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異種界  作者: とも行
電子体決戦
5/28

5話 総括はリア充ぎらい後編

二時間くらいで同棲の新居が用意された。

「統括、はやすぎるだろう…」

支部本部から、外れのほうに一軒家がひっそりとある。

人気はいなくひっそりと。

あかめの荷物も運びこんで気づけば夜になっていた。

自室もあるし、お互いに距離は保てる。

自室の用意された家具もあり困ることはない、リビングやトイレとかは共有だから必ず顔を合わすんだよな……。


ゆっくり、自室のベットに休むとしようかと考えていると、扉からノックがあった。

「入っていいでしょうか?」

「構わないよ」

申し訳なさそうに入ってきた。

向かえ合うようにお互い椅子に座る。

「こうなってしまって申し訳ないです」

「んー……大丈夫だから気にせずに」

「でもですよ、最終的に結婚する方に話傾いてます」

「うん」

ん?結婚?

「その、私達は恋仲でも知り合いでもないですから……そのつまり」

「支部頼らないと今は生きていけない世間だしね、選択肢はどのみち無かったよ。せめて端末を破壊しとけば良かったよな」

「でも、私はこの状況は良かったと思います。寮は息苦しいのもあって……ボッチでしたし私」

「友達いなかったのか?親切にする人も?」

「親切にはしてくれるかたはいました。問題は私の配属先は非戦闘員の役にたたない研究ばかりでしたから、自然と…交流はないです」

「そうか…なら…俺と友達になろう」

「はい、よろしくお願いします」

蔓延な笑みが咲き誇った。

彼女は笑顔も可愛い、お互いに良い関係に止まっていたいなとか思う以上に、可愛いは笑顔でいてほしい。

自然と手出し、握手を催促された。

「かなめさんよろしくお願いします」

「さんづけはいいよ、呼び捨てで」

「はい、かなめ……無理ですよぅ。かなめさん」

なんだ、この胸の高まりは。

いかん、可愛いだよな普通に


他愛ない話をしながら夜がふけていく。

ーーー


翌朝、配属先に着任後。

くどくど、配属責任者に説教された。

配属日こないわ、いきなり統括現れるわ。

問題は起こしたわなど言われる。


「はい、申し訳ありません」しか、言い返すしか言葉はないのですが。

上司に解放され、仕事をやっと始める。

仕事はおもにパルス銃のメンテナンスばかりなのだが。


工具を出し、パルス銃を固定しコードをコンソールにつなげ内部の情報解読。

異常はなければ外装のチェックし、内部を目視を安全か確認。

審査チェックをクリアしたものを、別室にいき試射する。

室内は広く天井がも高く、奥いきもある。

ドシュドシュドシュ

響きとおるだけでパルス銃の弾道テストはしていない。

的があれば、パルス銃の様子見れるのだけど……。

「要……パルス銃なれているみたいだな」

「ええ、調律士ですから。ダリル……さん、なぜここえ?」

ダリルは腕をくみながら、不甲斐ない顔をし、右手をあげて人差し指で指される。

「いや、少しな話がしたかったんだが……非戦闘員のお前が最前線生き抜いたて、お前は調律士でメンテナンス要員なはずなんだが……おかしいよな……戦闘なれすぎてないか……不思議だなと」

「メンテナンスしている以上、使う武器は一応理解していますから戦闘員ではなくてもいけます」

「それが本当なら、調律士全員は戦闘員としても使えるってことでいいんだよな?」

「え…っと、それは無理でしょう…暴露します。私は何度か戦地に行ったことがあります」

「なぜ、戦わない…まさかヘタレたわけじゃないんだろ?」

「いえ…そんなつもりはありません」

「かなめ、戦地は今も生存率は3割は下回る。運が良かっただけじゃだめな世界だ。非戦闘員のしかも女の子つれて検問まで戻ってこれた事態、並外れている」

「誉めすぎですよ……」

「誉めているつもりはない、お前は戦闘員に来る気はないか?」

「今は、無理なんです。今回は帰ってこれました、いつパニックになるかわからないです」

手が震えている、戦争は思い出したくない。

あの思いはこりごりだ。

震える手を互いに手を揉みながら止まるのを抑えつつ、ゆっくりと息を吸い落ち着かせる。

「もし、気が変わったら言ってくれ……それとすまん嫌なこと思い出させて……お前は今日は、上がれるように上司に伝えとく」

キィと扉が閉まる音だけ響く。

パルス銃の銃口を頭に向けた。

砂にポツポツと水滴が落ちていく。

死にたい…すべて捨てたい。

「ちくしょうっ………!!」


ーーーー


ダリル・フロスト中佐

歳は27になる、普段は検問所スタッフである。

最前線に、10年赴いた。

戦闘員のベテランである、検問所スタッフに止まる理由がある。

彼は失敗したのだ、一度支部内部に敵を入れてしまったのだ。

彼は誓った、二度と支部には入れさせない。

彼をシールドストッパーと呼ぶものもいる。


今は支部本部にいるのだ、理由は?

面白いやつが久々に見たからだ。

最前線から女の子おんぶしながら生還した奴だ、あいつは合格だ。

ああ、奴と仕事をしてぇ……


「統括、いやアイリ……やつを俺にくれ……」

統括指令室に入るなり奴は吐きやがる。

楽しそうに、興奮ままならない感じで

「ダリル……やつは危険すぎる戦地には足手まといになる」

ダリルの目は本気だ。

あの頃に戦地で見た目をしている。

危険すぎる、それでも賭けてみる価値はあるのか…

いや、試してやろう

「賭けようじゃないか……」

「いいな、何をかける?」

「私の全てだ」

しおらしく放った、それは乙女の目で彼に言うのである。

静かなる乙女の戦争が始まる。

ダリルもそれを答えるように彼女の耳に囁く。

「そうきたか……わかったよ俺も全てを賭けてやるよ」

総括は、耳まで赤くなっていく。

「死ぬだけはやめてくれよダリル……」

「あぁ、わかってるさ」

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