第32話 ふふふ、いい事思いついた…
げっ…
何だ、あの野郎は…?
バケモンか?
あの白トラ…
思った以上にやりやがる
僕が作り出した
硬いカニの装甲防護壁を
何十枚と壊しやがった
何て事しやがるんだ
あれだけの数を作り出すのに
どれだけ大変だったと思ってやがる
それに、あの装甲防護壁一枚作るのに
僕の大切な小ガニちゃん達を
何匹犠牲にした事か…
ぐっすん…安らかに眠ってね
マイ・チルドレン…
いいぃ~! クソッたれめぇ!
でも… ヤバいんじゃないか?
あの白トラ野郎…
僕の作った装甲防護壁は
トラックがブチ当たっても
壊れないほど頑丈な筈だ
それなのに…
あっ、白トラのトラは
トラックのトラとは関係ないよ
虎のトラだからね
ああ、もうっ! ややこしい!
いったい僕は…
誰に説明してるんだろう?
とにかく、あの白トラ…
恐ろしいヤツだ
ヤツの爪に切断された装甲防護壁が
青白い炎で燃え出して消滅していく…
ひょっとすると…
ヤツと戦えば
僕だって、そうなるのかも…
うう… イヤだイヤだっ!
そんなの絶対にイヤだ!
王様である、この僕が
あんなヤツにやられてたまるもんか!
あんな、訳の分からない化け物に!
でも… チョット心配だな…
そうだ!
僕と同じ身体構造をした
カニ男がいるじゃないか!
白トラとアイツを戦わせて
白トラの戦闘力を試して見るんだ!
うん、ナイスアイディア!
どうせ、あんなカニ男の家来は
いくらだって作り出せるんだからさ
この僕さえいればねw
つまり、消耗品ってわけ
うひひ
よし、カニ男に僕の脳波で命令するぞ!
『最優先でヤツを倒せ…』
『ヤツは僕の最大の敵だ、殺せ…』
へへへ、これでいい
これでカニ男はヤツに命懸けで挑む
僕が白トラと戦う時のための
シュミレーションになるw
いけ、そこだ!
たたみかけろ! やっちまえ!
勝ったら褒美に、そいつの肉を食わせてやる
あっ! あらら…
左手のハサミを口で受け止められた
おおっ⁉
あの頑丈なハサミを嚙み砕きやがった!
うげっ!
破壊されたハサミが青白く燃え始めた…
火を消そうとした右手まで!
燃える… カニ男の両腕が灰になって…
白トラは爪だけじゃなく
牙までが僕達の身体を消滅させるのか…
………
何てこった…
ヤツは僕達の天敵なのか?
ヤツにかかっちゃ僕の身体まで!
くっそおっ!
白トラ野郎は危険すぎる!
ヤツの身体には榴弾の直撃も効かなかった
それに、僕と同じ戦闘力のカニ男までが簡単に…
って事は…
ヤツがここまで来たら、王様の僕まで…
殺られちゃうのおっ⁉
い、イヤだ! そんなの…
イヤだイヤだイヤだイヤだイヤだ!
絶対にイヤだあっ!
はあ、はあ、はあ…
何か手を考えなきゃ…
あっ…
くみが親父のカニ男の所に…
へっ! おナミダちょうだい劇ってか
バカバカしい!
ん? 待てよ…
くみを使えないか…?
白トラのヤツが僕の所に来る前に
彼女を捕まえるんだ
そして、くみを…
白トラに対しての人質にする…
う~ん、ナイスアイディア~♪
僕ってホントに頭いいじゃんw
元々、くみを捕まえるつもりだったけど
この際、彼女を利用させてもらおうか
いやいや、彼女は僕の妻なんだから
夫のために健気に働いてもらおうじゃないか
当然だよねw
君の父親だったカニ男も
主である僕のために働いて
立派に殉職したんだ、グッスン
今度は彼の娘である君が
僕に精一杯尽くすんだよ
それが亡きお父様の、ご遺志なんだからね…
グヒヒヒヒ
どうせ、白トラ野郎はくみを外に残して一人で
このカニ館に乗り込んで来るはずだ
くみが一人になった時がチャ~ンス!
拉致っちゃうよ~んw
王妃を夫である王様が拉致っても
何も変じゃないし、罪でも無いのさ
夫からの愛情表現だからね
王様の僕は自分の国で
何をやっても許されるんだ
DVなんてチープな行為じゃないよんw
そう、王様の崇高な行ないなんだ
おっ、もう一ついいアイディアが浮かんだよ
白トラ野郎を… ぐひひ
くみの目の前でバラバラに解体して
彼女と一緒に食ってみようかな?
元々はクソ親父でやるつもりだった事だけど
ここにきて料理対象の変更だ
もちろん、くみにも食してもらおう
自分を助けた恩人を食べちゃうのも
おつなもんだと思うよw
うひひ
さあ来い、白トラ野郎
僕の館で歓待してやるよ
お・も・て・な・し… ってねw
ギャハハハハ!
くみ…
王妃の君にも僕のために働いてもらうよ
君のクソ親父だった、カニ男の様にねw




