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異種界  作者: とも行
電子体決戦
27/28

26話 遺体は語らない

補給を済ませた。

タービンが唸りをあげる。

キャタピラを収納しタイヤのみの走行に移行する。

平地で道がしっかりしたアスファルトだからだ、寄り道もしたので進路をはやめなけければならなかった。


急ぐのは総括が、闇市街を嫌って急に決まったからだ。

存在を認めたくない。


平地をただ、進んだ。

会話もする気力はなかった。

しても、ただ、続かなかった。

一ヶ月走って、余裕がなかった。




見覚えがあるゲートが見えてきた。

「検問所ですよね?」

「ええ……やっと着いたわね」

総括は、ガラスにフロントガラスに手をつけ喜びを隠せないようだ。

「まだ、これからよ……でも着けたわ。ありがとうありがとう」

ヘッドレックスは、喜びを隠しきれず口だけひきつっている。

「総括、支部中心地に入ったら休みましょう……それからにしましょう作業は」

「ええ……ヘッドレックスの言うとおり、気を引き閉めるわ」


建物は、なかった。

そこには、瓦礫しかいなかった。

真っ黒に煤がこべりつき、面影はなかった。


放射性防備スーツを着る。

酸素を吸う音しか聞こえてこない、静かだ。


音がしない、耳が可笑しくなりそうだ。


あかねはて周りを見渡す。

誰もいないのはわかっているのに。

あかねは、オペレーター作業を開始する。

脳の電子データを回収するサルページ作業。

「唯、ビーコン起動します。」

耳のマイクに返答を待つ。

「……あかね、起動して……感度悪いみたい……作業はあかねの判断で進めていいわ。」

「了解……」

機械に丸いスイッチを入れる。

ジャコジャコと多脚が飛び出し、突起物が飛び出す。

多脚は六本で突起物は、いざとなればアームとなり作業を助けてくれる。

サポートロボットだ。

キュイキュイとモーター音たてて、進んでくれる。

自動で、脳データの端末を検知してくれる。

遺体だった影に端末だけが変形し留まっていた。

炭となった人から端末を崩し取り出す、ずぶずぶになった肌に貼り付いた端末。

吐き気がましていく、抑えて一人一人謝罪をこめて回収する。

あかねは、探していた。

まだかまだか……と、気持ちが積もる。

でも見つけてしまう……その時はどんな表情をすればよいだろうか。

要を見つけると決めた、どんなになろうと受け入れなければならないのだから。

「……大丈夫」


瓦礫をサポートロボットが頑張って退けてくれる。

無理そうな所は場所をマッピングもしてくれる。


「あかね、放射濃度限界値よ。戻ってきて」

ストップを言われた。

もっと探したい……かなめを見つけなきゃいけない。

「あかね、戻りなさい……貴女がもたなくなるわ」

嫌だ、探したい。

「かなめ君を探したいのは分かる、速く見つけたいなら戻ってきなさい……倒れるまえに」


サポートロボットは、戻るようにアームで腕を引っ張ってきた。

それに従うように弱々しく歩む。

マイクから総括声が聞こえた。

「七瀬 あかね……すまない」


元の検問所で放射能凝縮液で車両を洗浄作業を行い。

自らも液体であらう、体がスゥースゥーするというか、熱が奪われてる気がする。

一時端末保管場所を外に作り、サポートロボットが集めた端末を外のボックスに入れる。


記憶データを脳にぶっさして直接に取り出してるわけではない。

携帯端末にバイタルデータと一緒に状態を保存されているわけだ。

バイタル以上があれば、体に電気を流し神経回路の道筋を読み込み。脳の細胞情報を読み取り蓄積している。

様々な機械はある、戦闘員はヘッドギアに保存端末つけたり。

様々な身につけているものから、データを収集機能がついている。


集めた携帯端末からは、データそのものはあるが入っているかはわからないのである。

端末事態は丈夫ではあるが、中身は地下要塞に持ち帰らないと結局データは確認できない。

総括は、長く息を吐きながら作業を確認し腕を組む。

「あと何人回収だ?」

唯は、タブレットでリストを表情し総括にみせながら肩を落とす。

「まだまだいますよ、人数は口に出したくありません……が、十万以上はいます」

「気が遠くなりそうだ……検問所を一時拠点にはできるか?」

「見た目だと使えそうです……後で放射線除去しときます」

「ああ……頼むよ……あと、ヘッドレックスは、後どれくらいもつ?備蓄分は」

「もって半年間です、帰りは無しでいくなら」

「節約しよう……」


ーーー

一ヶ月後、あかねは無断で作業を開始した。

行方不明リストからかなめの端末ビーコン情報を見つけ。

サポートロボットに情報をインプットさせる。

支部中心地へたどり着き組まなく探し始める。

歩く足が重く、瓦礫を乗り越えるのもやっとだ。

サポートロボットは、シグナルを検知。

かなめのビーコンの反応で、彼女は足を止めた。

反応がある、死んでいる……。

来る前から心を切り換えたのに、見つからずにどこかで生きているって可能性だってあったじゃないか。

「泣いちゃだめだ……受け入れないと」


サポートロボットが止まる。

人の顔だけない遺体、焼き焦げず倒れている。


膝の力が抜け、涙が溢れてくる。

膝あるきで恐る恐る近き、両手を向けて、ただ…… ただ……面影を探す。

かなめの服を掴み、端末取り出し、握りしめて大切に抱き締める。

「かなめさん……かなめさん……かなめさん……かなめさん……やっと見つけたよ……かなめさん……」

端末の状態を確認はダメージはない、起動させ脳データを確認。

no signal という表示が出てくる。

脳データが保存されていない、端末を力なく腕から滑り落ちる。

頭を締め付ける感覚と、吐き気が込み上げる。

涙が頬に滴る、目線がぼやける。

にじむ……景色をかき分け、要の微笑んだ柔らかい目線が顔が浮かび上がる。

手を伸ばした顔は、かき消える。



―――そこには、私のすべてといってもいい………。

―――私の家族といってもいい………。

最初は同居人だった、お節介で正直どこまでも私を想い……優しい

わがままを言っても聞いてくれたり、優しいとかじゃだけじゃない。

私は……私は……

人……、恋しい、恋しい……。

恋しい、悔しい………悔しい……悔しい……。

「――ア¨ァア¨ア¨ア¨ア¨……」

枯れるまで叫べば済むのだろうか……。

枯れるまで泣けば済むのだろうか……。

この胸の傷みは、消えるのだろうか……。


「あかね………?あかね?」

その呼ぶ声は、愛しい音。

今求めていた、恋しい音色。

振り向けばあなたが立っていた。



……ああ、会いたかった………。


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