106.誓いますか?
綾の返事に私は驚いてドキッとしながらも、嬉しくて綾を思いっ切り胸に抱きしめる。
「綾、愛してる」
「私もだよ、夢依。愛してる」
私の愛に綾さんも愛を返してくれ、しばらくの間抱き合い落ち着きを取り戻した後、綾は私をぎゅっと抱きしめたままもう隠す事なく、我慢する事なく全てを言ってくれる。
「そ、それでね、夢依。ごめんね、こんな事になっちゃって。告白が中途半端だったくせに、ちゃっかり彼女面して勝手に嫉妬して、ずるい事ばっかり考えて……夢依の隣にいても良いのかなってずっと苦しくて……」
綾がまた泣きそうになったので、私は頭を撫でてあげながら、
「頑張ったね、綾。大丈夫」
優しく褒めて慰めてあげると、綾は少し間を置いた後最後まで続きを話してくれる。
「けど、そもそもは全部私が悪くて、苦しいってそんな事を言う資格あるのかなって、夢依に勝手にやって何言ってるのって嫌われて関係が壊れちゃうかもって思うと怖くって……強がってずっと我慢してたけどやっぱり苦しくて……抑えられなくなっちゃって……」
最後に行くに連れてか弱くなる声を聞きながら、綾さんは自分の事をちゃんとした彼女じゃないと最初から思って苦しんでいたと分かり、私は本当にどうして気が付いてあげれなかったんだろうと申し訳なくなる。
ずっと苦しかったはずなのに、私に嫌われるのが怖いからとずっと我慢して……壊れそうになって初めて綾は我慢するのをやめた。私はそんな綾に、もう強がって欲しくないなと本気でそう思って、切実にお願いする。
「綾、気が付いてあげれなくて本当にごめんなさい。でも、隠すの上手過ぎて私、次も見破れる自信がないから……綾、約束して。私の前でだけは、我慢しないって強がらないって……私、綾が苦しんでる姿を見るの辛いよ。可愛い顔で笑う綾がみたい。だから、お願い」
言葉を言い終わると、綾は良いの?というか弱い表情を浮かべる。その表情に、私は安心させるように笑って頷くと、
「……分かった。でも、嫌いになったり……」
少し落ち着いたでもまだ心配な表情で、絶対にない事を口にしようとしたので、綾の言葉を遮って思わず大きく強めに言う。
「綾、信じて!私は、綾の事を絶対に嫌いになったりしないから!」
でもそれが良かったのか、綾は安心するように笑って、
「……うん。信じる。だから夢依も、私が夢依の事嫌いになったりしないって信じて」
もうとっくに信じてるけど、改めてそう言われたので、
「もちろん」
私も頷いて笑う。そして、私は綾の頬に手を置いて、
「綾。今日、家に泊まっても良いですか?」
そんな事を聞いてみると、
「う、うん、いいよ……その……」
急に言ったからかちょっと戸惑いながらも頷いてくれたので、
「何しよっか、綾」
本気で誘う様に耳元で妖艶に囁いてみると、綾は顔を赤くしながらも、私の胸の中に顔を隠し、
「……夢依とエッチしたい」
少しばかりの不安と大きな期待が込められた声でそう言われたので、私は思いっ切りぎゅっと綾を抱きしめて頭を撫で、綾と名前を呼んで微笑みながら返事をする。
「ふふっ、いいよ」
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