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1-1

神田順平、高校二年生。



サッカー部所属で、彼女はいない。



いないと言うより、一歩踏み出せずにいた。



在りし日に、順平がずっと想いを寄せる女子がいた。



競争率が抜群に高い女子で、いわゆる恋敵もたくさんいた。



残念ながらその女子の気は、順平の恋敵たちの一人に向いていた。



それでも順平は悪友にけしかけられ、ある時、二人きり、誰もいない体育館の陰で告白をした。



「お、俺と、付き合ってください……!」



呂律が上手く回らず辿々しくもストレートなセリフだ。



しかし、その五秒後。



「ごめんなさい。順平くんは優しくていい友達だけど、でも恋愛対象には入ってないんだ」



ごめんなさい。



順平はフラれたことを悟った。



それも、順平くんはいい友達、などとベタなセリフで。



ショックで仕方がなかった。



誰よりも優しく接してきたはずなのに、ダメだった。



その女子は順平とは違う高校に進学し、しばらくして新しい彼氏が出来たことを知った。



たがそれは、順平が知る恋敵の誰でもなかった。



順平は女の怖さを知った。



以来、女子と喋る時は妙にぎこちなくなってしまう。

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