったよね?」
私の頬を綾は手で撫でながら妖艶に笑ってきて無言で頷きを返すと、
「夢依の声いっぱい聞きたいから、いつもより大きく喘いで」
初めてのお願いをされ、もちろん答えは肯定しかないので、
「うん。やってみる」
「ふふっ。偉い子……んっ♡」
しっかりと頷くと、またキスをされた。
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