表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

人肌恋しい!でもね、貴方でないと駄目なんだよ!

作者: 三日月

【俺は何にも悪い事していないけど、お前一体何なの?】


の作品のその後です

 仕事から帰宅すると、家に荷物が届いていたらしい。彼から手渡される!


「どーぞ!」


「え、私に……? 中身は一体なんだろ」


 袋の中から出て来たのは、チークだった。


「ありがとう!マジで嬉しい!」


「どおいしまして。すぐ注文したんだよ!」






 彼は、ネットの世界で、お世話になったという、年下の女の子に、クレクレリストから2回もプレゼントを送っていた事があった。


 その時、彼は、彼女に対して、好きという感情は入っていないと答えていたのだが、相手に、自分の住所まで丸わかりにしながら送るのはどうかと思った!


 私の感覚では、好きな相手じゃなきゃプレゼントなんて送ったりしないから、彼が良く分からなくなっていた。


 彼は、ネットで顔を晒すのは良くない事だって散々言っていたのだ! 私は、彼の言う通りに、顔出し写真をネットに投稿していたけれど、すぐに消したし、それ以来一度もそんな事はしていなかった。


 それなのに、彼は簡単に自分の住所を彼女に教えていた。ショックで私はおかしくなった。彼は、そんな事でって思ってるけど、私にしたら、そんな事で済まされる程、簡単な内容ではないのだ。


 プレゼントを貰って彼女が喜んでいると思ったら、何だか悲しい気持ちにすらなって、毎日情緒不安定のまま仕事へと向かっていた。


 二度目の時、私は沢山泣いて、沢山責めた!これでもかってくらい責めた。大好きな人だったから、自分の感情が収まらなかった。






「もう絶対しないから!」


「……うん……」


 彼はそう約束してくれた。私は嬉しかったけど、本当なのかな?って……実際は疑っていた。二度あることは三度あるって言うよね! 信じなきゃ駄目なんだって、思えば思う程、辛かった。






 ……それから数日後……


 彼は自分のネットでの紹介文に、クレクレリストを貼り付けていた! 其れを知った私は、そっと自分もクレクレリストを貼りつけてみた。


 でも、 上手く貼り付けが出来なかった。何時ものおっちょこちょいが発動して、貼り付けに失敗してしまい、ネットの紹介文から削除することになってしまった。


 残念がっている事を彼に報告していると、彼が自分にそのクレクレリストを送ってほしいっと言ってきた。


 次の瞬間、「私は貴方から欲しかったんですよ!」と一言添えて送っていた。


 まぁいいや、とりあえず送ってみたけど、彼が私にプレゼントしてくれるわけないじゃん! そう思って何も考えずに日々を過ごしていた。






 そんな、ある日の事だった。


 私が仕事から帰宅すると、彼から紙袋を手渡されたのだ。


「今日荷物が届いたんだよ!」


 彼はそう言って私に袋を手渡したのだ。


 彼から袋を受け取る。


 袋を開けて中身を確認すると、すぐに嬉しい気持ちになった。其れと同時に私は凄く驚いた。袋の中には、私がクレクレリストに入れていたチークが入っていたからである。


 まさか、彼が、本当に私にプレゼントしてくれると思っていなかったのだ。


 嬉し過ぎて、ニマニマしながら袋の中にある小さな箱を取り出すと、ニマニマしながら中身を取り出した。その瞬間、嬉しくて泣きそうになってしまった。


 私は、中に入っていたチークを取り出すと、さっそく鏡を見ながら頬に塗ってみた。ほんのりピンク色になった。


 鏡に写った、ほんのりピンク色の自分を見つめて、更に笑みが増す。






「ありがとう!」


 チークを塗り、ほんのりピンク色に染まった私は、彼の目をしっかり見て、一言そう伝えた。


「これからもよろしくね!」


「うん、もう絶対しないからね。こちらこそよろしく!」






 私は凄く幸せ者です。ありがとう。









読んで頂きありがとうございます。


評価して頂けると嬉しいです。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