3話 「新たな出会い」
私はモーリーさん指揮のもと移動を開始しました。でもどこに行けば良いのでしょうか?さっぱり分かりません。
「モーリーさん、私はどこに行けば良いのですか?」
私は大樹のお芽々の鉢に話しかけました。
「まずはこの森を抜けてくれ、ひょっとしたら襲われるかもしれないがそこは安心してくれ。朕が妨害をする。」
ありがたいです、そうであれば私は安心して移動できます。…とりあえず真っ直ぐ行けば森を抜けれますよね、多分!
どれだけ歩いたのでしょうか…行くところ行くところ森森森です。やっぱり真っ直ぐ行くという考え方は間違ってたのでしょうか?周りの木の方々に話しかけるべきかと思いましたが、痛い視線しか当たりません。モーリーさんが留めてくれたとはいえやはり痛い思いはしなきゃいけないのですね。モーリーさんにも聞きましたが…
「モーリーさん、どこに行けば出られるのですか?」
「そこからだと右に行けば、いや左?真っ直ぐ?」
という曖昧な解答が返ってきましたので頼りにするのは間違いだと認識しました。でも疲れました、少し休むことにしました。
「モーリーさん、本当に分からないのですか?」
「朕はよく冬眠をしていたからな。土地感覚が消えつつあるのだよ。」
自分の島なのに分からないのでしょうかと思いましたが言わないことにしました。休んでいる時でさえ視線を感じます、いつかこれに耐えられなくなり倒れてしまいそうです。
「すまない、やはり朕の言葉ではどうこうできないようだ。」
モーリーさんが謝らなくてもいいのに。ですがモーリーさんも手を尽くしたのですから私が口出ししてはいけませんね。
ミーノが呑気なことを思っていると右手が
ズキッ
とした。
「痛いです、何でしょうか?」
と思い、私が振り向くとそこには鷹さんがいました。
「どけっ小娘!この上には俺の巣があるんだ!」
「すみませんでした、今どきます。」
私が鷹さんに受け答えをすると鷹さんが驚きました。鷹さんだけではなく、周りにいた木の方々や花、草などもです。
「お、お前。俺の言葉が分かるのか?」
「分かります。」
私が肯定をすると鷹さんは少し微笑しました、私がどうして微笑しているのかと思い顔を近づけると。
グサッ
「うぐっ。」
私は思わず、後ろに下がってしまいました。鷹さんが私の顔に嘴で叩いて来たからです。
「いたたっ。」
「言葉が分かるのは意外だったが、貴様は我が巣の領域に入った。その時点で貴様は敵だ、覚悟しろ。」
鷹さんは私に敵意を剥き出しにして私を徹底的に襲い始めました。
「いたいっ、いたっ!」
私が助けを求めようと周りを見ましたが、周りの木々の方々は私を無視しております。私は助けは望めないと思い、必死に耐えることにしました。
襲われてかなり経ちました、私がまだ耐えていることに鷹さんは少し抵抗感が出たのか収まってきました。木々の方々も何かを期待していた感じがしましたが、それが来ないことと全く違う展開になったのか驚いております。
「貴様、何故抵抗しない。」
「私はあなたと戦いたくありません。争いは何も意味もないですし、それにこの木の上にはあなたの子供がいるのではないのですか?」
鷹さんがどうしてそれをみたいな顔になりました。
「あなたが襲ってる時に上を気にするような感じがしました、ひょっとしたらと思っていってみました。」
私が解答すると鷹さんは私に謝罪してきました。
「俺はなにもしないやつを徹底的に叩き、酷いことをした。これは森の意思により裁かれるしかない。俺をモーリーのところに。」
鷹さんは自らの苦行に反省しておりました、そこで私はハグをしてあげました。
「大丈夫です、モーリーさんには私が言っておきます。あなたはあなたの家族を守ってください。」
私がそう言うと鷹さんは涙を流しました、それで私たちは和解をしました。
今回は新たなキャラが登場しました、ここからどのように関わるかはまだ言えません。ですが活躍はしますとだけ…




