146.写真
栗ようかんを食べさせ合いながら綾と会話をして、気が付けば二人共完食する。
「美味しかったね、夢依」
「うん。お腹いっぱいになった」
「ふふっ、和菓子は重いからね」
「じゃ、綾。行こ」
可愛く笑う綾に私は手を差し出して、ぎゅっと握り返してくれた感触と共に立ち上がる。
そしてすぐに会計を終わらし、
「次はどこに連れて行ってくれるの?」
温泉を出てのんびりと道を歩いて行く。
「秘密。でも、ちょっと遠い場所だよ」
「そうなの?どこだろう、余計分からなくなっちゃった」
次の場所を考える綾と共に私はスマホの地図を見て、ほんの少しずつ暗くなっていく空の下を歩いて行きバス停へ。
「バスに乗るの?」
「うん」
なんとか暗くなる前にバス停に着いて、数分待ってバスに乗る。
「久しぶりにバスに乗ったよ。それにしても、温泉には人あんまりいなかったのに、バスの中には意外と人がいるね」
「今から行く場所は、ちょっと有名らしいからじゃない?」
「ここら辺で有名な場所なんてあるの?」
「ふふっ。着いたらすぐに分かるよ、綾」
首を傾げながら私に体重をかけてくる綾に私も体を預けて、十五分程バスに乗った後、
「次で降りるよ」
「うん、分かった」
目的地のバス停に着き、私達を含めて乗っていた人達ほぼ全員がバスから降りて、目の前に広がった光景に綾は動きを止める。
「凄い、綺麗だね」
そこは、とっても綺麗な色々な色の光が輝く場所で、
「綾、もっと近くでイルミネーション見よ?」
「うん」
私達は手を繋いで光の中へと入って行く。
「ねぇ、夢依。一緒に写真撮ろ」
「もちろん」
光で出来たお城に、キラキラに飾られたクリスマスツリー。どこを見ても圧倒されるそんな景色に私と綾は何枚も写真を撮って、
「ふふっ、夢依。あっちにも行こ!」
水族館と同様に綾は無邪気に私の手を引いて、見たいものを一つずつ見ていく。
「見て見て、大きな雪だるま。凄く可愛いよ」
「本当だね。ジト目で可愛い」
「こっちは大きなハートだ。中、入ってみよ」
中に入れる大きなハートに綾は子供のように可愛くはしゃぎながら歩いて行って、中に入ってみると、
「中にも沢山ハートがある。可愛い」
歩くのをやめて中をまじまじと眺める綾。
そんな綾に、
「綾の方が可愛いよ」
私はなんだか我慢が出来なくなってありきたりだけどそんな言葉をかけた後、周りに人がいるけど私は気にせずにスマホを取り出して、
「「……んっ♡」」
驚いた綾とキスした瞬間を写真に収めて、数秒舌を入れ込んだ後、
「「……ぷはぁ♡♡」」
「綾、大好き」
甘い唾液を飲み込んでそう囁いた。
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