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落し物  作者: Seabolt
17/35

でーと・・・1

どうしてこうなるのよ!!そう叫びたいけど・・目の前には拓海じゃなく天野あまっちが座っていた・・・さて?どうしたものか?だいたい・・・こんな日に映画なんてあるの?そう言いたいけど・・・天野あまっちの選択はどうも映画を見たかったらしい・・・しかも・・・映画の間は全く私のほうを見ようともしない・・・彼女でもない私への態度と思うとそれが当たり前なんだけど・・・そう・・私達は何故かデートをしていた。映画も終って、ランチを食べている所なんだけど・・・天野あまっちの態度は特に変わったところもなかった。


「いつもこんな感じなの?」


「えっ?」


箸を休めて私のほうを見た天野あまっちは、少し微笑んで・・・


「そうだよ・・・」


そんな光景を見ると思わず頬杖をついて窓の方と見ているとふと拓海が言っていた言葉を思い出した。


「俺・・・彼と話して気付いたんだけど・・・彼にも何か原因があるんじゃないの?」


「原因って?」


「それを調べてほしいんだけど・・」


どういうことよ?はっきり言って普通のデートだし・・・何が不満なんだろうか?舞が言っていたおどおどした感じもない・・・そんな私に耳に遠くから天野あまっちの声がしてきた。


「石村さん!?」


「あ・・」


「どうかしたんですか?」


「べ・・別に・・?何もないわよ!!」


「あ・・・そう・・・」


振り返って彼を見ると私の行動を見て少し溜息をついたようなおどおどしているような・・・そんな時だった・・・あることを思い出した・・・そう・・・今と同じ光景を・・・実は・・・高校の時、こんな感じで二人で食事をしたことがあった・・・あれは、文化祭の出し物の調達係を私達がした後、丁度昼食をこんな感じでとったのだった・・・だけど・・・今はそんな思い出に浸っている訳にも行かず・・・懐かしいわね・・・なんて言葉は禁句だってことは・・・と思った瞬間だった・・・


「懐かしいね!!」


「えっ?何が?」


「前にこんなことあったよね・・」


も~!!それは禁句だって!!今そんなこと言っている場合じゃないわよ!!


天野あまっち!!そんな悠長なこと言ってていいの?」


「何が?」


「あのねぇ~!!実は私・・・あなたの態度を見に来ているのよ・・」


「分かってるよ・・」


「わかってるって・・・分かっているなら普段舞と接している態度を見せてよ!!」


「あ・・ごめん・・・なんとなく気が楽で・・・」


そう言うと天野あまっちは、何故か私に微笑みかけた・・・


あ・・・思わず見とれている自分に気付いて慌てて顔を横に数回振った。いけない・・・何やっているのよ・・・そして、自分の頭を自分で小突いた・・・そんな私を見てプッと噴出した天野あまっち・・・


「えっ?」


その音に気付いた私が天野あまっちを見た瞬間、口を押さえて笑いを抑えていた・・・そんな彼に驚いているととうとう我慢しきれずゲラゲラと笑い出した・・・


「ちょ・・ちょっとお~!!何がおかしいのよ!!」


「だ・・・っだ・・って・・・自分で自分の頭を小突くか?しかも・・・いきなり・・・」


そういうと再び笑い始めた・・・もう・・・最悪・・・いつもこうなの?そんな疑問が頭をよぎった・・・けど・・・何とかしないと・・・


「ところで・・・」


「なに?」


私が話し始めるとようやく笑うのをやめた天野あまっちだけど・・・妙にニヤニヤとしている・・・その点がやけに気になるんだけど・・・そんなことにかまってられない・・・兎に角今の態度を確認しないと・・・


「いつもそんな風に笑っているの?」


「えっ?」


「だから~舞の前でそんな姿見せてるの?」


天野あまっちはしばらく考えて・・・笑顔でこう答えた


「いや?こんなに笑わないよ。」


「えっ?それじゃ~!!意味ないわよ!!」


「何怒ってんの?」


再びクスクス笑い出した天野あまっち・・・いい加減にしてよ!!そう叫びたいけど・・・


「だから・・・普段通りにしてよ」


「何を・・」


「だから~あまっちが舞とデートしている時と同じように・・・」


すると目を大きく開けしばらくキョトンとしていた・・・・


「だったら・・・舞と同じことをしてくれよ・・」


「お・・・同じことって?」


「う~ん・・・」


再び考え込む天野あまっちを見て嫌な予感がして、思わず叫んだ。


「分かったわ!!ここまでにしよう・・・今日は・・・今度、舞に聞いておくから・・・」


私の言葉を聞いた瞬間、天野あまっちはプイと横を向いた・・・


「あ・・そ・・・」


こうして天野あまっちとのデートは終わりを迎えた・・・はっきり言って・・・全く意味のないデートだった。そして、私の報告を聞いた舞は・・・


「なにやってんのよ!!」


と溜息交じりの言葉が出ていた・・・もっと怒るかと思ったけど・・・意外だった・・・一方、拓海に報告したら・・・逆に笑われた・・・そして、もう一度、天野あまっちとデートすることになった・・・



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