表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
2/14

第二章

「なななな………」

ライファは声にならなかった。

ここは三階か四階だろう。

しかし、バルコニーの手摺りにはフローがぶら下がっていた。

「何で!?」

「静かにして、姫様。侍女が来るよ?」

「あ…っ…」

慌てて口を紡ぐ。

「俺さ、運動神経抜群なんだ。だから、いつも来てた」

「と…とにかく中に入って。話しを聞かせてよ」

ライファはフローの腕を掴むと、バルコニーに引き込んだ。

「姫様ってやっぱりおてんばだね」

フローはバルコニーに座って、からからと笑った。

「中に入って」

ライファが促すと、フローは今までとは違う、ずっと冷たい笑みを浮かべた。

「それって命令?」

「…え?」

予想外の言葉に、ライファは目を丸くした。

「それは、姫様という立場からの命令?」

すると、ライファはフローの頬をつねった。

「ひへっ!?」

「冗談じゃないわ!!何が姫様の立場よ!!私は私よ!嫌なら嫌と言いなさい!!」

フローは呆然とした。

だが、フローは可笑しそうに。

「何よ」

「姫様だなと思ってさ」

「は?」

ライファは目を丸くした。

「んー…魂は同じだな」

「訳のわからない事を言ってないで、早く入って」

きぃ…と、きしんだ音を立てて扉が開かれた。

中に侍女はなく、静まり返っていた。

「とにかく座って。話しを聞きたいの」

ソファーに腰を下ろしたフローを一別してから、自分も座った。

「ここは、フロウ国。姫の国です。あなたは第一王女。下に妹君が一人居ます。

名前はアル様。今この宮殿にはいないですけど」

「そこまでは分かったわ。でも、私が聞きたいのはここがどこか、ということよ」

「だから、フロウ国」

「違うわ」

「ほんとだよ」

「そうじゃなくて…」



評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