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「仰ぐ空。遠く、投げる」
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狼は砂に沈み、丘の向こう、水平線を乾いた鼻でぴすと嗅ぎました。
遠く陽炎に揺れる世界。
――あまり俺とは関係がない"都"だったなぁ。
沙塵の吹くままぐったりと痣を摩りながら。
――違うな、すぐ"そこ"にあっただろ。
さらさらと狼は砂に溺れ、まだ半分だけ視える空がどうしてこんなに滲むのだろうか、と。ただ、惘然と巡らせていました。
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狼は砂に沈み、丘の向こう、水平線を乾いた鼻でぴすと嗅ぎました。
遠く陽炎に揺れる世界。
――あまり俺とは関係がない"都"だったなぁ。
沙塵の吹くままぐったりと痣を摩りながら。
――違うな、すぐ"そこ"にあっただろ。
さらさらと狼は砂に溺れ、まだ半分だけ視える空がどうしてこんなに滲むのだろうか、と。ただ、惘然と巡らせていました。
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