プロローグ 4
「ちょ・・ちょっと待ってよ!!」
「頼む!!」
私は、必死に拒否をした・・・だって・・・なぜ拓海が仲直りしようと言い出したのか・・全く分からないのに、これからって・・・こんな難題を・・・
「無理だって!!」
「何もそんな難しいことじゃないだろう!!」
「そ・・・そうだけど・・・無理だってば~・・だいたい・・・天野の相手誰だか知らないし・・・」
「そうだ・・よ・・な・・」
そう言うと天野はかくっと首をうな垂れた・・・そんな姿がなんとなくさっきまでの私と重なった。そして、言ってはいけない一言を言ってしまった。
「でも・・・なんで?・・・さっきまで仲良さそうだったよね・・・」
「あ・・・あれは違うんだ・・」
「違うって?彼女だって・・・」
「ごめん・・・・・実は、さっきのは妹の沙希なんだ・・・ちょうど、舞の情報を聞いていたんだ・・・」
「ま・・舞って?・・まさか・・・」
「そう・・・田中舞だけど・・・どうしたん?」
舞?私は眉間にしわを寄せ思わず目を瞑った・・・舞ってあの舞のこと?田中舞・・・って高校の同期にいたっけ・・・確か・・・あの天然舞なの?そう・・・彼女は天然まではいいけど悪い意味で天然・・・それは、自己中でしかも勝手気ままな彼女、同期の私たちからかなり敬遠気味だったんだけど、今は天野の彼女?・・・でも確か彼女・・・高校の時は、古田くんと付き合っていたはずなんだけど・・・
「どうして?」
「これが成り行きで・・・」
「そうなの・・・で?どうしたいのよ・・・」
「だから仲直りしたいんだ・・・」
「でも?どうやって?」
「それが知りたいんだ・・・今の会話だと喧嘩してうまいこと言ってたみたいだし・・・」
「た・・・確かにそうだけど・・・私の場合はうまくいったけど・・・天野の場合はうまくいくか分からないわよ。」
そういうと天野はしばらく、俯いて黙っていた・・・そして、一階軽く頷いたと思ったら・・・
「ダメ元だから・・・頼む!!この通りだ!!」
こうして私は、天野の恋愛の助けをする羽目になった。