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またしても疲労


 私は、魔族に勝った。

 殺した。

 この世界…いや、私の二つの人生で初めて殺した。

 

 それが人でなくて何よりだ同じ知的生命体でも違う生物ならば多少は罪悪感がない


 ああ、悲しい 


 ヒト型、そして知的生命体を殺すなんて、


 なんて非人道的なことをするんでしょう。これからもこの経験を後悔するだろう。

 でも、仕方がない仕掛けたのは相手の方だ。


 と、 思って戦ったらあまり罪悪感を感じない。


 というか小動物を殺した方が心を痛ませる程度の罪悪感

 

 だが、人殺しなんて案外、恐ろしくなくこの程度なのかもしれない。

 ただ、権力者が殺しという概念を市民から遠ざけたくて道徳というものを採用したと考えば、納得がいく。つまり、私はただの戦いを大きなビッグイベントと思って興奮していたのか。

 

 多少残念な気持ちがある。

 ソコツ、元の世界では有馬 龍也は人に興味を持たない人間だった。

 興味が無い

 学校の立ち位置で言うならば、いくら時間たってもクラスの顔と名前が一向に合わない部類だろう。

 だが、人に興味に持つことに興味を持っていた。


 「この度は、わたくしを助けていただきありがとうございます。」

 山神が大声で感謝し頭を下げた。


 「ああ」

 

 初めは、あの魔族の変身した姿と全く一緒だったので神木の中にいたときは敵だと思ったが違かったらしい。変身した姿にそっくりなもので未だに魔族との初印象を引きずる。

 しかも、よく見ると女性としてもかなり魅力的な姿だ。


 だが私は決してロリコンではない


 断じてだ、

 この言葉は、芸能人のNO=YESではなく

 NO=NOである。


 魔族とこの山神の違いが礼儀として出ている。

 

 それはそうとして

 帰りたい

 自分は辺りを見回す

 自分が魔法を使って発生させたトリガブトの植物は常に魔力を与えなきゃこの世界に存在できない。

 建物は...


 「        」


 山神の神社が

 そこにあった光景は神社の物でなく、先ほどまで美しく立派に建てられた建物は、瓦礫の山と化していた。


 「ここです閣下」

 誰かの声が聞こえる。

 神社の下から無数の声と家一つずつから灯されソコツの所にいかんとする大量の提灯が見える。

 さっき閣下て

 閣下!!

 参謀将官がなぜこんな山奥に!


 今日、何月だ。

 7月7日 七夕の日 休日だ。


 逃げよう


 隠れよう

 こんな建物支払いきれない。

 「ちょっとまって!」


 「山神様この度はもう分けありませんでした。」

 私は、深々とお礼をし森に走って行った。


 ソコツが、魔族に勝った。

 山神を助けた。

 

 この二つは、ソコツに似合わない程の大きな、そして称えられるべき素晴らしい成果、結果、功績だった。この出来事が近い将来、ソコツの運命を左右する。

 

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