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第14話 パパの様子が変…?

私は机の引き出しから

ある(・・)物を取り出すと

急いで階段を駆け下りた

パパーっ!


私は勝手口のドアを開け放し


急いで外へ飛び出した


駐車場にパパはいた


ホッとして私は肩の力を抜いた


護身用にと以前パパからもらった特殊警棒を


震える両手に構えていたのだ


こんな物を持っていた所で


自分に使えるなんて本気で思った訳では無かったが


パパを助けるためなら何だってする…


そう強く決意しながらも


実際に使う事にならなくて私は安心していた


それにしても…


不思議な事にパパは車を洗っていた


こんな真夜中に…?


車のボンネットを水で流し終えたところで


パパは私を振り返った


そして


自分の足元に置いてあったバケツを持ち上げ


自分の後ろに隠す様に置いた


どうしたの、パパ?


何があったの…?


何で車を洗って…


パパは私に首を振って見せ


何でもないとつぶやいた


何でも無いわけないじゃない!


私は二階から見たのよ


すごい速さで駐車場から走り去る


カニの様な姿した怪物を…


途方も無く馬鹿げた事を言っているのは


自分でも十分わかっていたが


口にせずにはいられなかった


あれは見間違えなんかじゃ無かった


それに…


このガレージのコンクリートの床に広がる


水の赤い色…


これって…血じゃないの?


だって、(ただよ)っているこの(にお)い…


鉄の様な匂いだわ…


でも、こんな真夜中に


大声でパパを問い詰められない


うちは近所の家とは少し離れてるけど


ママが目を()ましちゃう…


こんな状況はママには見せたくない


ママまで心配させたくないもの


とにかく…


何があったの、パパ…?


でもパパは首を振って


「大丈夫だ」としか言ってくれない


(あと)は「お前は家に入れ」って言うばかり


でも…パパの目が何だか怖い…


あんな目をしたパパを見たのは


あの…


悪夢だった島から脱出した時以来だわ…


パパをそんな感情まで追い込むなんて


よっぽどの事の(はず)なのに…


それ以上パパは何も言ってくれない…


さっき見たあの怪物…


走り去ったカニの化け物…


アイツが何かしたんだわ


きっとそうよ…


また来るかもしれない


警察に(しら)せないと…


でも、パパは黙っている


パパは何か知ってるのね


そうよ、絶対にそう…


でも私には教えてくれない


自分一人でどうにかする気なんだわ


ひょっとして…


無人島監禁事件の犯人だった


あのサイコパス野郎…


自分を王様だって言ってた狂人…


アイツに何か関係があるの…?


でも、アイツは死んだわ


私とパパで殺した


アイツはもう…


この世にいないのよ


でも…


私のこの(いや)な予感は


なぜかアイツを思い出させる


あのカニの怪物も…


アイツと何か関係があるんじゃないか…


そんな気がしてしまうのは、なぜ…?


私は変になっちゃったの…?


やっぱり、まだ忘れられない…


忘れる事なんて出来ない


あの無人島での悪夢の時間


私に加えられた悪魔の様な行為…


ああ… 思い出すだけで気持ちが悪い


頭がズキズキする…


薬… 薬を飲まなきゃ


本当に頭がおかしくなる…


パパが言う様に部屋に戻ろう


薬を飲んで眠ろう


パパ…


パパも一緒に部屋に入って


えっ?


もう少しここにいるって…


どうしてなの…?


私はもうダメ…


この血みたいな匂いで()きそう…


こんな所に立ってられないわ


じゃあパパ、先に家に入るわ


これ以上聞かないけど…


パパも早くしてね


お願いだから…


朝が来るまで


こんな気持ちのままじゃ


私… おかしくなっちゃいそう


何もかも忘れて早く眠りたい…


朝まで夢も見ずに


死んだように眠りたい…

ううぅ… 頭が痛い…

早く薬を飲んで眠りたい…

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