第九話
「さて、気を取り直して俺のパーティーを紹介するよ。」
「気を取り直すのはあんたがふざけすぎだからでしょ。」
「・・・えー、コホン。まずパーティー名はサスケ・ファ「「嘘つけ!!」」えー良いじゃんサスケ・ファンクラブ。」
「「絶対イヤだ!」」
二人の顔がこれでもか!って程嫌悪に歪む。ついでに少し離れた所に居るローブに身を包んだ推定彼女からも不機嫌オーラが。
・・うんまぁ、私もそんな名前のパーティーはお断りだけどね。
「ちぇっ。まぁ、パーティー組むって話してただけで、まだ名前はありません。んで、俺が物理アタッカーね?そんで・・」
「あ、私ヒーラーのルァミ=トゥルーです!」
「俺はタクト=トウジン。タンクやってます。」
「先に言うなよなー。あ、ちょっと離れたあそこに居る見た感じ暗いのが、魔法アタッカーのベラドンナ=トックス。魔女を目指してるらしくて、錬金術師も兼ねてる。」
「・・・はじめまして。」
「改めまして、そこの馬鹿の姉のリリィ=アインです。宜しくね?」
「「宜しくお願いします!」」「・・よろ」
うん。サスケの友達だけあって、ノリが大変よろしい。
「てかサスケ。あんた私をポーション係りとして誘った癖にポーション要員居るじゃん!私の意味は?」
「あー、いやベラはβじゃなくて、新規だからなー。姉ちゃんに頼んだ時やるって事知らなかったし。・・・・と言うわけで、姉ちゃんはめでたく戦う生産職と言う事になりました。おめでとブベラッ!」
ドヤ顔でサムズアップしてくるムカつくバカの顔は問答無用で殴って良いと思う。
「あー、サスケのお姉さん?恐らくサスケに悪気は多分無かった筈だと思いますので、許して上げてはくれませんか?」
信用が無さすぎるよ、我が弟ながら・・・。
「そーですよ!それに、ポーションは普通に売っても良い値段で売れると思うんで、商売としても十分やっていけると思いますよ!」
「・・出来れば新しいレシピを見つけたら教わりたい所存である。」
「そーね、前向きに捉えましょうか。レシピはきちんとした対価と交換よ?例えば鍛治のレシピとか。」
「・・了解した。」
「へぇ~。お姉さん鍛治もやるんですか?」
「うん。男向けの実用性を重視したやつじゃなくて、女子向けの装飾が可愛いやつを考えてるの。もし良かったら貴女達のアイデアも反映させられるから、良いのが浮かんだら教えてちょうだい?」
ワイワイキャッキャッウフフフフ
──────────
「タクト、行くぞ。」
「え?あ、いや、置いてって良いのか?」
「姉ちゃんがあぁなると30分は戻って来ない。只でさえ三人集まって姦しいのに、お前待ちたいか?」
「・・・・・いや、良い。分かった。じゃあ武器でも探すかな。」
「俺もナイフ探さないとなぁ。あ、30分後にここで、な?」
「了解。そんじゃ。」
「おう。じゃな。」
~30分後~
「どうだ、良いのあったか?」
「はっきり言って微妙なのばっか。まぁ、弱いナイフでも急所に当たりゃあ沈むだろ。」
「・・・結局お前は忍者プレイなんだな。名前にピッタリ過ぎてなんも言えねーな。」
「・・・・」
「おい、どうした?」
「いや、ほらあっち。」
「あん?・・・あっ。」
いや、姉ちゃんだし大丈夫だろうって油断してたから何も言う権利無いけどさ・・・
「なあなあ、俺らと一緒に行こうぜー?」
「いえ、結構です。」
「遠慮なんかしなくて良いって。」
「いえですから、」
たった30分の間に、何で絡まれてんだ!?
「おい、どうする?」
「いや、どうするって言ったって・・」
いくら少数対多数でも、あれ位なら特に問題無いしなぁ。
あ、姉ちゃんキレた。
──────────
「いい加減にしろー!!」
「「「「!?」」」」
私の怒鳴り声で、見物人も含めた周りの人全員が飛び上がる。絡んできている男どもより大人なんだと言いきかせていたが、もう我慢の限界である。
「さっきからずっとあんた達はいらないって言ってるのに、いつまでもいつまでもぐちゃぐちゃぐちゃぐちゃ・・・!はっきり言えば、あんた等のような雑魚はお断りよ!!」
「「「「・・んだとこのくそ女ぁ!!!|ぶっ殺してやらぁ!!」」」」
「かかってきな、坊主ども。」
思い上がった男ども相手に、格の違いを教えてやる。今の私は泣く子も黙る鬼モードだ。
どれだけ頑張ってみても、上手く出来てる感がしないのは、自分に才能がないからなのだろうか…………。
最近気付いたけど、小説じゃなくて小説の後書きがシリアス調になってきてる(泣)。