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異世界で作る生きる意味  作者: とある作者
第1章 異世界
7/13

希望を捨てぬ者と、哀れな奴

 

  そのころ、主人公がここが異世界だと気づき、涙ぐみながら途方に暮れているころ、



 この世界のどこかで、このような、会話を発している者たちがいた。



 「たすけてよ・・・・」


   「わしらは滅びるんじゃ」

         「もはや、あいつを倒すなんて不可能だ」



  「もう我々は死ぬしかない」




  




  「・・・・・・いいえ、私は捨てないわ、決して」


 「なにをじゃ?この状況で何をほざいておる」



         「なにをって、決まっているじゃない」





 







      「希望よ・・・・」






 






   そんな会話をよそに、我らが主人公は・・・・・・・












 「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・はぁ~」


 さっきまであんなことを呟いていた俺であったが、当然、死にたくはないし、この現実を受け止めるしか方法はなかったのであった。


 




 そして俺は現在、とぼとぼと歩きながら、そして、涙を流しながら、さっきから数十分も途方に暮れていた。

 空はまるで、あの不良に追われていた時そっくりのきれいな夕日照らしていた。

 

 そして、その照らしている太陽は、そんなこと知ったものか、という感じに俺を照らしている。

 

 太陽にこんな事を思うのもなんだが、マジで人の気も知らないで、こんなふうに空から照らしやがって、降りて来いこのくそやろ!・・・・・・・そんなことを思っていた俺であったが、そんなことを思ってもしょうがない、とりあえず、このままでは、あの象もどきに見つかってしまう可能性大であり、その場合、おそらく、「境井天誅!!」のごとく、問答無用で踏みつぶされるだろう、この世界の物理法則とやらがどうなっているのかわからないが、それだけは絶対避けなくては。


 「考えられる最良の手段は、どこかの漫画の如く、誰かが助けにきてくれるとか、そういうのがあるが、今のところ、それはありえない」

 

 なにせ、遭難してから、すでに1時間ぐらいたっているのだ、来るならとっくに来ているはず。


 「うん~・・・・どうする、食料と呼べるものは、水筒に残っているお茶ぐらいだ、弁当は・・・全部食ってしまってるし・・・・・ハハッ、絶望的だ」


  だんだん小腹がすいてきたし、このままでは、象もどきに踏み殺されるまえに、餓死する。


 うん・・・・餓死になるぐらいなら、踏みつぶされて死んだ方がマシかな、・・・・・いやいや希望捨ててはいけない。

 もしかしたら、さっき人を乗せた空飛ぶ絨毯が飛び立っていったから、もしかしたら近くに村とか、そういうものがあるのかもしれない!、・・・・・てゆうか、そう思わないと俺の精神が持たないのでそう思うしかない。


 「・・・・・・・・川でも見つけて下って行けば、もしかしたら、川沿いの村にでもぶち当たるかもしれない、下手に森の中をさまようよりか、いくらかマシなはずだ、なら、まずは川を見つけなくては」


 あと、次に大事なことも言った


「あと、あの象もどきみたいな生き物?と、出会って、バトル開始!、はい!、ブチッ!・・・・・・な展開にならないように頑張らなくては、まあそのために、地味だが隠れながら川を探すしかないか」



 そして俺は、挙動不審の如く、周りをキョロキョロ見ながら、川を探した。



 




 数時間がたった。


  

 「・・・・・・・・・・・」 

 おれは現在、”一生懸命に〟、という言葉がつくほど、まさしく絶句していた。

 あの恨めしいほどきれいだった夕日も沈み、月が出てきた・・・・・・・・ただそれだけならまだ良い、思う存分、地上だろうがなんだろうが照らしてくださいませ!、しかし、今出てきた月は・・・・・・・地球とはまったく違っていた。


  一つ目、四つあること、


  二つ目、色がそれぞれ違う、マジで不気味


  三つ目、ちなみにそれぞれ、満ち欠けが違う


  四つ目、位置がまるでばらばらである


 である


 しかし、なぜか、月が四つあるくせに、明るさが地球と一緒らしい、まあ一緒でよかったけど。


  あと、なぜかオーロラが出ていた、ちなみに色は真っ青である、たしかオーロラって寒い場所でしかでないんだったんだっけ?よくわからんけど、ちなみに、気候は元の世界と変わっていないみたいだ、ちょっと寒いぐらいだし、別に気候はそんなに変わってはいないということだ。


 しかし、いちいちそんな、なぜこんなことになってるんだ?どういう仕組みになっているんだ?なんて考えてたら切りもないので、不気味だと思いながらも、この四つの月とオーロラをほっときながら、再び川を探すことにした。 あと暗くなってきたので、電池がもったいないが、懐中電灯を使うことにした。


 




