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異世界で作る生きる意味  作者: とある作者
第零章 プロローグ
4/13

絶望と、冒険心と・・・・・

「・・・・・・・・・・・・・」

すっかり日が落ち、B駅で降りた後、おれは絶望しきっていた。


 当り前だろう。かなわない夢とはいえども、片思いの相手にあんなことを言われたのだから・・・・

あと、ほかの乗客の憐れみの目も痛かったなーほんと。


 「・・・・・・・はぁー」ため息しかでねーな。ああ、なんか、どうでも良くなってきた。生きるのも・・・・・

 

 ・・・・そういえば俺って、友達も少ないし、勉強も運動もそこそこで、別に検定とっているわけでもないし、将来の夢なんかもない。


「フフッ、何か、生きている意味なくね、ハハハハ・・・・・」


 すでに、おれは、絶望という名のスパイラルにはまって抜けなくなっていった。


 「・・・・・・・・・・!」


目の前に、点滅しながら光る、電灯に照らさた、古い家があった。ツタに覆われていて、窓ガラスなどもかなり割れている。別に今にも崩れそう、というわけでもないが、そんな家が建っている。


 そういえば、小学生の頃、まだ一回目の引っ越しもしていなかった時に、よく同じ鉄道仲間と一緒に、冒険心に駆られて、こういう廃屋に入ったけな・・・・、あの時は、友人もたくさんいたような気がする。


 そんなことを思い出し、俺は、絶望から、なんだかなつかしみみたいなものが、心の中に流れて行ったような気がした。

 

 


   「・・・・・・・よし!入ってみよう」

すこしだけ、絶望からなつかしみを感じながら、おれはそういった








 なぜ鍵がかかっても、立ち入り禁止のテープも張られてもいなかった。

まあ、別にいいけど、とりあえず、割れたガラス障子をこじ開け、中に入った。うん・・・・・真っ暗で何も見えねー。

 

 しかし、今回だけは運が良い、理科の実験に使うために持っている、懐中電灯があるのだ!

「カチッ」

 懐中電灯をつけてそこらを照らしてみた。だんだんさっきまでの絶望感がなくなってきたので、この行為は正しかったと、改めて思った。そのとき!



 「バサササ!」

 「のはーーーーー!」


 何かが外へ飛び出していった。

あれは・・・・・・コウモリか?どんだけすごい家なんだよ、新手の洞窟か?


 気を取り直した俺は、下のほうを照らしてみた。

あちこちにガラスが散乱し、ここは玄関なのか、げた箱や、靴が散乱している、まさに廃墟だな、ネズミまでいやがる、クモの巣も、わが世の春というほどいやがる、おかげでなかなか前に進めん、クモの巣が服や体につくのはやだからな。


 数分ほど、クモの巣を避けながら進むと、壊れたり汚れたりした、家具があった。

ここに住んでいた人がそのまま置いて行ったのか?割れた鏡を見ながら、おれはそう思った。

 割れた食器棚、つくえ、そして、古いテレビ、などさまざまだ、まあ埃だらけで壊れているが、人が住んでいた時のままみたいだな、まるで、ここに置いてある家具を忘れて行ったような、なぜ?

 そう思ったが、考えても答えが出るはずもなく、そのうち考えるのをやめた。



 「お!開けられそうなタンスだ」

 たいりょうのの誇りやら、何やらが積もってもいるがあけられそうだ、ほかのタンスは取っ手の部分などが壊れていて開けられそうにないが、これはどこも壊れていない、


 「なんかないかなー」

 開けてみても、何もなかった、

 

  「はぁ~何もないな」

期待がはずれてため息をつき、おれはタンスを閉めようとした。

 「?」


 タンスが閉まらない、何か詰まってんのかと思い、奥を懐中電灯でのぞくと、何や糸がひっかかっていた。

 「なんだろうこれ?」

俺は糸を引っ張った。


 いとも簡単に取れた。

 「・・・・・・・・」

 糸は輪っか状になっていて、小さい水晶が、一つ、つながっていた。


 これを見ていると、何だかこの水晶に不思議な力が宿ってたらいいな、とついつい思ってしまう、しかし同時に、いくらなんでも、それはないと思い、一様、ポケットにしまった。



 一階を全部見た後、次は二階か、と思い、階段を探した。

 数分後見つけた階段は、何とか朽ち果ててなかった、登れそうである。

 「登ってみるか」そうつぶやき、忍び足で、一歩づつ階段を上った。


 「ギイ」 「ギイ」  「ギイ」


と、まさしく木でできた階段を上り、昔はこういう廃屋の階段を駆け上り、二階からすぐそばを走る、鉄道を見てたな~と、思い出にふけっていた。


 登り切り、二階の廊下を照らした。

  「うわ・・・・・・」 死体があったというわけでわない、大体、そんなものがあったら腰抜かしとるは!

