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出来ることなら転生したかった。  作者: ALP
友達になろう。
15/16

2、くらいから始めましょうか。Ⅲ

「さあ。」


ファリアが促します。


このゲートは遠くに繋がっているのでしょう。そんなことは誰にでも分かります。通りたいでしょうか。殆どの人が嫌がるのではないでしょうか。


人には繋がりというものがあります。人との繋がりです。もし、それが断たれる可能性があるならば、躊躇するはずです。いきなり現れたゲートは車や新幹線ではありません。二度と戻れないと考えるのが普通です。


私はどうでしょう。私が躊躇する理由があるとしたら、それは。


やはり人との繋がりでしょうか。それが断たれるのを私は恐れています。私には一生償わなくてはならない罪があるのです。


琥珀。私は二度目の飢えを彼女で満たしました。彼女はそもそもセバイバーとして生きることを望んでいなかったのです。私はそんな彼女からも全てを奪いました。私は何故、生きているのでしょう。


「こないの?迷ってる?何を?」


私が俯いていると、ファリアが不思議そうに聞いてきました。


「ええ。大いに迷っています。私はこれからどうしたらいいかについて頭を悩ませています。」


「自分のことを人に委ねたことはある?」


「おそらくありませんね。利用はしていますけれど。」


「じゃあ、ここに未練はある?」


「はい。私には未練があるのかも知れません。私はこの広大な世界で誰一人として幸せに出来ません。それを成し遂げたかったのでしょうね。やり直したいくらいです。私が初めて命を奪った名前も知らない人。琥珀。姫。全員と幸せに生きていきたかった。1からやり直したいです。」


ファリアが私の手を取った。温かい手だった。


「全てをやり直すことは出来ないけれど。そうだなあ。2くらいから始めればいいんじゃない?委ねなよ。素晴らしい友達に。姫だっけ。多分、あっちは友達だと思っているよ。困ったら委ねてみなよ。それに早く会いたいんじゃない?それが友達じゃないの?」


稲妻が走るとはこのことなのでしょうか。同時に衝撃も走り出したようでした。


そうでした。私の考えとは反対に私に会いたがっている人がいる。私の罪を罪だと考えてくれない人がいる。そんな友達。


姫が待っている。それだけでいいじゃないですか。この先に何があるかなんて関係ない。謝れる存在がいるなんてとても幸せじゃないですか。


たまには委ねてみましょうか。ここからようやく私の物語は始まったようです。私は気紛れにもファリアの頭を撫でたくなったので撫でました。


「始めましょうか。1から。いや、2くらいから始めましょうか。」

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