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001

私はどうしたらいいの?


★★


「おはよ。はる」


≪お、おはよ≫


「あ、わりぃ。おはよ。ちい」


≪謝らなくていいよ。ごめんね。≫


「ちいこそ、謝るなよ。お前のせいじゃないんだから。なっ。」

そう言って、私の頭をくしゃくしゃとされた。


≪あーーーっ。せっかくのセットが(泣)≫


「(笑)今日は、スタジオにいるから行ってやんな。郁さんに言っとくから。」

事務所につくと、彼がいる場所を教えてくれた。


≪ありがとう≫

そう言って、ちいはスタジオに向かった。


★★


スタジオを覗くとメンバーがいた。

「んっ?」

入り口に、ちいがいることに気がつき、そばに行く。


「ちい?」


≪うん。≫


「今日は、こっちなんだ?」


≪う、うん≫


「じゃぁ、行こっ。」

会話は短いけれど、気にかけてくれてる蓮。

今だに慣れない私がメンバーのそばにいかないから、いつも手を握って連れて行くの。


「おはよ。ちい。」


≪おはよ。いつも急でごめんね?≫


「(苦笑)謝るなって。いつも言ってるのに。」


≪みんな、おはよ。≫


【ちい(ちゃん)おはよー。今日もよろしくね!】


★★


俺は、会議室に行った。

郁さんはもう来ていた。


「あ、郁さん。おはよございますっ。」


「おぅ。おはよ。」


「今日は、ZWEITEの方に行きました。」


「分かった。いつも悪いな」


「いえ。俺に出来ることはこれぐらいしかないですし。一番苦しんでるのは本人だと思うんで」


「そうだな」


「どうしたら、あの苦しみから逃れることが出来るんでしょうね」


「時間が、解決出来るならいいんだけどな。そういう問題でもないしな」


「はい。」

話していると、他のメンバーも続々とやって来た。


「おはようございま~すっ。」


「おはよ。いつも元気はいいな(笑)」


「おはよっす。今日はいない日なのね。」


「はい」


「響が落ち込むなよ(笑)彼女(もしあの娘だったら)が来た時、ちゃんと相手出来るのお前しかいないんだから。」


「すいません」



=半年ほど前=

俺達が、彼女と出会ったのは偶然だった。

彼女が、襲われそうになってる所を助けたんだ。


帰る方向が同じだった蓮くんと二人で酔いを覚ましながら歩いてると、公園でなにやら叫んでるのが聞こえた。

何事かと思って、二人で顔を見合わせた瞬間走り出していた。


≪や、やめてくださいっ≫


「こんなとこに一人でいるなんて、襲ってくれって言ってるようなもんだぜ?」


≪違います≫


「俺にはそう見えるのっ。ほら、来いよ」


強引に引っ張られて、襲われそうになったその時

「ちょっと待てっ」


「あっ?」


「その娘嫌がってるじゃん。あんた、その娘の彼氏?」

彼女を見ると、首を振っている。


「これからいいとこなのに、邪魔するなよ」

そう言って、刃物を取り出した。


「!!」


「彼女がどうなってもいいのか?」


「待てよ。」

彼女を見ると、刃物を突きつけられて震えていた。


どうすれば助けられるのかと響の方を見ると、目配せして男を倒すことにした。

男として許せないからな。

俺は、男と話しながら興味をそらし時間を稼いだ。


男は、そんなことに気がつかなかったのか、近づいていた響に気がついた時は、時すでに遅かった。

後ろから羽交い締めにされ、刃物は手から落ちた。

男は、彼女を離したから俺は、彼女を引き寄せ飽きしめた。


彼女はすごく震えていた。

「もう大丈夫だから。」

落ち着かせた。


彼女には、今の状況を見せないようにしながらも

「響、ぼこぼこにすんなよ?(笑)」


「手加減出来っかな?」

たしかに、こんな事する奴なんて許せないからな。


しかし、結局何もしなかった。

警察に突き出すことが一番いいからな。

俺達が下手に動くと、メンバーに迷惑もかかるし、しばらくして戻ってきた。


「警察に突き出してきた。もう大丈夫」


「良かったね。もう大丈夫だよ。」

少しずつだけど、落ち着いてきていた。


しかし、

≪あ、ありがとうございます≫

そう言いながら、彼女の意識が途切れてしまった。


「響。どうしよ」


「緊張の糸が切れちゃったのかな。家に連れていけないし。事務所戻る?」


「そうだな」


「郁さんに事情話しておくから、連れていこ。」

二人は、事務所を連れていった。

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