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魅惑のクッキー

作者: 後ろの物書き

とても短いものなので、良かったら読んでみてください。

 その男は思い詰めていた。

 彼女なしでは生きていけない。

 しかし俺なんか彼女の眼中にはない。彼女は俺の存在自体を知らないだろう。苦しい思いを誰にも打ち明けられずに悩んでいると、男の父親が小さな箱を手渡した。

「見ていれば分かる、恋煩いだろう?これは俺が開発した特別なクッキーで、食べさせたらくれた相手に惚れて夢中になる。何とかしてこれを食べさせてみろ」


 男は有名店の新作の試供品だと嘘をつき、女性にクッキーを食べさせた。

 女性は見事、男に惚れて夢中になった。


 浮かれて帰宅すると父親に次のクッキーを渡された。

「クッキーが消化されるまでの時間しか効果はないんだ。今、相手はお前に惚れているのだから渡されたら言うなりに食べ続ける。効果が切れる前に次を食べさせるんだ」


 そうして一年後、男は彼女と結婚した。


 日がな一日食べ続けているクッキーのせいでかなりふくよかな体型になったが、男は気にしない。


 結婚式の日、新郎の親族席には満足気に見守る父親と、式の最中も手放さずにクッキーを食べ続けている、新郎の母が並んでいた。

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― 新着の感想 ―
[一言] 食べてみたいような、そうでないような^_^
2022/11/08 16:10 退会済み
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