(完結)
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完結します〜
「淫乱にはぴったりの罰ね」
女御たちは扇子で顔を隠しながら、ひそひそと囁き合う。
「あの助平女の女陰ならば、たけのこくらいあっという間に呑み込んでしまうのでは」
男たちも好色な笑みを口の端に浮かべて嗤い合う。
宮廷中の女も男も、むごたらしくも艶笑いを誘う淫乱女にふさわしい刑を、顔をいやらしくほころばせながら噂していた。
◇
今頃妻はどうなっているだろうか。
面会が許可されぬばかりか、竹林を覗くことも赦されぬ私はただただ日に日に痩せ衰えていった。
たけのこに貫かれ、たけのこに何日も引き伸された我が妻の女陰は、ゆるみのびきり、とても私を迎え入れられる状態ではなくなっているだろう。
妻が正気を保てているかもわからぬし、ヤブ蚊にやられて肌も爛れて醜くなっているかもしれぬ。
それでも——と私は思う。
それでも私は妻を愛するのだ。
そのときわたしの身体の裡に、あの夜から連日のように私を襲った鈍色の沸騰が再び沸き起こるのを感じた。
蚊帳は主を失った後も虚しくあの寝室に吊るされていた。
私は、妻がいつ帰ってきてもいいように古い蚊帳を捨て、新しい蚊帳を新調するよう、小間使いに命じた。
都では、私が妻に浮気された後も情けなく女房の帰りを待っている酔狂な夫だとの噂が駆け巡っているらしい。
女御や男たちだけでなく、当の浮気相手の大臣からも、あざけりの嘲笑を向けられながら、——いや、向けられるからこそか、私は夜ごと滾るような硬直を持て余しながら、妻が刑から釈放されることを待ち続けていた。
【完】
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ゆにお