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101.折り返し

 

「皆〜、お疲れ様〜」


 九時前に始まった文化祭は、三時半に終わりを告げなんとか一日目が終了した。


「すっごく楽しかったー!接客って、めちゃくちゃ楽しいね!」


「そう思えるのは〜、才能だね〜」


 十二時半から今までの三時間、休む事なく接客したのにまだまだ元気な絵音さんの声に、私はとにかく凄いなと思いつつへとへとになりながら綾さんに近付く。


「お疲れ様、夢依ちゃん」


「綾さんも、お疲れ様です」


 優しい綾さんの言葉に出来るだけ笑顔で言葉を返すと、


「ふふっ。頑張ったね、夢依」


 ぎゅっと抱きしめられ頭を撫でてくれる。それがなんだか凄く嬉しくて温かくて安心して、


「綾、大好きです」


 思わず皆がいるのに思った事を言ってしまうと、


「わー、良いなー。私の事も誰か抱きしめて!」


 絵音さんがそれを助けてくれたのかマジなのか、そんな事を言って両手を広げる。それに周りにいる人達が笑って、


「指名してくれるなら良いよ!」


「絵音は誰に百円払って抱きしめてもらうの?由依?」


 口々にからかい、それを聞いて絵音さんは両手を広げたまま走り最初にからかってきた二人を笑顔で抱きしめ、


「ご指名ありがとうございます!」


 カンターとばかりにそう言って、少し抵抗する二人を逃さない。


 すると、そこに一人二人と人が集って抱きしめ合い、おしくらまんじゅう状態に。


「ちょっ、暑い!」


「明日も頑張ろー!」


「えいえいおー!」


「絵音は凄いね〜」


 それから賑やかな雰囲気の中で解散となり、メイド服から制服に着替えて四人で学校を出る。


「ねぇねぇ、今日どっか行く?」


「明日打ち上げがあるから良いだろ?てか、絵音以外は全員疲れてんだよ」


「えー、つれないなー。綾も?」


 由依さんの返事に少し唇を尖らせながら、絵音さんがこちらを向くと、綾さんも申し訳無さそうに頷く。


「うん。私も今日は疲れたよ。それに、今の夢依ちゃんを連れ回す気もないし、今日は許して」


「そっかー……分かった」


 絵音さんは悲しそうに言葉をこぼしながら、疲れている私を見て理解したように頷き、由依さんに笑顔で向き直る


「じゃ、由依。私の家来てよ!」


「はぁー?帰って寝てーんだけど」


「お願い!私の家で寝て良いから!ね!」


「はぁ……分かったよ」


 いきなりの誘いにどこか焦った由依さんはすぐに折れて頷く。


 それを聞いて上機嫌に、


「綾は夢依ちゃん送るんだよね?駅で待ってるから来てね!」


「分かった。また後で」


 校門で別れて、私は綾さんと手を繋ぎながらいつもの場所へ向かう。


「夢依。今日ちょっと早めに電話しない?」


「何か、あるんですか?」


「ううん、何もないよ。ただ、早く寝たいなって。夢依も疲れてるでしょ?」


 笑って首を傾げてきた綾さんに、今日も出来るんだと私は安心しながら頷いて、


「分かりました。待ってます、綾」


 笑って言葉を返す。それから、少し会話をし、


「綾……んっ♡」


「「んっ♡……んっ♡……ぷはぁ♡」」


 いつも通りキスをして、綾さんを見送った。

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