 そのとき、「ワオーン」「きゃきゃきゃ」という、どのお化け屋敷も手をあげて無条件降伏しそうなくらい怖い声が聞こえてきた。


「・・・・・・・・・・・・・・・・・ダッシュ!」 

 どどどどど、と逃亡しながら、とりあえず現実逃避をすることにした俺であった。







 また時間がたっていった・・・・


 


 

    ・・・・今何時かと時計を見てみると午後八時だった、それにしても、ここに転移?した時の時間が、転移する前の時間と同じであったことは、本当に良かった。

 もしも、正確な時間がわからなかったら、自分の精神はここまで持たなかったのかもしれない。



 まあとりあえず、今の現状から言えば、あんまり芳しくない、

 ただでさえ、道なき道を歩き、あのモンスター?を避けながら進んでいったうえに、さらに方角もわからない、もし懐中電灯が消えたら、真っ暗で何も見えないだろうし、一生懸命に川を探しているが、その川を見つけているどころか、その痕跡すらない、追い打ちをかけるように、腹も減ってた・・・・・   やばい・・・・・・死ぬかもしれない。



 「やばいな・・・・・・」


 これはホントにやばい、よくよく考えてみると、芳しくないどころか、絶望的じゃないか。




 「・・・・・なんか、川を探すのも大切だが、食料も大切だな・・・・なんか食えるもんでもないかな・・・・・・・」


 とにかく、得意教科?の現実逃避しながら、そう考えた俺は、なんか食えるもんでもないかな・・・とあたりを探してみた。


 かさかさと、生えている草を退かしながら懐中電灯を照らしながら、探していると、確かに実らしきものがあった。


 しかし、現実はそうはうまくいかない、


「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」いつも通りの沈黙、もはや習慣だ。


 なぜ沈黙になったのか、至極簡単ことを言おう、そこには、血のような真っ赤な木になっている、ドス黒い実に青のしましまの実があったのである。マジであり得ん。


 「・・・・・・・・・・・、とりあえず、元の世界に似た植物を探すか」


 そう考えた俺は、とりあえず、地球に似た植物を探すことにした。


 



  数十分後


 「よっしゃ、見つけた」

 まさしく、道なき道、そして、草木の中を進んで行ったので、服や髪に葉っぱがたくさん付いているが、とりあえずそんなことより、元の世界に似た木を見つけて、俺は感激していた。


 とりあえず、この木はあれだ・・・・・桜の木に似ている、この葉っぱの形状、まさしく学校に植えてあるソメイヨシノである。


 「・・・・・・・・、とりあえず、この桜?に何か実っていないかな」と呟きながら探してみた、そんな事をするほど危機感を覚えていた俺であった。



 と、その、桜の葉っぱを退かしていくと・・・・・



 「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

確かに何かが実っていた、


  しかし、おかしい所がある、まず、キラキラと光っていることである、それも虹色に、




 「・・・・・・・・虹色の実だと・・・・・・・・・・」


 そう、虹色に光る実がなっていたのであった。


 「・・・・・・・・・・・・」

 色は虹色のようだが、同時に透明でもある、とにかく説明がしにくい、内部が透けていて、まるで中身がないように見えるが、それでいて、なぜか質量感があるような、そんな感じである。

 

 「・・・・・・・・・・」

 


 まあとりあえず、食えるか食えないかだが、さっきなっていた血のような真っ赤な木になっているドス黒い実に青のしましまの実なんかよりマシである、ということぐらいならわかる。

 しかし、いくらなんでも、虹色で、キラキラ眩しいぐらいに光っていて、それでいて、ガラスのように透明で、それなのに、この質量感、そんな感じの実を、わ~、おいしそう、がぶ!てな訳にはいかない、いくらなんでもそこまで狂ってはいない。

 それにもしかしたら、ここは異世界だから、たとえ食べられたとしても、O-157を凌ぐ細菌が住んでるかもしれないし、この重量感、硬くてためられないのかもしれない、なにより、食べる気にならないのである。



 「・・・・・・・・・・・・・ガクッ」

どうにも食べる勇気がわいてこないので、とりあえず、バックに入れておくことにした俺であった。




 と、まともや数十分も歩いてみた。そしたら・・・・・・


   




  「ザーーーー」

「やった・・・・・・・・・川だ!」

 俺は、泣き崩れながら、このあふれる喜びをかみしめ、達成感を感じながら、俺は、そう言った。


 「うん・・・・・・、この川、それにしてもでかいなー」

 マジででかい、江戸川ぐらいはあるかな。


 「まあとりあえず、やっと念願の川だ、見失わないよう、そばに寄りながら下ろう」

そう、これ以上にないほどうれしそうに呟いた俺であった。


 その時、


  「ざばーーーーーーーー!!!!」


 「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・へ?」


 

  「どっぼんーーーー!!」


 「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・なんか跳ねた」

何が跳ねったか?まあ強いて言うならあれだ、5メートルぐらいのうみうし?


