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11話 切り札?


 家のドアを開ける。


「おかえり。おにい」


 俺が帰ってくると、キッチンで料理をしていた凛が出迎えてくれる。凛は現在中学3年生だが学校にはあまり行っていないので、基本的に家に居ることが多い。


「……うん。ただいま」


 それだけ言って俺は自分の部屋に行く。

 多分今の俺の表情は酷い状態だと思うので顔は見せないようにする。…きっといつも一緒にいる凛なら様子がおかしいことに気づくだろうから。

 これは俺の願望でしかないのだが、妹には魔法とか怪異という物から離れて生きていて欲しいと思っている。両親が死んだ時に俺はそう決意した。


 部屋に入ると俺は自分の押し入れの中に入り細工しておいた壁を外す。その先にはかなり広い別の部屋がある。俺はそこに入り、壁を戻しておく。


 ここは隣の部屋だ。ここも父さんの名義買い取ってあり、こっそり穴を開けて隠れて行けるようになっている。

 なんでこんな入り方をしたかと言うと、ここには大量の妹にバレると困るものが入っているのだ。


 大量の呪符とか、レプリカなんて言い訳のつかないほどに妖しい光を放つ刀とかな。…決してエロ本の隠し場所などではない。決して。そういうのはパソコンの「数学」ファイルにまとめておいてある。


 それはさておき、あの後水無月にイベントという名の日本滅亡の危機に参加すると伝えたので、対特等位戦をするなら、それなりに用意をしようということで此処にあるいくつかの物を取りに来たのだ。


「えーっと……呪符は一応全属性1ダースずつと、特殊系も全種類3枚ずつ持ってくか。あとこれと、これと……あ、こいつメインにするか」


 そう言って持ったのは一振りの太刀だった。

 これは『極冠きょっかん:ヨロイドウシ』という銘の太刀で、一応俺が昔から使ってるものだ。

 圧倒的な耐久性と切れ味があり、金属だろうと斬ることが出来る。(ただし使い手による)

 更には斬る対象の装甲を無視出来るという魔法的な効果もついている。(ただし使い手の技量次第)


 正直国宝クラスの武器なのだが、俺が産まれる前からあった物だ。めちゃくちゃ強くて丈夫なので俺としてはありがたい限りなのだが。


 ぶっちゃけここら辺は特級相手にする上では最低限の装備だ。正直これだけ装備して行っても俺じゃあ数秒足止めできるかも怪しいからな。


「おぉ……これ、久しぶりにやってみようかな」


 ある程度の用意を終えて、そろそろここら辺で終わりにしようかなと思った時に視界に入ったのは魔力符作成用の台だった。


 魔力符作成って、何と言うか、運ゲーなんだよなぁ。

 作り方が全く同じであれば同じ物ができるのだが、最初の1回は自分で作り方を見つけなくてはいけない。


 作り方は簡単。魔力符を作る用の魔力紙に、それぞれ火、水、風、土、闇、光、雷、力、時、

無、の魔力で満たした水を1滴ずつ垂らして、満足がいったら発動させる。

 作り方はメモっておかないと有用な物ができた時に忘れるかもしれないので注意が必要だ。適当に作ってたらめっちゃ強いのが出来ることとか結構あるから気をつけなくてはいけない。


 あと失敗すると爆発する。昔近所にある深夜の公園で試してたら、上空で大爆発して轟音が鳴ったせいで警察がガチで動き出して焦ったのは俺だけの秘密だ。


「そんじゃまぁ適当に、火4滴、水4滴、闇2滴、光2滴、力2滴、無1滴…こんな感じでどうかな」


 キイイイイイイイインと、甲高い音が魔力符から鳴り始めた。


 いや、待て、これ不味くね???

 ここマンションだから爆発とか起こしたらマジで洒落にならんぞ。


「いややばいやばいやばいやばい。待て待て待て」


 ちょ、マジで洒落にならんって。

 そ、そうだ防壁、、まだ間に合うはず、、

 ん??え、ちょ待て待て待て、なんか光を放ち始めたぞ。

 やばい。部屋の中でやるもんじゃないわこれ。(今更)


 ああああ!!爆発する!


 ……


 …………


 ………………収まった?



 先程まで不穏な音を立ててたのが嘘の様に魔力府の光は収まり、作業台の上には真っ黒な色をした札が乗っていた。


「一応成功……だけど、これどんな効果があるんだろ」


 結構まんべんなく魔力液を使っていたから、ぶっちゃけ作った張本人の俺でもどんな効果になっているか想像できないしな……。取り敢えず、少量の魔力だけ込めて効果の確認してみることにした。

 ついでに一応魔力の障壁も張っておく。よし、これで万が一暴発して爆発したとしても安心だ。

 まぁ最初からやっておけという話なのだが。


 んじゃ、軽~く魔力を込めてみよう。

 そーっとそーっと……よし成功だな。それでこの魔力府にどんな効果があるかだが、っておお?


「何も起こらない、いや違う。魔力障壁が跡形もなく消滅している?」


 あ、まさかこれ。いや、でもそんな術式あり《・・》なのか?




 ……だけど、もしこの効果が本物なら特等位戦でも切り札になるかもしれない。




『魔力符』…まだ何も術式を込めていない呪符に、属性を込めた濃縮魔力液につけることで、作ることができる。加減を間違えると、ギャグ漫画の実験のごとく爆発するため取り扱い注意。


作成される魔力符はレシピさえ覚えておけば同じものを何度でも作れるようになる。


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