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私に指輪をはめて下さい。  作者: セレナ杏
7/29

大事にしてねって?

7年付き合って、いよいよ結婚しょうと

二人で式場選び、日取りも決め、招待客に招待状もだして、後は当日を

待つだけだった。幸せいっぱいな日々から

奈落の底に突き落とされたあの日

結婚式をするはずだった日に、捨てる事が出来なかった指輪を外す

そこから、、奈々未はおかしな体験をする。

目を覚ました私の薬指には、あの指輪じやない別物の指輪をつけていた。

彼が指輪をはめてくれたの?夢の中の出来事だと思ったのに。

タタタ、、足音が聞こえてきました。

おーい!!、そこの君!!!

病院の建物から外に出て歩く奈々ななみは、誰かを呼ぶ声に気づき

ました。

余りに大きい声なので、誰だろう?と何気に、その声の方へ

振り向いて見ると

あ!!君!!え!、、と名前、、そうそう、名月なづきさんだよね!!

その大きな声は、私に向けての声、、

それも、その人物は亜季あきです。

奈々未「私?」

亜季「そう!そう君だよ」

奈々未「何か?」

亜季「北都ほくとが目を覚ましたんだ!!そこで、さっき君が

病室に訪ねてきたこと話したら呼んできてくれないか?と言うからさぁ、、、、

はぁ~、、、、ハァ、、探し回った」

そう言って一方的に話し

はい、いいえ、も聞かれることもなく、早く、こっちと亜季に手招きされ

訳が分からないまま、慌ただしく

誘導されるがまま、急ぎ足で後を着いて行くことになりました。

病室に行くまでの間

奈々未の顔は、こわばった表情です。何で!?何で?

この時代に、亜季と会ってしまうのかなぁ、、、

会いたくなかったなぁ、、、。と

楽しかった、あの日々が走馬灯のように、、、。過ぎる

いやいや、ヤメヤメ、、!!頭の中で必死に打ち消すも

会話をすることもなく、前を行く亜季の背中を見ると

気持ちは、どうしても、もやもやしたまま

朧気な感覚でいると、、、、早くも病室の前に到着していました。


亜季「北都、連れてきた」

亜季が先に病室の中に入っていき、後を追うように奈々未も入り

ベッドの上に仰向けに寝ている北都が見えました。

亜季の声に反応した北都は、私達の方へ少し顔を、向けました。


北都「ありがとう亜季、呼んできてもらって悪いんだけど

名月さんに、大事な話があるから、二人にしてくれるか」

亜季「はぁ~あ!!何だよ!!必死で探してきてやって、すぐそれかよ」

と言いつつも、怪我している北都を気にかけ

飲み物でも買ってくる、と、、、病室を出ていきました。

二人になって直ぐに、北都が奈々未に言いました。

北都「ごめん、そこにある眼鏡、取ってもらえるかな」

ベッドから少し離れたテーブル台の上に眼鏡が置いてありました。

そのメガネを取って、奈々未が北都の方へ近づくと

右手を差し出したので、その手に渡そうとした時

北都が、メガネと一緒に奈々未の手と掴み、言いました

北都「指輪、見せてくれるかな?」

奈々未「え?」

この間、見てるのに?またぁ?見るの?と不思議に思います。


受け取ったメガネをはめた北都は

奈々未が不思議そうな顔をしていても、お構いなく

もう一度、指輪をしている指を掴み、見せてと

メガネの奥の瞳が訴えていました。

もう!この間二人で見たじゃんと思うも

北都の切実そうな、その表情を見ると、しょうがないなぁ~と

この間から

指から外れない指輪を隠す形で、上から白テープを張っていたので

面倒くさそうに、奈々未はテープを剝がし始めました。

現れた指輪を彼の目の前に翳すと

北都が指輪に触れ、掴んで動かしたと同時に、スル~スル~スル~と指から

指輪が、、、!!!はずれた、、の、、でした。

この光景を間地かで見る奈々未は、、、ええ!!!

驚きで、あいた口が開いたままです

そして、瞳は大きく開いた状態で、固まってしまいました。

すると、静まり返った病室が、一瞬にして

大きな笑い声に包まれました

余りにも、面食らった顔をした奈々未の表情が、おかしくて

北都が思わず大笑いした声でした、

響き渡る、その声で我に戻ると

奈々未「どうして?どうして!!今まで、全然、取れなかったのに!!!?」

そんなことを、頭の中でグルグルと考えていると

先ほどまで、笑っていた北都が意味深な言葉を投げかけました。

北都「どうして外れたか知っているよ」

奈々未「え?」

声が小さく聞き取りづらく、もう一度、訊ねてみました。

奈々未「どうして、外れたか知ってるよって言った様に、聞こえたんだけど??

