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015

「はる。おはよ」


『おはよ。澪くん。』


「今日もする?」


『うんっ』


「じゃぁ、行くか~」


響ちゃんが手配した車で、みんなでお出かけするんだって。

電車は乗らないの?って聞いたら、澪くんが目立ちすぎちゃうからねって笑ってた。

行っちゃいけなかったのかな・・・そう思ってると。


「はる?悪い方に考えるなよ?はるの願いは、いくらでも叶えてあげれるんだから。遠慮するな?」

やっぱり、バレてた(笑)


『うん』


「はる~おいで?」

澪くんに呼ばれた。


「行っておいで(笑)」


「今日の服、似合うね?」


『ありがと。プレゼントしてもらったの』


「えっ?誕生日?」


『ううん。違うよ。』


「誰に貰ったの?」


『秘密だよ~(笑)』

って、教えてくれなかった。


「はいっ。出来たよ。」


『ありがと。』

そういって、ぎゅーってしてくれた。


「はる~可愛いじゃん。髪型も今日もいいね」


『澪くんにやってもらったの。』


「俺もやってあげたいけどね~」


『枢くんがやったら・・・・ぐちゃぐちゃになりそう』


「言ったなぁ?」


「確かに、そういうの不器用だもんな(笑)」

そう言うと、みんな笑ってた。


「ちぇっ」


『拗ねないで?』


「拗ねてないよ」

はるは困った。


そう思ったら、枢に引っ張られて、抱きしめられた。

『枢くん・・・・痛いよ?』


「・・・」


『枢くん?』


「あ、ごめん・・・何でもないよ」

離れてくれたけど、なんでそうなったのか分からなかった。


『澪くん・・・』

はるは、泣きそうだった。


「大丈夫。ちょっと疲れてるだけじゃないかな?あとでいっぱい遊んでくれると思うよ」


『分かった。』

そう言うと、安心して他のメンバーの所に行った。


郁は、ため息をつきながら、枢の所へ行く。

「枢」


「ん?」


「あんまり、はる困らせるな(苦笑)」


「・・・」


「泣きそうでしたよ?」

と、澪も言うと・・・


「えっ?」


「枢さん。はるのこと好きでしょう?なのにあんまり相手してもらえないから(笑)」


「はるがあんなんだから、どうしていいか分かんなくなる時あるんだよな。壊れ物みたいだし。」


「はるは、はるですよ。」


「それに、誰が好きかなんて見てて痛いほど分かるし(笑)やりきれないわ。」


「きっと、みんなそんな想いだよ」


「郁さん?」


「まさかの郁さんの発言(笑)」


「俺は違うけどな。余りにも離れすぎてるし。むしろ子供みたいにしか見えないし。」


「まぁ、もうはるにはバレないようにしますよ(苦笑)あいつにもね。」


「(苦笑)」


「これから、どうなるかなんて誰にも分からない。はる自身も。ちいちゃんも。だから、後悔しないようだけはしておけよ?」


「はい(笑)」


郁が、行ってしまうと

「まさかの説教とは・・・・(苦笑)でも、聞いてくれてありがとな。」


「いえ」


「さすがに、あいつには相談出来ねぇし。誰にもするつもりなかったんだけどね」


「(笑)俺もそうですからね。さぁ、着いたら、ちゃんとしてくださいよ。はるには、ちょっと疲れてるだけだからって言ってあるんで。」


「さんきゅっ」

誰もが同じ思いでいることは、気がついていた(笑)

でも、きっとどうしようもないんだろうね。


だったら、俺は見守ることにするよ。

いつまでも、はるが笑っていられるように。

でも、いつでも待ってるからね^^


はるの行きたい所は全部回れた。

枢さんは、さっきとはうって変わってテンション高かった。

はるも楽しそうだった。


はるは、最後にどうしても行きたい所があった。

『皆でここに来たかったんだ。はるのこと知って欲しかったから。』


「はる?ここは?」


『響ちゃんと蓮ちゃんに、初めて会った所だよ。』


「そうだね」


『はる、なんでこうなったかちゃんと話してない。自分から話そうって思った。でも、怖くて話せなかったけど、今なら話せる気がするの』


「そっか。」

そういって、頭をなでる。


「はる、ここじゃなくて事務所に戻ろう。ここで話すことじゃないだろ?」


『う、うん』

そういって、事務所に戻った。


★★


はるのそばには、響がそばにいた。

響は、一応話を全部聞いていたから、はるがどうしても言えなくなったら変わりに言ってもいい。


『はるね。ある時から、パパとママから愛されなくなったんだ。それに耐え切れなくて、生きてる意味がないと思った。そしたら、お姉ちゃんが助けてくれたんだよ』

それから、色々話してくれた。

時々言葉に詰まりながらも、一生懸命話した。


『お姉ちゃんも、パパもママも大好き。でも、お姉ちゃんは、私のせいで亡くなった。だから、ばちがあたったんだ。パパとママから愛される資格ないよね』

そして、こらえきれなくなって泣き出してしまった。


響・・・じゃなくて、枢が動いた。

「はる、辛いのに話してくれてありがとう。俺らは、ちいちゃんには会えないけど。きっと、ちいちゃんははるのせいじゃないと思ってると思うよ。」


『ほ、ほんとに??』


「じゃなかったらさ、はるを助けようなんて思わないよ。」


『そうかな。』


「泣いてばっかりだったら、ちいちゃんも悲しむよ?笑って?」

はるの涙をぬぐった。


『うん』

そうして、ようやく微笑んだ。


「はる。良く頑張って言えたな。」


『みんな聞いてくれてありがと。せっかくのお休みなのに。ごめんね?』


「そんなことないよ。はるのことが知れて良かった。」


「何があったって、はるははる。オレらとの関係も変わらない。これからもね。」

そういった。


『みんな、ありがと。』

そう言って、また泣いた(苦笑)


一日動き回って、泣きつかれたのか寝てしまった(苦笑)

仮眠室へ、連れていった。

しばらくしたら、俺の家へ戻ればいい。


部屋を出ようとした時

『響ちゃん・・・』


「ん?どうした?」


『ちゃんと言えてたかなぁ』


「大丈夫だよ。はるから言うとは思わなかったけど(苦笑)」


『言わなきゃ。って思ったんだ』


「よく頑張った。帰るまで休んでたらいいよ。」

そう言うと、すうっと寝てしまった。



「はるが、自分のこと話してくれるとは思わなかったですね」


「確かに、気にはなるけど聞けないしね。どんだけ不安を背負ってたから計り知れないね。」


「それだけ、気を許してくれたってことだろうね。」


「はるのこと思って、出て来たちいちゃんってどんな娘なんだろうね。会ってみたい」


「それだけは、無理なんだよね。」

そう言いながら、戻ってきた響。


「はるは?」


「ちょっと話したけど、少し休ませました。」


席に着くと

「さっきの続きなんだけど。俺と蓮くんは、二人に会うことは出来るのは知ってると思う。だけど、頻繁に会えるわけじゃないんだ。」


「そうなんですか・・・」


「だから、俺らも二人のことは知っておいた方がいいと思ってるので、なるべく蓮くんとは会うようにしてます。今度会うから、ちいのこと聞いてみますよ」

本日は、いつもより少し多めにアップする予定です。


-お知らせ-

作品タイトルがとても分かりづらいと認識していますが、副題的な物を付けようと思います。

あくまでも、仮として付けましたので変更する可能性がありますのでご了承ください<(_ _)>

作品迷子になりませんように。。。。

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