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Platinum Pride  作者: ポメ
11/22

妄想ブロック

僕と町田さんは、屋敷に向けて出発することになった。

情報屋とは、ここでお別れだ。


まさか、こんな事になるなんて思ってもみなかった。

別れ際に聞いた情報屋の話が、僕の不安をさらに倍増ばいぞうさせた。

情報屋は、僕と2人になった時を見計みはからって、真剣しんけんな顔をして言った。


「いいか?今から言うことは不確かな情報だし誰にも言わないでもらいたいんだが、警察はどうも警察組織網けいさつそしきもうへの不正ふせいアクセスについて調べているようだ。私の予想では、おそらく屋敷内の端末たんまつから侵入しんにゅうしているんだろうが確証かくしょうがないのかもしれないな。それに、警察がみ込むにしても、何せ屋敷の敷地しきちが広すぎる。警察は、おそらく事前じぜんに屋敷の内部情報ないぶじょうほうが欲しいんだと思う。

 そこで君に頼みたいんだが、屋敷内の構造こうぞうや外部の出入り口、パソコンが置いてある部屋の情報など確認してきてくれるとありがたい。もちろん、お礼はする。」


なんかよくわからないけど、警察の情報がれているってこと?そうだとしたら大問題なんじゃないか?なんでそんな事に僕がまれなきゃいけないんだ・・・?

正直しょうじき、お礼なんていらないし、危険きけんなことはけたかった。


でも子供達との約束もあった。

 僕たちが母親の代わりに調べてくると言ったら、まるで僕らをヒーローのように送り出してくれた・・。子供たちのすがるような真剣しんけんなまなざしを思い出す。何とかしてあげたいと思ってはいるけど、肝心かんじんのトビオは行方不明ゆくえふめいだし・・


それにしても、よくわからない。屋敷の主人の目的は一体何なんだ?見ず知らずの人をランチに招待しょうたいするのもそうだが、情報屋の話では職業しょくぎょううばわれたり、退学たいがくさせられたり、人の生活をおびやかすようなことまで発生しているらしい。そんなことして何になるんだ?初対面でうらみもないだろうに・・。


あの屋敷の中で、一体何があるっていうんだろう・・。遠くにそびえたつ屋敷が、不気味ぶきみに思えた。


「お待たせしました。こちらへどうぞ。」


佐久間さんに案内されたのは、小さな広場だった。床が格子柄こうしがらになっており、素材そざいは鉄のほかにブロックごとにいろんな素材そざいの石がまれている。


黒曜石こくようせきだ!」


町田さんが子供のように飛びついた。本当だ、すみに小さくプレートがあり”黒曜石”と書いてある。


「こっちは閃緑岩せんりょくがん花崗岩かこうがん


な、何がうれしいんだ?


「ここは、まるで・・?マイクラの世界だ・・・!さすがにダイヤは無いか・・。」


町田さんがブツブツ言いながら、ゆか高速移動こうそくいどういずり回っていた。

佐久間さんは、見慣みなれている光景こうけいらしく、興奮こうふんする町田さんを尻目しりめに無言で脇にあるレバーを下げた。

すると、ンゴゴゴゴゴと音がして、レンガ部分のゆかが動き始めた。


「うおうおうお!トラップ?トラップ?」


町田さんがうれしさのあまり、ねている。

やがて音がやみ、地下通路ちかつうろに続く階段かいだんあらわれた。

階段の先は、暗くてよくわからない。

町田さんの興奮こうふん比例ひれいして、僕の不安は一気にふくれ上がった。


どこへ連れていかれるんだろう・・・?まさか監禁かんきんされるのだろうか?


「どうぞ、こちらへ」


町田さんが素直すなおに階段を下りていくのを見ながら、僕は動けずにいた。


なんでこんなことに?

僕は今日、普通ふつうに起きてトビオと稽古けいこして、帰るつもりだった、ほんの数時間で、なんでこんなことになっているんだ?地下はさすがにまずいだろ、しかもこんな得体えたいのしれない分厚い石のゆか、、


僕の脳裏のうり以前観いぜんみた映画のシーンがよみがえる。

石造いしづくりの建物たてものの地下に連れてかれて・・・?!


僕の中の恐怖きょうふふくれ上がった。

うわあ~だめだ、もう、、

申し訳ないけど‥逃げよう!


僕は限界げんかいだった。

僕の決意けついと同時に、執事の佐久間さんが階段を上がって戻ってきて言った。


「どうされましたか?」

「あ、いや、その、」


どうしよう・・・。

僕が口ごもっていると、階段の下から、町田さんの、のん気な声が聞こえた。


「うわあ~!すっごーい!!」


これ以上にないよろこびの声だ。


「え?」


町田さんはもどってくると


「コージさん!コージさんも早く来てください!すごい!すごいです。」


手招てまねきしている。


「どうぞ。」


佐久間さんが、いそがしい人特有ひととくゆうのイライラをかくさずに、僕に言った。


「あ、はい。すみません。」


僕はペコペコしながら、階段かいだんを下りていった。

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