 「ガガンボが大量だな・・・」

あの蚊をでかくしたような、見渡す限り飛んでいたり、壁にひっついていた。ちなみに俺は、昔っから足の長い虫は嫌いだ、特にガガンボはでかい蚊みたいで近寄ることすらできない、カマキリや、カブトムシとかならいいけど。


 「近寄れないな、どうするか・・・・」とりあえず、ああゆう虫には近寄りたくない、

 

  「そういえば、近くにスーパーがあったな、殺虫スプレーとかないかな」

ここまで来て引き下がれない俺であった。


 十分後


 スーパーで殺虫スプレイを買ってきたあと、再び二階まで登りガガンボに向かって発射した。


 「・・・・・よし、障害突破!」

 下でうめきながらころがている、ガガンボにちょっと罪悪感を感じながらそう思った。


 2階の廊下が通行可能となった後、3つの部屋があった、二つは、和式の部屋で、一つは、ドアでふさがってて見えないが、おそらく洋式だろう。


 一様、洋式かどうか確かめるため、ドアを開けようとした。しかし、


 「うん・・・・・錆ついていて開けられそうになくね?取っ手がすごいことになってるし」

というわけで、この部屋は、開けられそうにない、かといって、マンガみたいに体当たりするだけで壊れるとは思えない、諦めるか、とゆうわけで、おれはもう二つの和室のほうへ行った。


 

 階段側の和室は、どうやら寝室だったらしい、古びた布団やら、ガラスの割れた古いライトが散乱していた、

 「うん・・・・・このライト、電球が壊れていやがる、ごみだ、」


 そう結論付け、もういちど、なにかないのかと探してみても、何もなかった。

まあ、現実はそんなもんだ思い、もう一つの和室へと行った。






 










 そのころ、この古びた家のそば、自転車で帰る、二人の女子高校生がいた。



「ねえねえ、そういえばこの家、昔、やばいことがあったんだって!」

「うそ!ねえねえどんなことがあったの?」

「昔からここに住んでいるおじいちゃんから聞いたんだけど、なんでも数十年前ぐらい前に、ここで、殺人事件が起こったんだって」

「うっそ・・・・超不気味・・・・・、犯人は捕まったの?」


この話を持ち出した少女は、首を振った。

「つかまってないんだって、後、この家は、その殺された人の妹が引き継いで持ってたらしいけど、その妹も、ゆくえをくらましたんだって、家の中の家具もすべておいたまま」

「うわ・・・・あり得ないんだけど、それ本当なの?」

「うん・・・・おじいちゃんがそう言ってた・・・・」その時、

 

 「ガタン!」

 「!!」


物音が家のほうから聞こえた。

 二人の間に沈黙が訪れる。


「私何だか自分で言ってて怖くなっちゃた、ねえ、さっきの音なんだったのかな・・・」

「うう・・・わかんないよ・・・・気味が悪い、早く帰ろう」

「うん、早く帰ろう」

再び、二人の自転車は逃げるように走り去って行った・・・・・・







「はぁーーーーー」

もう一つの部屋にも、なにもない上に、さっきタンスが開けられるかどうか見てたら、上から突然、箱やらなんやらが落ちてきて、危なく大けがするところだった。上の押し入れの中にあったものが、押入れのドアが壊れて落ちてきたらしい、もしかして呪われているんじゃないのかこの家。


 「はぁーーーーーーーーーー」

結局収穫はこのわけのわからん、輪っかの糸に水晶がぶら下がったネックレスモドキのみであった、洋室は、どうも錆ついていては入れないから、帰るかと思い、帰ろうとした、その時!!



「ギィーーーーーー」

「?」

何の音だ?と思い、後ろの洋室の部屋の方向を見た。













「・・・・・・・・・」

数分ぐらい見つめていただろうか、そこには、さびていて、開くはずのない洋室への扉が開いていた。




 「・・・・・超不気味だが、入ってみたいなこれ」

昔っからこうゆうの待っていたんだ、夜にこうゆう廃墟に入るたびに、と、子供心に戻り、その洋室へと入った。







パチッ

「あれ?懐中電灯が消えた、うそ!ONのはずで、今日、電池を取り換えたばっかだろう!電球だって、買ったばかりのLEDライトだぜ!」


 そんな事を言いつつ、俺は、パニックになった。














      次の瞬間!!!!!!!!















「・・・・・・・・・・・・・・・・・・たすけて」


  「は?」


何が何だかさっぱりわからないうちに、体が急に軽くなったと思うと、一気に、俺は、意識を失った。





 境井 真が気を失ったと同時に、


  この古びた、洋室のドアが、




   「バタン!」



 と、閉じられた・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。















    













 


 










 



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