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『蓮ちゃん』


「何?」


『それ難しい?』


「えっ?」


『ダンス』


「まぁ、人前で出来るようになるまで時間はかかるかな。」


『はるもやってみたい』


「あっちでも、やってたの?」


『見てるだけだった。トレーニングとか多いし。はるがやったら、倒れちゃうよ(苦笑)たまーに。ちょっとやるぐらい』


「(苦笑)俺らも同じことしてるんだよ?」


『でも、なんか楽しそうだから』


「じゃぁ。やってみる?」


『うんっ』

なぜ、はるがやりたいと思ったかは分からない。

まぁ、楽しめればいいよね。


俺は、ちいとはるの付き合い方は変える気はなかった。

変えれば、絶対二人は気づくから、ちいと同じように接した。

時々、ちいになりすますけど(笑)バレバレだしねww


メンバーにも口酸っぱくいった。

嫌われても、何したってはるにちいを求めちゃいけないし、ちいにはるを求めちゃいけない。

なんとかうまくいってるけどね。

だから、はるもちゃんと受け入れてる。

これで良かったのか、俺には分からない。

でも、最低限のことはしたいと思ってる。


「はるちゃん。動きいいね。」


「運動とか得意だったの?」


『体動かすの大好き』


「なんか飲み込み早いっすね・・・」


『そうかなぁ?響ちゃん達と会うまでは、何もしてなかったけど。会ってからは、同じことは出来ないけど色々やってたよ。』


「気抜けないな。俺達抜かされるんじゃね?」


『蓮ちゃん。それは無理だよ(笑)』


「いやいや気が抜けないって(笑)自主トレ必要になるなぁ」


【嫌だぁ】

と、メンバーは口々に言ってたが、笑っていた。


『なんか、出来るようになったら、響ちゃん達に自慢しようっと』

そう独り言のように言っていた。


★★


ちいは、響と澪と3人で話してから、もっともっと練習するようになった。

とはいってもほとんどは独学だけど、一緒にやったりするけどね(ちい)


「なんか、最近はすごく楽しそうだね。なんか良い事あった?」


≪そうかな?いつもと一緒だよ?≫


「ならいいけど。何かあったら絶対言えよ?」


≪うん。分け隔てなく接してくれるし。会うのが楽しみになった。≫


「ちい自身が楽しいならいいんだ(笑)」

そう言って、微笑んだ。


≪何かさ。最近。≫


「ん?」


≪体が締まってきた気がする。なんでかな?≫


「あぁ。それは・・・」

と、言いかけた。


≪私は運動が苦手だしね。はるかな?≫


「はるは、運動が得意なの?」


≪ちっちゃい頃は、もう男の子みたいに走り回ってたよ(笑)≫


「なるほど。ちいになら、言ってもいいと思うから言うけど。」


≪うん≫


「なんか、ダンスやりたいって言い出してさ。時々、練習してるんだよ。」


≪そうなんだ。蓮くん達の邪魔してない?≫


「大丈夫だよ。俺達の邪魔にならないように。駄目だって思った時はおとなしく見てるか、マシーンで運動してるかな。」


≪なら良かった。≫


「響達といる時も、動いたりしてるらしいね。でも、ハードすぎるって(笑)」


≪何度か見たことあるけど凄かった。蓮くん達もすごいと思ったけど≫


「だろ?俺らは、その背中を見て追いつこうとしてるんだ。」


≪みんな頑張ってるもん。追いつくよ。絶対っ≫


「ありがとう(照)」

二人の時は、色々話するようになった。


≪蓮くん。≫


「ん?」


≪いつかね。みんなに私の料理食べて欲しいんだ。だから頑張ろうと思って。≫


「ちいは、そっち系に向いてるよね。料理だけじゃなくて、コツコツと何かするの好きだよね(苦笑)」


≪本当は苦手なんだけどね(苦笑)最近は、楽しいんだ。≫


「楽しそうに見えたのは、嘘じゃなかったんだ」


≪驚かせようと思って、黙ってようと思ったけど。蓮くんが目の前にいると、何か言わなきゃって思う(苦笑)≫


「なにそれ(笑)」


≪さぁ?(笑)≫

そう言って、顔を見合わせると二人は笑い出した。


「さて、出来たし食べよっか」


≪うん≫


「≪いただきます♪≫」


食べ終わったら、二人で片付けてそれぞれの時間を過ごす。

とはいっても、つかず離れず(苦笑)お互い見える所にいるんだけどね。

お互いが、好きあってるって分かっても、それ以上に発展することはなかった。

でも、想いは変わらないんだ。

どんな状況でも、二人は好きってことは誰にも文句は言わせない(苦笑)と、思う蓮だった。

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