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天ノ魂斬  作者: 頼本
旅する少年よ、志を預かる
4/13

肆 極限状態の覚醒

空技って本当に15歳ですか?思ったんですけど成長期の子供って骨弱くなるよね…

 

このロボットには、人感センサーが付いている。

 そのため、空技が絶命するまで待っていたのだ。

 数分たち、

「!?」

(人感センサーが消えない!?バグか?有り得ない、主が作った機械だ。)




 煙の中…

(危ねえ…)

「まじありがとうなライ丸」

〖もっと褒めろ〗

 空技はライ丸の頭を撫でる。

「お前が全部攻撃流してくれたんだから。それと最初のテレパシー無かったら多分諦めてた。」

 ライ丸とは、空技が昔から育てていたライオンである。教育を受けてテレパシーを伝えられるようになった。

 空技は感謝の言葉を述べる。

〖そんなにモタモタしてる暇はないぞ〗

 ライ丸は冷静に告げる。

(一旦俺は少し休憩したい…)

「悪いんだが刀取ってきてくれるか?」

 と空技が指をさした所に刀は無かった。

 そして刀は既にライ丸の足元にあり、

〖助けるときに拾ってから来たよ〗

「気がきくなあ。天才ライオンめ」

 そしてもう一回頭を撫でておく。

 空技は刀を握り直しながら、

「行くよ、ライ丸」

 とだけライ丸に告げ、その瞬間に走り出した。

(うっ…やっぱりもう体力やばいな。)

 その時空技は自分の息が荒くなっていることに気付いた。

(こんな事にも気づかないなんてどんだけギリギリなんだよ…もう笑えてきちゃうわ)

 と、あえて自分で自分のことを笑ってみせる。

 そこで軽蔑の目を空技に向けているライ丸を見て…

「お前と共闘なんていつぶりだ?」

〖5年と三か月7日ぶりだな〗

 そんな細かいところまで覚えているライ丸に若干の恐怖を覚えながらも二人でロボットを倒そうと、走っている。

「待て!!!!!」

 怒声のきいた声が周りに響き渡る。

「すまないが私は天之空技との一対一を希望する!!」

 空技は自分の名前を知っていることに多少は驚きを隠せなかった。

 そこで少し悩み…

「…分かった。それとライ丸、俺が死にかけても手を出すな。」

 ライ丸にとっては珍しく、空技が少し不安そうな声を漏らす。

〖それは約束できない〗

 ライ丸の否定に、

「約束しろ。しないと天之家に泥を塗ることになるんだぞ!!」

 空技は少し怒鳴ったような声で言う。

〖……分かった〗

 ライ丸は迷いながらも空技の意見を尊重した。

 ライ丸の素気ない返事に対し、

「ありがとう」

 と短く返した。

「助太刀でもして、恥かかせんなよ」

 空技は相手が突っ込んでくるまでの一瞬で作戦を練った。

(さっきは刃が通らなかった…それは、利き手(左手)じゃなかったから。それと、有効な刀法を使えなかったから。)

 空技はロボットの方に視線を向けて、

「俺は負けない」

 とだけライ丸に言うのだった。




数秒のにらみ合いが有った。

次の瞬間、ロボットが地面を蹴る音と同時に戦いが始まった。

天ノ斬閃は、言ってしまえば威力よりもスピードを重視している技。

(重い一撃を食らわせなければ、勝機はない…体力も本当に不味い)

 走りながら空技の方向に右手の拳をむけ、中指と薬指の間から小さなチェーンソーのような物が出てきた。

(チェーンソー?てか待て…)

 空技は足を止め、相手が来るのを待つことにした。

(一発で仕留められないと体力的に負ける…てか死ぬ。なら…「カウンター」だ)

 空技はカウンター狙いだがそれがバレないように動き出す。

「え」

 目の前のロボットが急に身体が変わり始めた。

「短期決戦だ。」〚使用ガス量10倍残り時間10分〛 

「設計変化」

 空技はカウンター狙いは一旦やめ、仕様を見る事に全力を注いだ。

「雷」

 といった瞬間に無数の雷が周りに轟く。

(一二三四五…五十…なんつー数だよ)

 空技は驚きのあまり、0.1秒ほど動きを止めてしまった。

 次の瞬間には雷の量が更に増える。

(雷避けながら考えねえとさっさと死ぬ…!!)

「天之流刀法」『壱』 天ノ斬閃

 雷が止んだ後、瞬きの暇もないぐらいに炎が飛んできた。

(さっきより強くなってんのに溜める時間も減ってる…)

「何が起きた?」

(てかこの炎避けれない!超井の主までこの技は隠しときたかったけどしゃーない!)

 空技は、炎の方へ更に進み、

「はっ、自決を選ぶか!!」

 ロボットの煽りも聞こえないほど集中し、繰り出した。

「天之流刀法」『参』 その剣は物体以外、空気までも斬る。

「空裂」

 空技はこの技で炎を一刀両断した。

 炎と後ろからもう一つの技で挟んでいた。それは、先刻も見せた目からのビームであった。

「天之流刀法」『弐』 八重斬

 空技は自分では気付いていないが、少しでもミスを犯したら死ぬという状況で進化していた。

 だが、その進化した空技でもロボットの前ではギリギリ生存できている程度。

(防ぐのだけでも精一杯…)

 空技は未だミスをしていない。

(ミス無く防御してるはずなのに…攻撃の機会が…来ない!!)

 ロボットは油断したのか、ビームを空技から外した。

(チャンスが…来た…!決まる!)


超井の主との戦いはもうちょっと後です。

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