044
ある日、俺は屋上いた。
ここにいる時は、何も考えなくていいから、いや考えてないわけじゃない。
一人になる時間が必要だったからだ。
仕事して、事務所や仕事場でもはるじゃない時はもちろんずっといて、家でも一緒だ。
日に日に、ちいが、ちいである時間が短くなっていくのが分かった。
他の誰かが見ても、そんなに変わってないかもしれない。
でも、俺には分かってるんだ。
少しずつでも、刻々と時間は過ぎてるんだから。
あと、ちいと一緒にいることが出来る時間は少ない。
自分でも、無理してることは分かっている。
でも、後悔したくないんだ。
あの時、こうしてれば良かったのにって思うことが、いくら仕事で鍛えていても限界があった。
それでも、体に鞭を打っていた。
最初は、メンバーも気付かなかったんだろう。
最近は、気づいたんだろうね。
色々声かけてくるようになった。
メンバー達の言いたいことも分かる。
心配かけてることも。
でも、やっぱり俺は後悔したくないんだ。
はるの時、俺はよく屋上にいた。
一人でいると、メンバーがいつも来たんだ。
たわいもない話して帰ることが多いけど、本当はもっと言いたいことあったと思うけど、俺が言わせなかった。
「蓮?お前ちゃんと休んでるの?」
「あぁ。」
「なら、いいけど。何かあったら、言えって言ってるのに。今は無理してるようにしか見えないよ??」
「俺の我侭で、今までも迷惑かけたかもしれないけど。これ以上迷惑かけれない。だから、仕事以外では俺のこと放置しておいてくれて構わない」
「っかやろう。そう言われて、そうですかって言えると思うか?」
と、珍しく悠眞が声を荒らげた。
いつもは、凱斗がそんな感じなのに(苦笑)
殴られるかと思ったけど、さすがにそれはしなかったな。
胸倉つかまれて迫られたけど。
「…ごめん。でも」
言おうかどうしようか迷った。
でも、俺の意思もちゃんと伝えないといけないと思ってたから伝えた。
「でも、俺は後悔したくないんだ。みんなが無理してると思っても、俺はそう思ってない。いつかこうしておけば、まだここにいれたんじゃないかって思いたくない。」
悠眞は、ふっと力を弱めて
「ほんと馬鹿で、頑固だよ。お前は。それ言われたら、もう何も言えないじゃん」
悠眞の方見ると、苦笑いしていた。
「ごめん」
「まぁ、いいさ。これから俺達は、俺達のやり方でフォローする。だから、文句は言うなよ?(苦笑)」
「分かった。」
それ以降、悠眞達から言われることはなかった。
俺の思いを、伝えてくれたんだろう。
★★
ほんっと、あいつは頑固だ。
無理してるのバレバレなのにね。
絶対、口にはしない。
俺や凱斗が言っても、動じないからな。
年下の蒼穹が言えるわけもなく、ただ時間だけが過ぎた。
しかし、とうとう俺は言ったんだ。
「蓮?お前ちゃんと休んでるの?」
「あぁ。」
「ならいいけど。何かあったら、言えって言ってるのに。今は無理してるようにしか見えないよ??」
「俺一人の我侭で、今までも迷惑かけたかもしれないけど。これ以上迷惑かけれない。だから、仕事以外では俺のこと放置しておいてくれて構わない」
放置?どういうこと?俺達は仲間じゃないの?
そう思った瞬間、蓮の胸ぐらをつかんで言っていた。
「っかやろう。そう言われて、そうですかって言えると思うか?」
いつもは、凱斗がそんな感じなのに(苦笑)
さすがに、殴るのはやめた。
仕事に支障が出たらまずいからな。
俺は、こんなことするタイプでもないし。
「・・・ごめん。でも」
また、何も言ってくれないのかと思った。
「でも、俺は後悔したくないんだ。みんなが無理してると思っても、俺はそう思ってない。いつかこうしておけば、まだちいがここにいれたんじゃないかって思いたくない。」
俺は、ふっと力を弱めて
「ほんと馬鹿で、頑固だよ。お前は。それ言われたら、もう何も言えないじゃん」
うまく笑えなくて、苦笑していた。
「ごめん」
「まぁ、いいさ。俺達は俺達のやり方でフォローする。だから、文句は言うなよ?(苦笑)」
「分かった。」
実際、俺達が何出来るかなんて分からないし、想像もつかない。
だけど、そう言うしかなかった気がする。
メンバーに、蓮の意思は伝えなきゃと思って、さっき話したことを伝えた。
みんな納得したようなしないような複雑そうだったけど、それからはあまりそのことについて触れないようにして、あいつをフォローすることにした。
実際の所、何も出来ない日々が続いた。
仕事は仕事だし、ちいがいるときはずっと一緒だし、まぁ、俺達も話するけど何が出来るかっていったら何も出来てなかった。
しかし、ある日俺達の所に響が来たんだ。
まぁ、珍しいっちゃ珍しい。
てっきり、蓮の所に来たんだと思った。
俺は、響の所に行った。




