033
『響ちゃん達に、ばれそうになった』
「別にバレてもいいんじゃね?」
『やだっ。』
「なんで?」
『だって・・・』
はるは、何か言いかけたけどやめてしまった。
「別に無理に言う必要はねーよ。でも、相談がある時には、誰でもいいから相談しろよ?」
『うん。』
「(少しずつ、自立心が芽生えてるのかな。大人になってきてるってことか(笑))」
「何笑ってるの?」
「いやはるも、大人になってきたんだなと思って」
「確かに。最初は、ほんと見た目と違って戸惑ったけどなぁ(苦笑)」
「まぁ、色々刺激受けてるんだと思うよ。いいことだって。ところでさ・・・」
そう言いながらも、蓮はきっと・・・
「ん?」
「郁さん達に、見せるのはいつ?」
「えっと、来週。」
「ほんとだったんだ(笑)」
「えっ?」
「いや、冗談だと思ってたから。」
「(笑)偶然だけど、ホントだよ。メンバーも見に来るか分からないけど。」
「まぁ、来るだろうね。さて、俺達も頑張るか。はるがメンバーでも十分行けるって見せてやろうぜ(苦笑)」
そう言うと、はるとチェンジするメンバーが
「蓮さん、ひどいっす(´;ω;`)」
「冗談だっつーの(笑)」
そう言って笑っていた。
とうとうこの日がやってきた。
はるは、なんとかついて行ってた。
体力もそこそこついてたし、俺達は決して手を抜いてるわけじゃなかった。
正直、はるがここまでついてくるとは思わなかったけど、それだけ真剣だったってことだ。
体が、限界で動かなくなってるのは分かってたけど、振り絞って付いてきたんだ。
よく倒れなかったなって思う(苦笑)
一体何がそうさせるんだろうか。
『すごい緊張するよ』
と、震えていた(苦笑)
「大丈夫。俺達のお墨付きだよ。自信持って!」
『うん』
「はる、これ」
そう言って、渡した。
『?』
「はるちゃんだけ衣装違ったら、すぐバレちゃうでしょ?だから、これ着て踊ろ?」
『いいの?』
「今まで、頑張って俺達についてレッスンしたご褒美だよ(笑)」
『ありがとう』
「あれだけたくさん練習したんだもん。大丈夫だよ。俺と練習したこと思い出してね?」
『うん。ごめんね。ありがとう。』
「なんで謝るの(笑)出来ると思ったから、はるちゃんに託したんだ。頑張れ!」
『うんっ。』
とびきりの笑顔が出た。
「そろそろ、行くぞっ」
郁さんが、待ってる部屋へと急いだ。
★★
「そろそろ来るかな」
「久しぶりですね。ZWEITE見るのは。」
「そうだな~最近はよく会うけど、パフォーマンス見るのは久しぶりかも」
「俺らのライブにも参加してもらってもいい頃かなって、思ってたとこだったからな(笑)」
「なるほど。」
しばらくすると、ZWEITEのメンバーが来た。
若干、ERSTEメンバーは違和感を覚えた。
なにかが分からないけどメンバーに違和感が。
「今日は、よろしくお願いします。いきなりですが、1曲目行かせていただきます。」
「お、おぅ」
「(んっ?)」
郁は、ここで気がついた(笑)
表情を変えることはなかったが、お手並み拝見と言う所か。
曲が流れ始めた。
はるは、部屋に入ってからもずっと緊張していた。
ZWEITEには、ひしひしと伝わってきた。
でも、踊りだすと緊張は解けたのかいつもどおり踊れた。
自分だとバレないように、キャップを深くかぶりその上からパーカーのフードをかぶっていた。
少なくとも、髪が長いのはバレない。
全員その格好だったw
体つきとかそういうのは仕方がない。
パーカーがピッタリタイプじゃなかったのが救いか(苦笑)
1曲目が終わり、一人だけやっぱりばてた(苦笑)
しかし、1曲踊りきった。
なんとか入れ替わり、残りの曲を踊りきった。
全部踊り終わった瞬間、沈黙が走った。
「正直に感想言う。いいか?」
「はい」
ZWEITEに緊張が走った。
いくらなんでも、やばかったかと。
「2曲目と3曲目は、もう完成されてたな」
「あ、ありがとうございます。」
「1曲目は。お前らの曲なのに荒削りな部分が沢山あった。」
【・・・】
「でも、短期間でこれだけ仕上げたとは思えないぐらい良かったな(笑)」
そう言った瞬間メンバーは、郁さんの方を見た。
郁は、笑っていた。
御無沙汰してしまいました。
また、ぼちぼちアップしてまいりますので、よろしくお願いします<(_ _)>




