〜野生なブラッティ〜
「はぁ、ご飯も食べて寝て最高に幸せな気分だなぁ〜!」
そう言いながらハクビシンの伊織は寝ていた。
するとそこに一匹の小さい鳥が現れた。
「伊織〜!お昼寝?いいね〜!」
「でっしょ〜!」
現れたのはシマエナガの翼であった。
「はぁ、わてはなんも食べてなくてお腹ぺこぺこや〜」
「「この声は!」」
ニヤリと笑い唾を垂らしながら狐の氷尾がやって来た。
「わてらいつもの人間の姿やと仲間やけどこの動物の姿は……わてはあんたらの捕食者や…!!特にハクビシンとかうまそうやなぁ」
「あ、僕羽が多すぎて身が全くないのでこっちの方が美味しいですさよなら」
「ええええええ!?!?」
「ほな、いただきまぁす!」
「う、うわぁぁぁぁぁ!!」
「やめろ!」
そういい飛んできたのはライオンの姿をした凪であった!!
「ふっ、氷尾、3人だけの時はお前が捕食者かもしれないがこの4人ならば…いや、全体的にみてもこの俺が捕食者だ!!」
「「「逃げろ〜!!」」」
俺たち3人は走り逃気づくとバラバラになっていた。
そうして辺りを見回すとそこは草原でとてもゆったりした場所であった。
「うわ〜、美味しそうな草がいっぱいだぁ!」
「あれ、伊織じゃぁないかね」
「本当だ、ちっちゃいねぇ」
「弟子がここまでチビになるとは…!」
「この声は…!!青葉さん、宙さん、師匠!」
そこには羊姿の青葉さんと洞角姿の宙さん、それに黒く綺麗な毛並みの馬の師匠がいた。
「いま、氷尾に食べられそうになってその後凪に食べられそうになって逃げて来たらみんなバラバラになっちゃって…!」
「はぁ、バカ息子が調子に乗っているんだなぁ」
「まぁ、動物の王と言ったらライオンだよね〜」
「そうだなぁ」
「あ、師匠!!」
「げっ」
丘の向こうからとてつもなく小さい貂が走って来ておりその声からするに人物は寝露であった。
「お、なんや伊織、おめえものすげえチビになったな!」
「いや、お前もだろ」
「はぁ!?なんだとぉ!」
そうして俺と寝露はいつも通り喧嘩をし出した。
「いやぁ、貂とハクビシンの喧嘩が観れるとは…面白いものだねぇ」
そう微笑みながら見ていた青葉さんの首に誰かが噛み付いた。
「いたっ!」
「見つけたぜクソ親父!いつも揶揄われてばっかだけど今日は俺が捕食者だからお前より上だ!ぐはははは!」
「この…!草食動物がここで仇になるとは…!えい!」
すると青葉さんは持ち前の大きな角で凪を突き飛ばした。
「あ〜〜れえ〜〜!」
そういい凪は飛んでいった。
「ふぅ、一件落着」
「凪〜!!」
「うわぁぁぁぁぁぁ!!」
「ど、どうしはったん伊織!?」
「大丈夫!?」
「ゆ、夢か…!!」
すごく野生的な夢を見た伊織であった。