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「いわゆる俺のI love you」
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月が綺麗な向日葵畑。
『ね、ね、こないだI love you をなんて訳す?って話になってね』
「フーン」
『私なら、月がお饅頭みたいですね、かなぁ?って』
「…さすがだな」
にこにこと笑う彼女。
…!
ザワッ
その時だった。今迄、静かに見ていた向日葵達が一斉にこっちを向いた。
<<10時ノ方向、オマンジュウ>>
ザワッザワッ
俺は愛する饅頭を守る為、横飛びをし、お姫様抱っこでダッシュした。
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私が漱石の真似をして「I love you」を訳すとしたら、どんなお話を描くのかなぁ?と思って。