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天野からの電話 2
振り向くこともできない・・・ただ俯いているだけしか出来ない私・・・そんな私の肩を無理矢理引っ張って拓海の方へ振り向かせた。
「どういうこどだ?」
そう言うと拓海は私の両肩を持って数度ゆすってきた。ようやく顔を上げた私・・その顔はかなり引きつっていたと思うんだけど何とか言い訳を言わないと・・・
「あ・・・こ・・・これには事情が・・・」
そこまで言って、声が出なくなった・・・視界に入って来た拓海の顔が完全に怒っていたから・・・・ただ頭をたれ、下を見ている私をもう一度ゆすって聞いてきた。
「ほう・・どういう事情だ?」
そんな拓海の言葉に両手の拳をきゅっと握った・・・けど・・・拓海の怖さに・・話すことが出来ない・・
「だから・・どんな事情なんだ?」
そう言うと拓海はただ俯いているだけの私の顔を覗き込んできた。
「じ・・・実は・・・高校の同期が彼女と仲直りしたいと・・・」
「ふ~ん・・・それで・・その同期の男とデートでもしたんだろう・・・」
「ち・・ちがう・・・」
「じゃぁ・・・証拠は?」
「しょ・・・証拠?」
「そいつと付き合っていないっていう証拠は?」
私は大慌てで天野へ電話した。そして、すぐにここに来るようにと・・・




