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二十一章 母を想う

机の上に書類を置いたグリードリヒはノートパソコンを開いて薄型読み取り機の電源を入れて作業を始めた。

「ママもこうやってたの?」

アイリアは薄型読み取り機で書類を読み取るグリードリヒを見てそう言った。

「そうだよ」

グリードリヒは次々と書類を読み込ませていく。

「結構先を行ってた人なんだね」

アイリアはグリードリヒを見てそう言った。

「極度のめんどくさがり屋だったし、牧場もお金なくて常にギリギリだったからね」

「まぁ、ギリギリなんだろうな~とは思ってた。牧場を北燦雪郊外に移転させたりとか」

「移転に関しては土地代が急にエグイ上がり方してさ、追い出される感じだったんだよ」

グリードリヒはそう言うと、データを財政管理局に送信した。

「なんか・・・ごめん・・・」

アイリアはグリードリヒを見て申し訳なさそうに言った。

「どうしてアイリアが謝るのさ。悪いのは共謀して地価を上げた商人だよ」

グリードリヒはそう言いながらティーカップにお茶を淹れる。

「うん・・・そうだね」

アイリアはグリードリヒを見てそう言った。

「共謀して地価上げた商人たち、減税申請受けても税率変わらなかったらしいじゃん」

グリードリヒはノートパソコンを見ながらそう言った。

「みたいだね。三万六千リズの税金を払った商人がいるとか」

「三万六千リズっていうのは合計の額だね。不動産王のモアちゃんが合計三万六千リズだったって」

グリードリヒはアイリアを見て笑みながらそう言った。

「でも、本当にそんな額払えたの?」

「モアちゃんは普通の不動産業者だからね。家賃も受け取ってるし、土地も適正価格で貸し出してる。年に一度くらい支払えるよ」

やはり、普通に商売してる商人は何の問題もなく払えているようだ。

廃業したのは変に同族を優遇して変な家賃設定にしてる商人だけらしい。


昼になると、グリードリヒはプイちゃんにご飯を与えた。

プイちゃんを少しの間見ると、部屋に戻って来た。

「グリードリヒ、お昼は弁当?」

ホタテスパゲッティ弁当の蓋を開けるアイリアはグリードリヒを見て笑みながらそう言った。

「うん、弁当だよ」

グリードリヒはそう言いながら弁当を開けた。

「ホタテのバター炒め?めちゃめちゃいいじゃん」

アイリアは弁当を見て笑みながらそう言った。

「最近ホタテが安くて良いよね」

グリードリヒは割り箸を割ってそう言った。

「燦水大商会の商人は嫌がってるらしいけどね」

眉を顰めたアイリアは笑みながらそう言った。

「飲み屋とかやってる個人の商人は良いホタテが安く仕入れられて良い商売できるから喜んでるってヒルデガルトさんは言ってたよ」

グリードリヒはインスタントスープを箸でかき混ぜながらそう言った。

「いただきま~す」

箸を握ったグリードリヒはそう言うと、弁当を食べ始めた。

グリードリヒは弁当をスープで流し込むように食べていく。

食事の時間は約三分・・・マジで軍人だった頃の癖が全く抜けてない。

食事を終えたグリードリヒはプイちゃんの世話をし始めた。

マジでヤバい体力してるな、この元軍人。

次回二十二章 神護国改革

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