家が消えた。
こんにちは諸君
私はソコツ
ぜひ見て、笑ってくれ..元私の家を
ソコツは前を向き、天井が消え失せ、所々植物に浸食されている家を見た。
「はぁ」
私は深いため息をついた。
ここまで加護が強いとは…
閻魔大王 イザナミ この御二方は私の知る世界の知識でもかなりの存在だ。
甘く見ていた。
ここまで強力なものだとは思わなかった。
軍は魔族の攻撃か他国による介入と思っているようだが、
「はぁ。ソコツ、今日から私があなたに魔法を教えましょう。」
小娘が、大きなため息とともに疲れが相手に伝染しそうな声で言った。
親曰く山神という存在。
実際は小娘ではなく年配のお方らしい。見た目はとにかく、神の名を冠するのだが機嫌取りして損はないだろう。
さて質問
Q私が今いるところは
①家 ②刑務所 ③神社 ④市
正解は③
あの事件以来、親が私があの原因ではないかと怪しんでいた。
当然、軍は俺の事など一切怪しんでおらず、どちらかというとトラウマになってないか心配すらしてくれた。
まあ、心配した者の中にも子爵の息子に取り入れようと頻繁に贈り物を送ったりしていた。
殆どは、積み木や絵本など興味ない物ばかりだったが、気になるのが、一条侯爵家からの贈り物だ
「魔導書、刀、甲冑」しかも甲冑に限っては全身鎧。いくら武家でもなかなか手に入らない。私の世界では、逃げている武士や死体から甲冑をはぎ取る落ち武者もいたほどなのだから、相当な値段だろう。
しかも私の体の大きさに合わせて作ってある。どこからわた所の個人情報が漏れた!こんなもの貰って何だか怖い、返品したいという気持ちがあるが、相手は侯爵家だ。その贈り物を返品する、もしくは捨てるなどもってのほかだろう。
しかもこの品を見るに、相手は絶対私が魔法を使える。もしくはかなりの戦闘能力を持っていることを知っているのだろう。それ果たしてその情報はどこから漏れたのか、侍女か?分からない。
もしかしたら、あの化け物(父)の子だから?
どう考えても、父は異常だ。剣だけで男爵から子爵まで成り上がったと聞いても納得のいけるほどに。それならば、その息子に武具を渡して敵対しないよう若いときから餌付けを試みているのか?
本武家なら少しは理解できる。だが子供に持たせるには明らかに高価すぎる。どっちにしろ、自分への餌付けが目的だろう。
バレてないといいな..
「聞いてますか?」
目は、いかにも犯罪者と思わしき程鋭くて愛想のない目つき、背丈は5歳児の自分と同じぐらいの背丈の山神が言う。
世にも珍しいロリババだ。
このお方が、私に魔法を教えるらしい。
「よろしくお願いします。」
「山神様、どうか息子をよろしくお願いします。」
両親は、挨拶をするとすぐに神社から出て行った。
「はぁ。たまにいるんだよな、こういう重度の親馬鹿。」
山神は頭を抱えながら言う。
見た目が幼く見える上、この口調が余計に頭にくる。
見た目では年下に見えるのでどうしても、こちらを舐めている態度は少し癪に障る。
まあ、正直社員の時に親馬鹿な家庭はいつもめんどかったな。
だからと言って、本人の息子の目の前で言うことじゃないだろう。
「それでも、子爵からの願いだしなハァ~」
山神はボソッと小言を言った後何か吹っ切れた顔をして
「じゃあ、ソコツお坊ちゃん何の魔法を使えまちゅか~」
山神は、保育園の保育士が赤子に言うような話し方で話し始めた。
あああああああああああああああああああああああああああ
イ ラ ツ ク
決めた。
こいつの腰抜かしてやろう。
いや、この世界では憲法や法が成立はしているがほぼ機能してない。
ならやることは一つだ。
ボコボコにしてやる。
私は、男女平等主義者だ。女でも平気で殴れる男。
何か聞いたことのあるセリフだな..
まあいい
魔法 = 想像だ
少し考えてみたが、今の魔法師は、科学と魔術を完璧に分けている。
当然、実験してみたがやはり魔法、聖力、霊力、気は物理法則に似たり寄ったりしている。
どちらかというとこの世界の俺らの力は、ルールの変換だ。
「水籠」、あれも世界にルールを付け加える魔法だ。
ルールは、対象の人物を水の球体の核とする。そして、そこに向かって指定の物質が引っ張られるようにすることだ。その後、水を魔力から変換して対象に集まる。
私は、物理も好きだがどちらかというと生物がもっとも好きな教科だ。
「ならば気だな。」
体の強化とかに使うと言っていたが、要は生命の源なんだろ。
植物..植物にしよう。生命が生み出した最強武器
毒を使おう。
「何やってるの..」