episode04 判断力が鈍っている人にそれっぽいことを畳み掛けると騙せる確率が上がるかもしれないよねって話
思い切り投稿忘れてた...。
おっさんレースが通り過ぎていったのを見て路地裏から出る。
流石に暑いなぁ。
あーでもあの集団についていったほうが早く外に着くかもしれないな。
よし、付いて行こう。
今の最後尾は衛兵だな。
ちょっと話しかけてみるか。
「こんにちは」
「うぇ?あぁ、こんにちは。君変わった格好してるね、それでどうしたの?」
「いえ、この街に観光に来たんですけど楽しそうに走っている集団がいたので参加してみようかと思いまして、結局これってなんなんです?お祭りですか?」
というか口調が普通に戻ってる。好都合だな。
「あ〜...これって実は俺たちも良くわかってないんだよね。ただ、物見からの報告で大通りを暴走している集団がいるから追いかけて止めてこいって話だったんだけど思ったよりも人混みが邪魔で追いつけなくてね。それに盾と槍が重くって疲れが酷いんだよね。もう諦めようかなって思ってるよ。騎馬隊が出動しているしさ」
「そうなんですか。でもこの集団についていけばこの大通りを早く移動できますよね?」
「まぁ、確かにそうだね」
「それに、ここまで来たら気になりませんか?」
「何が?」
「この集団がいつどのタイミングで騎馬隊に取り押さえられるのか」
「えー、でも疲れるよ?」
「野次馬精神ってやつですよ。それになるべくついて行ったほうが戻ってくるのに時間がかかるじゃないですか。それってその分職務から離れることができる。って訳です。考え方によっては必死について行って騎馬隊が取り押さえても共同で取り押さえたって報告すれば手柄にもなりますよ」
「んー?いや、それは違う...あれ?そうでもない気がしてきた!よし、続けて追っかけよう!」
「その意気です!一緒に頑張りましょう!」
言葉巧みに衛兵を騙す。
というか今は暑いから衛兵の頭が働いていないとこに言葉を畳み掛けて無理矢理納得させただけなんだけどね。
さあ出口を目指そう!