009
「終わったー!」
「お腹すいたー!」
みんな、もう蓮から聞いて知ってた(笑)
ちいから、言える環境にしてやることがいいのかと思ったから、あからさまには言わないけどね。
「明日って、休みですよね?みんなでご飯行きましょうよ~」
≪みんな休みなの?≫
「うん。偶然にもみんな休み~」
≪じゃぁ~ちいが、何か作ってあげるよ~≫
気づいてない、ちい(苦笑)
「まぢ?楽しみーっ!」
≪美味しいか分かんないよ?≫
「楽しみっすー」
もう、皆の目がキラキラしていた。
ちいは、蓮の方を見ると、うんうんと頷いていた。
≪じゃぁ、誰の家行けばいいかな?≫
「じゃぁ、今日は俺んち行こっ。」
≪はーい。じゃぁ、悠眞くん手伝ってね♪≫
「はーい」
「折角だしさ、明日みんなで遊びに行こうよ」
≪でも・・・≫
「ちいっ」
≪ごめん。うんっ。遊びに行こっ?どこに連れてってくれるの?≫
「ちいちゃんが行きたいとあれば、そこ行こうよ。後で色々決めようね♪」
≪うんっ≫
「じゃぁ、買い物してから行こっか。みんなは先に家に行ってて?」
【おっけー。待ってるね~ちい(ちゃん)】
蓮くんも、悠眞くんの家に行ってしまった。
少し、不安になったちいだけどすぐ気を取り直して。
≪悠眞くん。行こっか≫
「うん。何作ってくれるのかな?」
≪まだ、秘密♪≫
蓮以外とあんまり二人きりになることはないから、少し緊張していた(笑)
でも、色々話してくれていつの間にか打ち解けていたんだ。
買い物した物持つって言ってるのに、悠眞くん全部持ってくれた。
そういうのって、なんかずるい(笑)
≪悠眞くん。持つよ?≫
「こんなの軽い軽い(笑)こういうのは男に任せないさいって(笑)」
≪分かった。じゃぁ。手つないでいい?≫
「(マジ?)えっ?」
≪そしたら、私も一緒に持ってるかなって。≫
なんて、照れながら言ってた。
悠眞は何か言うと、つないでくれないかもって思って言わなかった(苦笑)
家までの短い距離だったけど嬉しかった。
料理も、お手伝いたくさんしてくれたし、手際がいいからすぐ出来上がった。
男5人だから、すごい食べるだろうといっぱい頑張って作ったけど、あっという間になくなっちゃった。
≪こんなにいっぱい食べてくれると嬉しいね≫
「めっちゃ美味しかった」
「今度、俺んちでお願いしていい~?」
「俺も~!」
≪美味しいって言ってくれて嬉しいな。皆の家に行ってもいいの?≫
【うんうん】
≪じゃぁ、またこういう時があったら皆の家行くね≫
【やったー!楽しみ】
みんな嬉しそうだった。
それを見て、ちいも嬉しそうだった。
★★
ようやく、メンバーの家でご飯にこぎつけた。
今日は、悠眞の家。
買い物から二人にさせた。
はるに変わってしまうという不安はたしかにあったけど、メンバーと相手してもらうのも必要だからな。
一度、みんな家に帰って明日の用意もさせた。
きっと、泊まりになるはずだからな(苦笑)
悠眞は、自分ちだから、俺んちに寄らせてちいの荷物は俺が持っていった。
二人に買い物に行かせるためにね。
俺も途中で、寄り道。
ご褒美に、デザートでも作っておこうと思って♪
ちいは、きっと気づいてなかっただろう。
俺らは、一滴も飲まなかったってことに。
作るのに必死だったからな(笑)
そして、デザートを食べながら、次の日のプランをみんなで練っていた。
楽しそうなちいを見たのは久しぶりだった。
いつも、何か不安を抱えてるそんな表情が多かったから、俺はその理由を知ってる。
皆に、いつか話さなきゃいけない分かってるんだけど、俺からはまだ何も言えなかった。
言ってしまうと認めたことになるから。
もうちょっと様子見て、ちいと相談するか。
その前に、響はどうしてるか、聞かねばならない。
★★
≪蓮くんってばっ≫
「ん?」
俺は考え事をしていて、呼ばれてることにすぐ気がつかなかった。
≪どこ行く~?≫
「あぁ、ごめん。聞いてなかった(苦笑)」
≪もう~っ≫
ほっぺ膨らまして怒ってた(笑)
そう言って、メンバーとまた話し始めてしまった。
怖くないんだけどね(苦笑)
「はぁ」
「何?考え事?(笑)ちい怒らすなんて珍しいね」
悠眞は、様子が気になったのかこっそり聞いてきた。
「(苦笑)で?決まったの?」
「悩んでるよ(笑)色々行きたいみたいでさ。きっと、一緒に行きたいのは蓮とだと思うんだけど。聞いて欲しかったんじゃない?」
「さぁな」
「素直じゃねぇな(笑)まぁ、いいけど。ちゃんと聞いてやれよ?」
そういって、また話の中に入っていった。
「ちい?行きたいとこはどこ?」
≪・・・≫
ちょっとむくれている(苦笑)
「さっきは悪かったよ。ちゃんと聞くから。」
≪色々あって絞れないの(´・ω・`)≫
「全部回れないことはないから、全部行こうって言ったんだけど」
≪だって・・・・≫
「リスト見せて?」
そう言うと、蒼穹からリストを受け取る。
「じゃぁ、これとこれ行こうぜ?」
リストの中から、いくつか選んだ。
≪そうする。≫
やっぱり、蓮の言う事で決まるんだ(苦笑)
ちいは、無意識だろうけどね。
みんなは口に出さないが、分かってたけどね。
決めた所で、ちいが眠くなっちゃって、うたた寝してしまった。
その間に、俺らは話し合った。
「さっき、ちいにはあーいったけど。全部行こうぜ?」
「そういうと思った(笑)」
「全部行きたそうでしたもんね」
「(笑)」
じゃぁ、明日のために寝るか。
そう言って、その日は悠眞のうちに泊まった。
ねっ。そうなっただろ?(笑)