 「・・・・・・大丈夫だ、あれは、きっと幻覚だ」

そう現実逃避しながら、川との間隔を10メートルぐらいをあけながら、下っていった俺であった。


 





 またもや数十分がたった・・・・・



「あー腹減った・・・・・しかし、それにしても、俺こんなに体力あったけ?どう考えても、腹減って

いる俺が、歩ける距離じゃないぞ」


 自慢ではないが、おれは体力がないほうである、ところどころ休憩しながら行ったとしても、正直、この現在進行形で腹減っている俺が、いまだに歩ける道理は一切ないだろう、ちなみにのどは乾いていない、以外にこの川の水が飲めたというのが唯一つの救いであった。


 「体が軽いのと、なんか関係有るのかな?もしかして、重力が低いとか?」


 あながち間違いではなさそうだ、というわけで、そこらにある、石を、この江戸川なみにでかい川の反対側に投げれるかどうか、確かめてみることにした。


 「うおりゃーーーーーー」


 五センチぐらいの石は、まるで、風の如く、川の反対側どころか、見えなくなっていった・・・・


 「あ・・・れ・・・・・・・・なんかやばくね?」

自分の体に恐れを感じてしまった境井であった。





 さらにまたまた、数時間後・・・・・



 「ホーホーホー」

なにやらフクロウの声が聞こえる、吐く息が白い、どうやら、この世界の季節は、春?なのだろう、ちなみに時計を見たら、もうすでに、11時である。我ながら、怖いな自分が・・・・ろくに苦労もしないでこの距離を歩けてしまうとは・・・・・なんだか、重力て偉大だなー、と思う俺であった。



 そのとき


 


  「ホーホーホー、グゥドルべチェ!!」


・・・・・・・前言撤回、フクロウではない、フクロウもどきだ。


「はー、体力的には疲れてないはずだけど、何だか眠いな」


これはの野宿しかないかな・・・・・と思ったが


 「ホーホーホー、グゥドルべチェ!!」


「・・・・いやまずいよな・・このどこで鳴いているかわからん、あのフクロウもどきに寝首を掻っ切られるかも知れない、そうなったらお終いだ」


  そんなふうに自虐的につぶやいた俺、あれ?涙が出てきたな?なんでだろう?



 「あ~、眠たいな~、腹減ったな~・・・・・・・・」


 そんなことを数時間と耐えてきた俺は、ついにたえられなくなった俺は!ついにあの伝説の叫ぶを繰り出す!





 










 「おかーーーーーーさんーーーーーーーーー」



 そんなかんじに涙目で、そして伝説の叫び声で、全力で叫んだ哀れな境井であった。


 いや、だって、普通はこんな辺境の地どころか、異界の地、に置いて行かれた?そんな感じになった挙句あて、こちとら、死ぬほど腹が減ってんだぜ、叫ぶなと言うほうが難しい。


 しかしその時、そんな境井に、さらなる悲劇が飛来、てゆうか襲来?


 「ガサッガサッ」

 「?なんか、木々を伝ってこっちに来る?」

あれ?なんだかこれやばいくね?


 と、思ったが既に遅い。


 「ギャバラシャーーー」

  

   「???????え???ええええ???」


 さらに変な鳴き声まで聞こえてきたよ!マジでやべー、マジでやベー


 しかし、そんなことお構いなしに、それはやって来た。


 ドス!


 「ひ!!」



 俺のすぐ近くに何かが降り立った、どうやら後ろのようだ、そう考え、後ろを見てみると。


 「ゲバラシャーーーーーー」

 

   「のはーーーーーーーー!!!」

 おれの後ろに、何やら、バッタとナメクジが合体した上に、1メートルぐらい巨大化した生物がいた!

あり得んほどおぞましい!


  「ゲバラシャーーーーーー!!」


 「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」


 よーく考えてみると、こいつが来たのは、どう考えたって、さっきの究極の叫びのせいだよな・・・・・・・あれか、自業自得ってやつか・・・・俺、特に何もしていないんだけどな・・・



  しかし、そんな事を考えても、その状況は好転しない、「ゲバラシャーーーーー!!」と、またもやこのナメクジバッタ叫び、そして、どんどんおれの方に迫ってくる。




 絶望的だ・・・・・・・



 「やべ・・・・・やべよ・・・・・・、ぐすん、」

 ついに泣いてしまった俺は、またもや、究極の叫び声をあげた。


  「おかーーーーーーーーーさんーーーーーー」


  




  









   そんな境井の悲劇の叫びは、まともや、そんなこと気にも留めない四つの月が浮かんでいる、暗い、暗黒の空に、ただただ、白い吐息となって、空に、溶けていった・・・・・・・・・・・





  真に、真に哀れな、境井 真 であった・・・・・・・・・・・・・・・・・・















 


 


 


 


 



 

 


 






 


  


 



 








 



 

 

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