表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
落し物  作者: Seabolt
1/35

プロローグ

どうせ私には、無理なんだ。


そう悟ったのは、先週のこと、それは突然終わった恋・・・本当なら今日はデートのはずだった・・・


「うっとおしいんだよ!!お前は!!」


そう言い残して、彼は肩を怒らせたまま、私を置いて行ってしまった。


はぁ〜・・・


嫌なことを思い出してしまった。一生懸命やったのに・・・何があかんかったんやろう。そんな時だった。私の後ろから声がした。


「あの〜落し物ですよ。」


えっ?


思わず振り向くとそこには私の財布が・・・


「あっ!!すみません。」


慌てて財布に手を出した。



ゴツン!!



鈍い音とともに頭に衝撃が走った。


「痛い!!」


しばらく、頭を抱えていると・・・その向こうから、聞き覚えのある声が聞こえてきた。


「痛ってぇ~」


ふと顔を見上げるとそこには、天野君が立っていた・・・天野君、彼は高校の同級生で、結構人気が有ったんだけど、なんでか浮ついた噂がなかった。たまたま高3の時、同じクラスだったんで憶えていたんだけど・・・確か・・地元の学校へ行ったはず・・・そんな彼が何故?そう思っていると天野君から声をかけてきてくれた。


「お前・・・ひょっとして・・石村か?」


そう言って私を指差した。


「あ・・・そ・・・そうだけど・・・」


なんとなく言いそびれた私・・・・


「天野だよ・・・憶えている?」


にこやかな表情で私に話しかけてくれる。


「あ・・・天野君?」


とは言ったものの・・・分かっているんだけど・・・


「そう・・・天野あまっち・・・」


「あ・・・あ・・・あまっち・・・ああ・・・」


そして、少し話をした後、落ちている財布に手をやると天野君の手が触れた・・・

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
このランキングタグは表示できません。
ランキングタグに使用できない文字列が含まれるため、非表示にしています。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