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十三章 国民大審判、そして、お疲れさまでしたの会

宿幼決戦から五年経った五月二十三日。

数々の不正を働いた執政部が国民大審判(こくみんだいしんぱん)制度(せいど)によって裁かれることとなり、有罪票九十パーセント、無罪票十パーセントで有罪になった。

これにより、執政部は四方支部と現在保有している政治的権力の六割を没収されることになった。

執政部の規模縮小から間もなく、屋台業で生き残っていた個人商人が次々と地方進出を果たした。

ここからまた忙しくなるだろう。この辺で一度休むとしよう。

各局各員、毎日夜まで働きっぱなしだったからね。

「お疲れさまでした」

木桶を持った梨々香は白翔たちを見て笑みながら言った。

各局の官僚たちは梨々香にお辞儀した。

「もう体調は良いのかい?」

白翔は梨々香を見てそう言った。

「えぇ、すっかり元気になりました」

梨々香は白翔を見て笑みながらそう言った。

「ん?何だい?この匂いは・・・」

白翔は匂いを嗅ぎながら言った。

「今日は稲荷寿司だね?」

白梅は梨々香を見て笑みながら言った。

「えぇ、朝から仕込んでおいたんです」

梨々香は笑みながらそう言うと、木桶を机の上に置いた。

「これが・・・稲荷寿司?というやつか」

白翔は稲荷寿司を見てそう言った。

「その通り」

梨々香は白翔を見てそう言いながら椅子に座った。

「では、みんなで食べましょう」

梨々香は笑みながらそう言った。

「いただきます」

梨々香たちはそう言うと、稲荷寿司を食べ始めた。

各局の官僚たちは稲荷寿司を次々と一口で食べていく。

「・・・」

稲荷寿司を持った白翔は稲荷寿司を見ると、一口食べた。

「美味い・・・」

目を輝かせた白翔は稲荷寿司を見てそう呟いた。

「・・・おい!僕の分!」

稲荷寿司を食べる白翔は稲荷寿司を勢いよく食べる警察官たちを見てそう言うと、慌てて稲荷寿司を手に取った。

「慌てなくてもまだまだありますよ」

木桶を持った梨々香は白翔を見て笑いながらそう言った。

「警察局は賑やかだな」

箸を握ったグラディスは白翔たちを見て笑みながらそう言うと、箸で稲荷寿司をつまんで食べた。

「一番活気がありますよね」

箸を握った財政官は白翔たちを見て笑みながらそう言った。

「どんどん食べなさい。もう私は歳だから数貫もあれば十分よ」

千織は国交官たちを見て笑みながらそう言った。

「世界教皇がまた嘆願書を御所に持ってきたらしいですね。門前払いだったらしいですけど」

稲荷寿司を食べた国交官1は千織を見てそう言った。

「何とも迷惑な神様ですよね」

箸を握った国交官2は稲荷寿司をつまみながらそう言った。

「あの小娘は生まれも育ちも裕福なお嬢様だから、故郷と同族が大好きで仕方がないのよ」

箸を握った千織はそう言いながら稲荷寿司を食べた。

「万象様も万象教も、あの小娘にとっては同族を優遇するための道具でしかない」

千織は箸を置いてそう言った。

「世界教皇って変わったりしないんですかね?アディさんとか結構いいと思うんですけど」

国交官3は千織を見てそう言った。

「アディちゃんはもう表には立てないわ。本人も表に立つ気はないでしょうけれど」

千織は国交官3を見てそう言った。

小宴会は何だかんだ数時間続いた。

白翔はこの小宴会で稲荷寿司が好物になったらしい。

白翔にも好物ができたことはとても嬉しく思う。

宿幼決戦から五年経った五月二十三日、午後一時五十分。

私は執政部の副長官、エリー・ヴィニ・ヘリズランドからラーフィア発見の知らせと出撃命令を受けて国外に出た

次回十四章 冷酷な銀の雨

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