私の聞き間違いだった?のかなぁ~!?」

北都に問いかけた奈々未は、どういう意味だったのか?

それとも、聞き間違いだったのか?

問いかけた後、じーっと北都を見つめました。

しかし、両手の親指、人差し指で指輪を掴み

沈黙のままの北都は、何か考え事をしているのか?真剣そのもの

怖いぐらいな顔の表情です。

そんな顔をみると話しかけては、まずいかな?と

高校生の奈々未は、躊躇しそうになりそうですが

中身は27歳です、そこは臆する事無く

甲高い声で

奈々未「北都君!!!さっき言った意味、どういうこと!!!」

自分の世界に浸っていた彼は、急に耳にキ~ンと来るぐらいの

大きい甲高い声で、ハッとした後

俺、無意識のうちに言葉に出していたのか?と心の中で呟き

その問いかけに、答える事無く

持っていた指輪を奈々未に、渡しました後

北都「ありがとう!見せてくれて、大事にしてね」

と言った後、ニッコリと笑みが零れました。

奈々未「え?」

受け取った指輪を握りしめ、大事にしてねって??

言ってる意味深な言葉が、分からない、?

その意味は?どういう事?と奈々未が聞こうとした時

コンコンもういいかなぁ??とドアの向こう側から声がしました。


北都「ああ!!、いいよ。」

病室に二人を残し、飲み物を買いに行った亜季が戻ってきました。

中に、入ってきた亜季は二人の様子を、眺めた後

ハイ。片手でジュースの缶を、奈々未に渡し

北都には、無難な水でいいよな、と言ってペットボトルを

先ほどまで、メガネが置いてあったテーブルに置きました。

手渡しで、渡されたジュースの缶を両手で持った奈々未は

亜季にジュース代、いくらです?と聞くと

亜季「大丈夫!!北都に貰うから、そうだよな北都!苦労して名月さん

探した後、直ぐ病室、追い出されて飲み物も買ってきてやったんだからさ」

北都「あ、、、いいよー、ありがとう!悪かった。」

亜季「ところで、大事な話は終わったんですかねぇ?」

戻ってきたは、いいが大事な話の途中だったんじゃないかと、気遣う亜季

それに対し

北都「ああ~、、。少し疲れた、、、?眠い、、。」

そう言いながら、身体を仰向けにして、目を閉じました。

二人の会話を遠巻きに、聞いていた奈々未は、さっき言っていた

意味深な言葉を、どうしても聞きたかったのですが

疲れて、目を閉じてしまった彼を見ると

また今度にした方がいいか?と思った後

奈々未「私帰ります。これ(ジュース)有難う!!じゃあ、またね」

ドアを閉め、病室の廊下に出た奈々未の右手には

先ほど、指から外した指輪を握りしめたままです

奈々未「北都、うん!!大丈夫そうだったから、後日改めて、聞いてみればいいか」

一人、納得し廊下を歩きながら呟きます。

意識が、北都と交わした会話に集中していたため

左側の角から、歩いて来る人影に全く気付かない奈々未は

目の前にして、人の気配を感じたと同時に、ぶつからない様に

身体を無理な姿勢にした為、前のめりに倒れ、、る、、る!!?

奈々未「あ、あ、、、ぁ!!」

その時

また、あの声が聞こえて、、る、、、、?

光 風 霽 月(こ う ふ う せ い げ つ)


一方、亜季も又、北都が、疲れて目を閉じ、話さなくなったので

奈々未が、病室を後にした後、直ぐに部屋を出て行ったのでしたが

もう、、何処にも彼女の姿はありません

亜季「あれ?おかしいなぁ?」

友人の知り合いと、初対面から和んで話せた彼は

何かの縁で知り合ったから、もう少し話がしたいと

直ぐに、後を追い、何気に一緒に帰ろうと思ったのでした

しかし、何処を見渡しても、見つける事は出来ませんでした。

亜季「まぁ!いいか、、。北都の友人だったら、また話せるか。」

残念そうに独り言を言いました。



それでは、奈々未は、何処に、、、?









北都は何も思って、大事にしてねと言ったのでしょうか?

そして、奈々未は、何処に行ったのでしょう。

久し振りに、投稿してみました。毎回読んで頂きありがとうございます。


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